けいはんな文化学術協会ブログ

私達は2001年6月に認証されたNPO法人でけいはんな文化学術協会と称します。

第17回けいはんな子ども科学キャンプ開催(JAXA共催)

2015年05月30日 | 活動報告
第17回けいはんな子ども科学キャンプ開催
けいはんな文化学術協会は2014年度3回目の第17回キャンプを参加者28名で3月26日、27日、28日の2泊3日 けいはんなプラザラボ棟3階の実験室、けいはんなホテルで開催しました。


この事業は京都府地域力再生プロジェクトにより活動し「幼少時より科学的思考習慣を育てる」地域的仕組みを先導的に行って17回目を迎えました。
協賛 :(公財関西文化学術研究推進機構)、(株)けいはんな
後援 :JAXA(宇宙航空研究開発機構)精華町・木津川市・京田辺市・城陽市・交野市・生駒市の各教育委員会

指導者は今回当協会のスタッフに加え京都大学大学院生、滋賀医大大学院生の外国人留学生5人及び京大生、神戸大学大学院生3人が参加しました。


保護者同伴で開会式を行い、オリエンテーションとホテルの部屋を確認後
①「回転の不思議」コマの力学(地球もコマだ)
②「回転の不思議」プロペラの働き(翼と回転)


Ekaterina(ロシア)のお国紹介の後ホテルのレストラン「ラ・セーヌ」で夕食。


③「発光の科学」ケミカルライトを作ろう。「酸化反応」カイロはどうして温かくなる?の実験をして本日の予定終了したのは午後8時半。
それからホテルに移動して入浴・就寝。

2日目
6時半モーニングコールで起床。ホテルレストラン「ライン」で朝食。その後全体写真を撮って実験室に移動。


④「煮干しの解剖」「アジの解剖」から動物の臓器の構造を学ぼう


⑤リニアモーターカーの仕組み
ラボ棟の天の川でホテル特製弁当を戴き
Maryam(Canada )のお国紹介

⑥「植物の不思議」は中庭に出て観察、葉のクラフト


夕食後は
Christina(Yemen)とMengistu(Ethiopia)のお国紹介


次はこのキャンプの他では出来ない体験プログラム「ラウンドロビン」が始まります。これは4人から5人のグループに分かれて外国人留学生の指導で実験します。
⑦顕微鏡の使い方を練習
⑧顕微鏡で昨日解剖したアジの内臓の粘膜を観察・写生


⑨塩分濃度・糖度・Phの測定
⑩電気抵抗の測定
⑪吸収スペクトルの測定と色
⑫放射能の測定

28日最終日、保護者に最後の実験を参観して頂きました。
その後修了式。ひとりひとりグループ担当のカウンセラーから修了証が手渡されました。その間感想を発表してもらいアンケートにも答えていただきましたので一部ご紹介致します。

アンケートから
☆趣味が一緒の人がいて良かった。食事が楽しかった。実験も良かった。
☆食事や実験で笑いが止まらないほど楽しくてよく学べました。
☆ケミカルライトが楽しかった。花火などでよく使う100円ショップで売っているケミカルライトの仕組みが分かったので良かった。
☆とてもいい経験になったと思う。(2名)
☆いろいろな実験をしてとても楽しかった(5名)
☆初めて見た道具をやり便利だと思い、ついほしくなったものもあった。初めてホテルに一人で泊まったので嬉しかった。
☆めったにない機械をさわれてよかった
☆3日間大学でしかできないものやいろいろなものをやらせてもらい有難うございました。また参加するかもしれないので名前を覚えておいて下さい!
☆とても楽しみながら学べたので良かったと思った。もっと科学を学びたいと心の底から思いました。


保護者の回答から
☆念願の科学キャンプ日程が直前になって駄目になりそうでしたが参加出来て良かったです。いろいろな国の方がいらっしゃる事も良かったです。
☆学校で学ぶことが出来ない勉強ができ楽しかったそうです。スケジュール内容から疲れて帰ってくるだろうと思っていたのですがそんな様子がなくびっくりしました。
☆煮干しの解剖実験が楽しかったと言ってました。
☆キャンプを終えて今目に見えて変化したことはありませんがこの3日間の出来事は深く心に残っているようです。見たりきいたりするだけでなく実際に手足・体を動かしての体験が多く取りいれられているように感じました。貴重な経験をさせていただきありがとうございました。
☆充実したプログラムで貴重な体験ができたようです。親が予想していた以上に本人が喜んでくれました。開会式での高橋理事長の話が大きく心に響きこういうキャンプをずっと探していたという気がします。
☆参加されているお子さんのレベルが高くとてもいい刺激になったようです。
☆キャンプで学んだことをすべて話してくれて目はイキイキとして楽しさを知った事での自信でひとまわり成長して帰って来ました。幼児や低学年時に科学教室に参加したので最近ではものたりなさを感じておりましたがけいはんな子どもキャンプではこれまでとは違い内容のある貴重な時間でした。
☆一人だけで知らない子たちとのキャンプ参加出来た事に大きな成長を感じました。かなり密度の濃い内容だったのだなと感じました。とにかくゆっくりしている時間が無かったそうです。子供達には初めてで慣れないキャンプであり戸惑いもあったように思います。
☆最高学年で頼られる立場で3日間過ごしたことが新鮮だったようです。他の学校の子供達と話ができてとても楽しかった様子でした。
☆いろいろな仕組みに興味を持つようになりました。  とても楽しかったようで実験の様子を話してくれました。カウンセラーさんの話も楽しかったようです。貴重な体験をさせて頂きました。ありがとうございました。
☆特に変化は認めませんが非常に楽しかったようで良い経験になりました。  マジックのようなショータイプの実験をしていないところ、国際交流の機会も与えられている、という2つの特徴に深く賛同しました。
☆行った実験に関連した事柄に興味を持つようになりました。触ったことのない実験機器を使わせて頂いたのが楽しかったようです。貴重な様々な経験をこれからの生活に活かしていきたいと言っていました。
☆9:00PMに部屋に戻って10:00就寝6:30起床したとの事。いつも10時間位ねている4年生の息子には辛かったようです。実験内容は彼にとっては難しかったようですが煮干しの解剖は楽しかったようです

第18回けいはんな子ども科学キャンプは8月13日(木)から15日(土)2泊3日で第19回けいはんな子ども科学キャンプは平成28年1月9日(土)~11日(祝)に開催を決定し、参加者募集を致しております。
皆さまのご参加お待ち致しております。

第7回「けいはんな国際中学生キャンプ」開催

2015年05月01日 | 活動報告


第7回「けいはんな国際中学生キャンプ」開催

「けいはんな文化学術協会」は、この4月3日(金)から4月5日(日)にかけて、第7回中学生のためのグローバルキャンプを2泊3日で開催しました。

前回同様、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のご協力(コズミックカレッジ・ファンダメンタルコース)、(公財)関西文化学術研究都市推進機構、(株)けいはんなの協賛、生駒市ならびに精華町・木津川市・京田辺市・城陽市・交野市・生駒市の各教育委員会の御後援を得て素晴らしいキャンプを開催することができました。

この「けいはんな国際中学生キャンプ」の主旨は「グローバルな視点を持ち、明日の世界を力強く生きるために、中学生が考えるべきことは何だろう?」です。「グローバル化とは、異文化を尊重しながら自らの主体性を保ち、自国の文化を語れる人間力を備えることです。語学力も大切ですが、外国語を使って語るに足ることを自らの中に持つことがもっと重要」に気付いてもらう機会になればと思っています。

今回も26名のキャンパーたちが集まってくれました。カウンセラーは生駒市ALTのJoachim 先生(ヨアヒム、ドイツ)をはじめ、京大留学生のLina (リーナ、シリア)、Hiba (ヒバ、スーダン)、Lauraとその弟Daniel (ローラ&ダニエル、コロンビア)、阪大留学生のGori(ゴリ、ブラジル)と、さらに前回に引き続きSenior CounselorのVictor (ビクター、ロシア) が、東京から特別参加してくれました。今回も素晴しい留学生ならびに先生カウンセラーのお蔭で、キャンパーにはそれぞれ貴重な体験ができたと思います。


26名のキャンパーが参加してくれました。桜の前で記念写真


第1日目は保護者の皆様にも参加頂いた開会式、オリエンテーションの後、ホテルのチェックインを済ませ、カウンセラーの「自己紹介・お国自慢」のプログラムから始めました。まず2人のカウンセラーから、お国の地理・歴史・風俗・習慣などを紹介してもらいました。皆さん、初めてのお国の情報に、さっそく異文化の世界を感じて驚きました。

次にJoachim先生のリードで「ホットポテトゲーム」をしました。“マスコット”を手渡されたキャンパーは罰ゲームとして、Joachim先生から“英語の特訓”を受けるのです。みんな緊張の中にも大いに盛り上がったところで、「キャンパーの自己紹介」をしました。自分のPRを書き込んだ画用紙1枚と、持参した好きな本や漫画などを紹介しました。毎回のことですが、これでみんなの気持ちをぐっと近づけることができました。


“ホットポテトゲーム” でリラックス


けいはんなプラザのレストランでの楽しい夕食の後、「ワークショップⅠ」では“100人の村”の話をテーマに、この地球に住む世界中の人々のことを、人口や言語や宗教や文化、それに環境や資源などを通して考えました。最初にカウンセラーの皆さんが順番に『100人村』の英語の詩を朗読しました。初めて聞いたキャンパーにはグローバルを考える上で、大きな刺激になったようです。

“100人の村”の英語詩をカウンセラーが朗読


“100人の村”のメインテーマとして今回はとくに『食糧問題』を取り上げました。Victorさんのリードで、スライドやVideoを見て、皆でディスカッションしました。キャンパーにとっては、日頃なかなか気がつかない大切な問題ということで、大いに議論が湧きました。6グループに分かれて議論した内容を模造紙にまとめました。世界の食料の問題について、深く考えるきっかけが得られたようです。第1日のプログラムが終了し、皆さんホテルに戻ってそれぞれ楽しい時間を過ごしました。


“食糧問題” について考えた


第2日目、みんな朝寝坊することもなく、“ライン”で全員美味しく朝食をしました。朝食後、昨日に続いて2人のカウンセラーから「自己紹介・お国自慢」です。生活、文化や環境の違いにまたまた皆びっくりでした。


ラインでの楽しい朝食


10時からは、カウンセラーからいろいろな話を直接聞ける「ラウンド・テーブル」です。キャンパー達は“A & B”の2グループに分かれて、「世界の中学生」「留学」「将来の夢」など身近なテーマや、「グローバル」「大災害」「ロボット」などより幅広いテーマについて、カウンセラー達と膝をまじえて、いろいろ質問したり話を聞きました。どこの国でも教育を大切にしていることや、留学生たちの留学の動機や将来の夢なども聞くことができて、キャンパー達にも「グローバル」を意識する良いきっかけになったと思います。


カウンセラーを囲んでラウンドテーブル


「ラウンド・テーブル」は長丁場なので、昼食後は“A & B”グループを交代して後半を続けました。気持ちを集中した時間が続いて、キャンパー達も疲れたので、Lina、Hiba、Lauraたちが、皆をリラックさせようとダンスを始めました。あっというまにキャンパー達も巻き込まれて、歓声とともに大きな輪ができました。会場の床が抜けるのではと心配になるほど盛り上がりました。


ちょっとダンスで一休み


興奮が収まって、次のプログラムが始まる前に、明日の発表のための準備として1時間ほど頭の中を整理しました。やっと一段落して、16時からは、次のプログラム「ワークショップⅡ」です。

“食物の保存ってどうするの?”西村先生(同志社女子大)の講義


前回に引き続き同志社女子大学の西村公雄先生を特別講師にお招きして、『食糧問題』の一環として、「食物の保存」と「遺伝子組み換え食品」の二つのテーマについて、分かり易くお話し頂きました。身近な問題でありながら、日頃詳しい話しを聞く機会が少ないテーマでもあり、キャンパーの関心は高かったようです。人類の“食糧”確保の問題に関して、より広く考えることができたと思います。


夕食は “ラ・セーヌ”でみんな仲良くおいしく頂きました。夜の部は明日の発表会に向けて、パソコンをにらみながら「キャンプの感想」や「将来の夢」などについて自分の考えをPower Pointにまとめました。時間がかかったけれど皆さん上手にできました。


第3日目は、朝一番に「100人の村の話し」のまとめとして、1日目に作った模造紙「食糧問題」を完成させてGr発表しました。この機会を通して、キャンパーは、地球に住むという意味を少し考え直すことができたと思います。最後に、前回同様その思いを自分宛ての手紙にしました。後日キャンパー自身に届くと思いますので楽しみです。

グループ発表、大変!


キャンプ最後のプログラムは、各自が昨晩作ったPower Pointを使って、みんなに“プレゼン”する時間です。1年生はグループ発表しましたが、皆それぞれ素晴らしい発表でした。一緒にお聴き頂いた保護者の皆様にも、印象深い発表会だったと思います。


PPTを使った“プレゼン”で締めくくり


閉会式では、カウンセラーからそれぞれ修了証を授与されました。キャンパーの笑顔が素晴らしかったです。サインを交換したり、記念写真撮ったりして素晴らしいフェアウェルパーティーを最後に今回のキャンプが終了しました。


カウンセラーから全員修了証を頂きました


第7回「けいはんな国際中学生キャンプ」を無事終えることができました。今回も高校生のシニアキャンパーが5人も参加してくれました。新中1から新高2までの皆さんが仲良く交流して、得られることも多かったのではと思います。是非次回も大勢のキャンパーが参加してくれることを期待しています。参加者の皆さん、保護者の皆様、そして留学生や外国人先生のカウンセラーの皆様、関係者の皆様にスタッフ一同感謝です。


名残惜しいけど、じゃーまた!