猫の分離不安症
分離不安症とは・・・。
分離不安症とは独りになると強い不安を感じ
その不安とストレスが原因で破壊行動や
粗相をしたり鳴きつづけたりなどの
問題行動を起こす病気のことをいいます。
この行動は飼い主さんが不在のときに起こるのを特徴とします。
問題行動は
独りぼっちにされた嫌がらせとして飼い主さんを困らせようと起こすのではなく
「不安」になってどうしようもなくなるために起こる行動です。
本来、野性の動物は成長の過程で「親離れ」をさせるために
わざと突き放し、独り立ち出来るように育てます。
しかし、ペットショップで売られている子達は
早い時期に親元から離されるので、そのような過程がありません。
特に生後間もない頃からミルクや排泄の世話をされ、
家族や他の動物以外に接する機会のない環境で育てられた猫が
独り立ち出来ずに分離不安症に陥ることがあります。
分離不安症になると、病気になった時に入院が難しくなることがあります。
入院中は環境も違い、さらに飼い主さんに会える時間が少なくなります。
それにより過度のストレスで攻撃的になり、治療が困難になる場合があります。
①分離不安症になると、以下のような症状が見られます。
・ 出掛けようとした時や姿が見えなくなった時に、異常に落ち着きがなくなり、鳴きつづける。
・ 留守中にトイレ以外で排泄や、スプレー行動をする。
・ 飼い主さん以外の人に対して恐怖心から攻撃的になる。
・ 脱毛するほど過剰な身づくろいをする。
(食物アレルギーなど他の原因の場合もある。)
・ 過度の不安からご飯を食べない。嘔吐や下痢をする。
家のどこに行くにもついてまわったり
トイレやお風呂に入っている時でも前でずっと待っていたりしませんか?
それはもしかしたら分離不安の兆候かもしれません。
②分離不安症にさせない為に、次のような事に気を付けて下さい。
・ 外出前に何度も声をかけない。さりげなく外出する。
・ 外出前や帰宅後の興奮している時に相手にせず、興奮がおさまってから遊んであげる。
・ 留守中でも楽しめるように、好きなおもちゃを与える。キャットタワーを設置する。
(ただし、飲み込めるサイズのものや、噛みちぎれるおもちゃを与えないこと。)
・ テレビや音楽、ラジオを小さなボリュームでつけた状態にしておくと、安心する場合がある。
・ 普段使っている毛布や飼い主さんの匂いがするものをゲージ等に置き、安心して過ごせる場所を作ってあげる。
・ ワクチン接種済みの仔猫であれば、出来るだけ色々な人や動物に会わせ社会性を身につける。
また、ペットホテルや知人の家に一時的に預けて他の環境に慣れさせる。
・ 帰宅後に粗相を発見した場合は叱ったりせず、黙って片付ける。
(後から叱ってもなぜ怒られてるのか分からず、恐怖心を与えるだけです。)
・ フェイシャル・フェロモン※「フェリウェイ」を併用する。
③分離不安症かも?と思ったら、すぐに病院に相談を!!
もし分離不安症なってしまっても、「心の病気」ですので治すことは可能です。
ただし、治療には行動治療と薬物治療が両方必要となります。
そのため家族全員の協力と根気、そして時間が必要となってきます。
分離不安症にさせない様に、大切なペットと飼い主さん自身の為にも
この機会にペットとの接し方を見つめなおしてみて下さい。
看護師 的場 真代
※ フェリウェイとは・・・猫は幸せで満足しているときには顔や体を物にこすりつけます。
そうすることで、自分のフェロモンをつけ、安心感を得ます。
フェリウェイは、このフェロモンを含み、猫の不安を鎮め
安心させる効果があります。
スプレータイプや家に置けるルームディフューザータイプがあります。
詳しくは → フェリウェイ公式ホームページ
転載元→http://www.sennan-ah.com/date-order/topics/2961
目から鱗でした。。
ちなみに分離不安症は犬に多く、猫は稀だそうです。
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