雑感 「優先順位」

雑感　「優先順位」　



衆院総選挙の驚きの結果から1週間。　
ようやく落ち着いて、政策論議がされている。

選挙前は、財源論の不備を攻め立てていたが、
マニフェストに書かれたことを優先して実行する
との答弁が多かったように感じる。


国の単位を細分化すれば、日本では、
おおむね、県、市町村、地域・地区、集落、家族・家庭となる。


家族・家庭でのあり方を考えてみると、
家族の生活を守ることが一番となり、
そして、将来設計にまで及ぶ。

そのとき何を優先順位とするかである。

それは、それぞれの家族・家庭で違うだろうが、
子どもの将来は、優先順位の最上位に位置するだろう。

時には、支出を切り詰め、それに備えるのである。

そのような考え方をもって、今の政治、これからの政策を考えてみると、
国の政策の優先順位が見えてくるのではなかろうか。

子ども手当てをバラ撒きと酷評する評論家、政治家がいた。

少子化の原因はいろいろあろうが、
子どもの教育を全うさせるには、
相当の費用がかかることを見逃すわけにはいかない。


年配の人はいう。
「昔は、貧しくても、5人6人も子どもがいたものだ。」
「財産を売りはらってでも、子どもを育てるという気概がほしい」と。

その気概には納得するが、
実態として、
3人・4人の子どもを納得させるまで教育を受けさせ得る
家庭の経済環境にあるだろうか。


そして、子どもの教育は、国の最重要課題であり、
国の存続をも左右しかねない事項であろう。
そう考えると、教育は、重要な最優先課題とすべく国策である。


高齢者に対する施策に比べて、
子どもに対する施策の貧弱さは、他の先進国に類を見ない。

それは、選挙での票に反映されないからという御仁もいるが、
何故であろうか。


家庭では、子育てに全精力を注ぐ。
しかし、国においては、・・・・・・


今、政治の変わり目である。

いわば、無血革命とでもいえる総選挙の結果であった。

国民が政治を変えようと大英断をした。
新政権には重大な責務が課せられた。

そして、私たち国民は、その成果を、
在るべき優先順位に照らして、評価することが必要になるだろう。

２大政党と言いがたくなったが、
揺り戻しや、反発は来る。

冷静に対処したいものである。

そして、
各政党の資質が向上することも期待されよう。