ロシア留学中・脱力進行中

モスクワ留学滞在記、スポーツ(特にテニス)のこと。他に趣味(漫画や音楽)等いろいろ・・・

平和へ、流血経由

2005-10-01 23:18:39 | モスクワ留学記
今日(土曜日)は昨日のリベンジ。再度トヴェルスカヤ通りへ。

昼1時に寮を出て、2時頃、トヴェルスカヤ通りに到着。
昼飯はプーシキン広場北にある「ヨールキ・パールキ」へ。
ヨールキ・パールキはモスクワでもなかなか大きなチェーン店だが、
ここの店は寮の近く(メトロ、プロスペクト・ベルナーツコボ駅前)とはちと違う。
お椀に肉(6種)、野菜(15~20種)、調味料(10種ほど)を好きに取り、
それを鉄板でジュージューと焼いてくれるのだ。これが200ルーブル(約800円)。
5年前は、他にいくつか注文しても安かった。
その勢いでこの日もドライカレーと飲み物を頼んだら、計345ルーブル。
高ぇーよ!
外でパンなり飲み物なり買って入り、中では鉄板焼きだけ注文するのが無難だね。

その後お目当ての革命博物館へ。
序盤は革命ではなく、近代の展示から。
対ナポレオンの祖国戦争、バルチク艦隊200周年や日露戦争もの。
日本の甲冑や明治天皇の肖像もあった。
いよいよ革命の展示、1905年の第1次ロシア革命から第一次世界大戦、
そして17年の10月革命から第2次世界大戦までは魅力的な展示がずらり。
でも思ったよりレーニン関係の展示が少なかった。
スターリンの絵や像は結構あった気がする。
たくさんあるのは当時の情勢を伝える新聞。
国民に決起を促す呼びかけの言葉が書いてある。
将軍列伝や勲章は、当時の英雄を忍ばせてとても格好良く陳列されている。
ナチス関係の新聞や資料(共にドイツ語)もあった。
面白かったのはお札で、昔のすごい陳腐な印刷のルーブル札が展示されていた。
CCCP・1923年の15,000ルーブル札が印刷も綺麗でデザインも良かった。
またWWⅠ以前のものだと思うが、兵士達の大きな集合写真が壁にあり、
数歩下がって見てみるとロマノフ王朝の双頭の鷲の紋章が浮かび上がる写真は格好良い。

あとは現代、アメリカとの冷戦、宇宙開発競争の栄光、各書記長達の資料と共に、
エリツィンやプーチン現大統領まで。
ここで一番すごい展示を見た。(←あくまで主観です)
無数の弾痕が残り、今にも崩れ落ちそうな窓ガラスが。
隣にロシアのホワイトハウス(ロシア連邦内閣ビル)の写真があったので、
恐らく、93年のエリツィンのホワイトハウス砲撃事件の際のもの。
ソ連崩壊後の混乱で政治も経済も麻痺、オリガルヒが富を貪る国家となったロシア。
後を受け継いだプーチンは、良くも悪くもツァーリのような強力な指導力を発揮して、
ロシア社会と経済をここまで立て直した。
モスクワの物価は上昇に歯止めがかからない。
しかしこれは過去にあったような通貨の乱発によるインフレではなく、
経済成長によるもの。同じことが過去のアメリカや日本で繰り返されていた。
大統領が幽閉されたり(ゴルバチョフ)、連邦を離れようとする国を軍や秘密警察が取り締まり、市民に犠牲が出たり(バルト三国)、議会が立てこもるビルを大統領自ら指揮を執り砲撃した(エリツィン)国家が、ここまで外国人に住み安くなった。
NHK「ドキュメント・ロシア」を思い出しながら、ふと感慨に浸った。

3時間くらいは見学しただろうか、しかしロシア語読めないときつい。
もっと知りたいことはたくさんあった。
もっと語学が上達したときに、再び訪れることを誓う。
最後に土産物屋を物色するが、魅力的なCCCP商品は高いので諦めて帰る。

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