けいはんな文化学術協会は2018年度3回目の「第28回けいはんな子ども科学キャンプ」を参加者24名で、2月9日、10日、11日の2泊3日 けいはんなプラザラボ棟3階の実験室、けいはんな交流棟及びけいはんなホテルで開催しました。今回あいにくラボ棟の電気設備点検工事と日が重なり大幅に予定変更をしましたがかえって新しい会議場ロビーを使用させて頂きまた何も滞ることなく終えました。関係者の皆様に感謝です。
この事業は京都府地域力再生プロジェクトのご支援を頂き
協賛 :京都大学地域連携教育研究推進ユニット (公財)関西文化学術研究推進機構 (株)けいはんな
後援 :精華町・木津川市・京田辺市・城陽市・交野市・生駒市の各教育委員会
協力 :JAXA(宇宙教育センター)
のお蔭をもちまして今回28回目(年3回開催)を終了しました。。
指導者としては当協会のスタッフ11名に加え京都大学医学部大学院、滋賀医大大学院から外国人留学生6人(それぞれ出身はイエメン、エジプト、エチオピア、アルバニア、バーレーン、ペルー)から参加して下さいました。
今回は前回に続きより科学のベイシックな指導に力を入れて11種類の実験を引き継ぎました。難しい理論をより分かりやすく楽しく学習できるように工夫しました。
第一日目は正午から保護者同伴で開会式を開催。
当協会理事長から挨拶。PISAについて説明があり私達は約10年前から教育改革に先導的に取り組んできたことについてお話ししました。
その後キャンプのオリエンテーションではこのキャンプは第一に他では体験できない実験が11コマあり、第二には三日間外国人留学生と共に過ごしコミュニケーションをはかる滅多にないチャンスであること、第三には初めて会った友達とホテルに泊まったり協力して実験をする経験が出来るという他にはない有意義なキャンプであることをお話しました。そしてこれを認めて頂いたお陰で28回継続して来られたのだと喜んでいるとお話しました。
その後ホテルに移動してそれぞれ宿泊する部屋を見学して親子で確認しました。
その後3階の実験室に移動し1コマ目
アイスブレイクに始まり、実験「磁石の物性」で磁性体の3つの性質を色々な実験で確かめました。難しい物理の基本を面白い実験をして楽しく学びました。
2コマ目は「構造物の強度」です。日頃身近にある建物や橋などの強度を物理の基本的な考え方で学びました。みんなとても面白そうでした。
おやつを食べたりして次は実験「化学反応の仕組み」で学校ではあまり詳しく習わない化学の基本をとても分かりやすく説明していただきました。
分子や原子についても良く分かりました。
やっと夕食の時間です。一生懸命実験したのでお腹がペコペコでした。日時計の見えるレストランでご馳走が一杯。日時計から北極星に向かってレーザー光線が飛ばされているのが見えました。後でホテルの部屋からも見えました。
食後は実験「浸透圧とは何か」の実験
私達が日頃サラダを食べるときに見ている現象。高度な科学の基本を学んで、自分の目で確かめました。
その後8時30分、全員疲れも見せず元気にホテルの部屋へ移動しました。スタッフは就寝時間までに各部屋を2回廻って困っていることがないか尋ねました。
どの部屋も新しい友人と楽しい時間を過ごしているようでした。
2日目は7時から朝食を頂きました。パン食にはパンが3種類、サラダ、オムレツ、ハム、ウインナとお魚のソテイ、特製ヨーグルトと付け合わせ、特製スープといろいろなジュースとミルク和食はお味噌汁とだし巻き卵、生卵焼き魚、納豆、野菜の煮物 いろいろなお漬物など食べきれないぐらいでした。カレーもありました。
食後すぐアトリウムに集合して全体写真を撮影しました。その後スタッフとカウンセラー達が実験室でR-R=Lの準備をしている間天の川で遊びました。
ラウンドロビンの6種類の実験。順番に6人のカウンセラーのテーブルを廻って実験しました。
「顕微鏡試料の作成と観察」
自分で実際にプレパラートを作る。自分で顕微鏡の操作を実践する。この二つを必ずできるようになることです。科学は目で見えない微小なものや巨大なものを探索する楽しみであることを学びました。それぞれ自分で観察したものを写真に撮ったり写生もしました。
「食べ物のpH、糖度、塩分を測定してみよう」では日常食べたり飲んだりしている食べ物にそれぞれどれぐらい含まれているか測定器を使って測ってみました。それをパソコンのエクセルを使ってグラフにしました。普段思っているのとまるで違っていたりしました。またこれらの測定値は何に利用されているか、それぞれにどんな意味があるか話し合いました。慣れないpH について詳しく学びました。
「回折格子」の実験です。偏光板についても実験しました。
⑨「電気抵抗と温度の関係」マルチメーターを使って金属と半導体の電気抵抗値を比較しました。グラフに記入して話し合いました。
⑩「クロロフィルの吸収スペクトル測定」の実験では吸収スペクトルの測定器を使用して観察。自分で葉から抽出して資料を作って測定しました。グラフのデータでいろいろ話し合いました
⑪「お湯の冷め方とニュートンの冷却則」お湯が冷めるという現象は毎日のように目にしますがそれをニュートンの法則で学ぶというここでしかできない実験です。
お昼に「天の川」でハンバーグのおいしいお弁当をみんなで楽しくいただきました。その後、碁やオセロゲームやオルガンを弾いて遊びました。
最後の実験は「食物消化のメカニズム」です。
私達が毎日おいしく頂く食べ物は私達の体の中でどのように変化して血液や筋肉にまたエネルギーに変わるのかを調べました。それを実験で確かめました。
その後待ちに待った夕食です。ハンバーグやピザ、イカリングなどホテル特製のお料理、果物やケーキをおなか一杯友達と楽しくいただきました。
何度もお代わりをしました。
夕食後「天の川」でカウンセラーのEbi さんからバーレーンの話を聞きました。
またMahmoud がアフリカを代表するエジプトの話をしてくださいました。おなじみおピラミッドやスフィンクスを分かりやすく説明して食事や服装の話もあってみんなたくさん質問しました。次に今回初めて参加したAbi の話でフィリッピンについて聞きました。農業など日本と似たところもあって身近に感じました。
長い長い一日が終わってホテルに移動して仲良くなった友人たちと遊んで休みました。スタッフは9時過ぎと10時ごろ困っていることがないか尋ねて廻りました。
<三日目チェックアウトに備えて荷物をまとめ1階のラインで朝食を頂きました。
その後国際会議も開かれる「ナイル」の前のロビーに集合して昨日に続いてMengistsuのお国紹介。
Doina は 出身国アルバニアについて、ノーベル賞を受賞したマザーテレサの生まれた国だと紹介してくれました。その後お国の結婚式でみんなで輪になって踊るというペンギンダンスを教えて下さり全員輪になって踊りました。とても楽しかったです。
Mengistuはエチオピアについて話してくれました。アフリカではかなり進んだ国で産業も発達しているようでした。農村と街では生活が異なるようでした。
その後みんなで発表の準備をしました。
次にKarla からチリーの話を聞きました。マチュピチュについてヤ食事の話や服装についてもスライドで見せてくれました。。
チーフカウンセラーのChristinaからはアラビア半島の南端にあるイエメンの話です。彼女は大家族で昼食は20人ぐらいでご馳走を食べるそうです。夕食の方が粗食でした。彼女はMahmoudの奥さんで料理が上手だそうです。そこでは歯医者さんでした。
最後に参加者のご家族をお迎えして発表しました。
一昨日このキャンプに来て初めて学んだ実験について発表するのは大変難しいですが全員しっかり発表でき素晴らしかったと思います。
どうかこの経験を何時かどこかで発揮していただきたいです。
今回初めて会場となったロビーで終了証を担当のカウンセラーさんから授与していただきました。
今回の参加者は上級生が多くまた女子が多かったのですがとてもレベルの高い実験教室になりました。
支えて頂いた関係者に感謝致しております。
有難うございました!