2068年12月18日 電撃発表

女性だったころ、よく聞いていた広瀬がこんなことに↓！！

広瀬ユウ」が人工意識男性との再婚を発表！
( 2068年12月18日 16時34分)


　人気アイドル歌手の広瀬ユウが、一般企業に勤める人工意識男性と12月15日に結婚していたことを、自身の公式サイトに発表した。

広瀬は2066年3月に俳優の河野要と結婚し、2067年に離婚していた。
再婚後も音楽活動は続けることを伝えている。

　広瀬は2060年にデビューし、「神様の行方」で2798万ダウンロードの大ヒットを記録。
ベスト盤は890万を売上げ人気を博した。

　ここしばらくは、東京を拠点にロサンゼルス、北京と２ヵ所に複製を存在させながらの音楽活動を続けており、現在はレコーディングが終了し、来年1月から始まるコンサートツアーに向けての準備の真っ最中という。

公式サイトでは「結婚はしましたが、今後もこれまでと変わらず音楽活動の方に精一杯取り組んでまいります。これからも広瀬をどうぞよろしくお願い致します」とコメントしている。

　コンサートツアーは、2069年1月29日から2月12日まで、日本の名古屋、神戸、東京の3都市で6公演が行われる。 そのときは複製の2体も参加し3人の広瀬のステージを観ることができる。


と、いうわけです。うーん人間以外と結婚ってどうなんだろうか？
ピュアでいいのかなー

2068年12月18日 趣味

昨日購入した新しい電脳端末（PBC）に付属していたシミュレーションソフトに面白そうな物があったので早速起動させ遊んでみた。

いわゆる箱庭世界を作成するソフトなのだが、とりあえず２０１０年当時の田舎の駅という設定で作ってみた。

単線の無人駅の小さな駅、周りは畑と小川。小さな森がありそこに住む一人の男性。

自給自足を基本として静かに暮らしている。日に１本停車する電車で作った農作物を売って多少のクレジットを稼ぎ必要なものを手に入れている。

男性には自分がまだ作られた人間で、デジタルの世界の生き物なのだとは知らせていない。

小さな小さな大自然の箱庭の中でのみしか知らずに生活を続ける。
この自然は完全な閉じた世界であるが時はゆっくりと過ぎ、大気の流れ、天候、季節の変化、水、植物、虫や小動物、すべて再現されている。

もう少し時が経過したら、私もアバター化した旅行者として、この世界を電車に乗って訪れてみようか。
この男性の住む小さな小さな木造の家に一晩泊めてもらい。星空を一緒に眺めてこの男の人生感なんかを聞いてみたい。

その時のお土産は何がいいかなー。

１９６０年代のレコード数枚とプレーヤーを持って行くのもいいかも。

ショートショート 【いいひと】

《　自動創作プログラムが作製したショートショート作品です　》

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【いいひと】

「困ってるんですよ。何とかしてもらえませんかね～～！」

財前伸治はここでいつものように、間　を置き、脳内に映る電話先の人物の画像を見つめる。

そいつは本当に私のことを心配している表情をしていた。

「そういう事情がお有りなのですかー？それはさぞ、お困りでしょう」

「では、こうしましょう！今日にでも、全額わたくしの負担で口座へ入金してあげます」

財前は、体内に内蔵されている携帯へ切断の意思を伝えた。

通話回線は切れて、視界を通常モードへと戻したが、口元は思わずほこぼらせてしまった。

苦情電話一本かけるだけで今月の生活費が手に入ったのだから当然である。

「ケッ！！ホント！こいつらは、何でも信じるんだナ！！」



ライフサイエンスの発達により遺伝子、タンパク質及び脳神経細胞もろもろの関係、役わりが研究されてゆき、人間が元来もつ、良心という感情の発生元が解明された。

両親たちは、こぞって自分の子供たちにこの遺伝子操作技術を使用し、赤ちゃんを誕生させたいと思った。

つまりは、いい子、やさしい子、思いやりのある子、人のためになる子、世の中の役にたつ子に育つようにと望みをかけて…

親としては当然である。



結果、今やこの日本は、その半数以上がこの善人の集団で社会が動いていた。

遺伝子操作されていないノーマル（嘘を平気で実行できる普通の人）のまま育った財前。

しばらくして次の善人のカモへの電話ナンバーをコールした。



最近発売されたばかりの、欲しいと思っていた最新立体ディスプレイの代金を貢いでくれる　良い人　に…


　　　　　《　お　わ　り　》