アンクロボーグの世界

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“自虐”日本に驚く世界のエリートたち

2011年02月24日 13時28分11秒 | Weblog
日本人ほど日本に厳しくて自虐的な人たちはいないらしい。
何かにつけ海外の反応が気になるのも日本人特有の思考パターンだし…


以下、ダイヤモンド社のビジネス情報サイトから

http://diamond.jp/articles/-/11265

“自虐”日本に驚く世界のエリートたち

日本人の自国批判で傷つく人も
123 母校エール大学でのシニアフェローとしての任期を終え、先週からハーバード大学に移籍した。ここボストンでも、ありがたいことに刺激的な毎日である。エールでもハーバードでも、世界中から集まっている知識人と交流していると、一つだけ共通する反応がある。それは、「日本人ほど日本に厳しくて自虐的な人たちはいない」と皆がいうことだ。「自国に対して過剰なほどに自虐的な日本人」に世界の知識層たちは驚いているのだ。

 もっといえば、「日本人が日本のことを悪く言うたびに、自分の国の方がひどいので、自分がつらくなる」という人までいる。

 アメリカの大学には、世界中から学者や実務家が集う。長期の研究、短期の研修まで幅は広い。日本からも、数は減ったとはいえ、逆に今までより厳選されたともいえる優れた学者や研究者、ジャーナリスト、ビジネスマンが来られている。

 日本の研究者や社会人留学生やジャーナリストは、愛国心が強く完璧主義で優秀だ。指摘は鋭く正確。今の日本の政治や財界の混迷に怒るのも無理はない。ということで、彼らと共に各国知識層を囲むと強烈な自己批判が起こる。

 おもしろい各国知識層たちの反応が見られた場面を再現しよう。

◆日本政治◆

日本人「日本政治は世界一ダメだ。総理がコロコロ変わって、だらしない」

中国人「投票できるだけましでしょう。われわれは政治家もトップも選べない。指導者層の批判なんて絶対できない」

アメリカ人「われわれは選べるけど、間違ったリーダーを選んだら4年間替えられない。この激動の時代にだよ」

韓国人「4年か。うちは5年間替えられないんだ。つい最近そのためにひどいことになった」

シンガポール人「うちはリークワンユーが建国以来31年間もやってたよ。結果はよかったけど、絶対批判できない」

アメリカ人「エジプトはムバラクが30年。いいリーダーが見つかるまでダメなリーダーを替え続けられるのは、“激動の時代”に悪くないんじゃないの?」



格差も就活もまだましである!
◆格差問題◆

日本人「日本では格差が開く一方だ」

インド人・ブラジル人・中国人・アメリカ人「はあ?スラム街ってあるの?親が子供の臓器を売ったり売春強制したりしてる?本当の貧困を見に来る?」

◆就活◆

日本人「新卒の内定率もとうとう7割を切ったよ」

韓国人「えっ?まだ6割以上が卒業してすぐ就職できるの?韓国は4割台だと思う。TOEIC900点でも就職できない」

中国「それ恵まれすぎだよ。中国は経済が高成長しているけど新しい大学がどんどんできて競争はますます激しい。学生は専攻も語学もすごい勉強しているけどすぐ就職できるのは3割くらいだ。だから皆世界中どこへでも出かけて行って就職を探す」

ブラジル・インド「新卒内定率って何?そんな統計できるの?若年失業率なら3割から4割の間かな?」

アメリカ「まだ7割近くがそんなことしてるの?インターンもさせずに雇うの?学生もインターンせずに会社に入るっていうのは、同棲もせずに結婚するのと同じか?」

◆大躍進シンガポール◆

日本人「やっぱり時代の寵児はシンガポールだね!直近も15%成長なんてすごいね。日本からも資産家が移住している」

シンガポール人「逆だろ。日本人になりたいシンガポール人の方が多いよ。日本は固有の文化があるし、四季もある。シンガポールは狭いし、常夏だし、表現の自由もないし。世界中で“明るい北朝鮮”って揶揄されていること知っているよ。規制もいっぱいで堅苦しい。リークワンユーがいなくなったらどうなるかわからない。英語の公用語化はよかった。これで世界へ脱出できる!」

世界は日本に絶望せず!
 私も日本にいた時は、世界中の不幸が集まったかのような感覚になり、日本に絶望した気持ちがあった。しかし、このように世界中の知識人や実務家とストレートな意見交換をしていると物事が多角的にとらえられ、より正確に見えるようになってくる。世界における日本のレベルはまだまだ高く、相当恵まれている。

 もちろん、今のままでいいわけではない。多くの課題を解決するために皆で奮闘しなければならないが、過度に落ち込んでいても仕方がない。日本の素晴らしさに感謝しながら、批判ではなく建設的に行動していかなければならない。

 世界の知識層や実務家に“日本”に対してかつての熱狂はもはやない。それは一部の日本の識者が言うように「日本がお先真っ暗」だからではない!彼らは、「騒ぎになりそうな地域が好き」なのだ。それは、「成長しそうな国」「アメリカといざこざを起こしそうな国」「危なくて目が離せない国」といったニュアンスだ。

 その点、日本は、成熟して安定段階に入った先進国として扱われている。「日本はもうダメだ」だと本気で思っている知識層に会ったことがない。まあ関心が薄いというのが最も正確な表現だろう。それも「世界を脅かしたり、困らせる可能性があまりない」という意味でだ。

 各国の日本専門家は、日本が人口動態や財政状況など深刻な課題を抱えていることは知っているが、そこは学者。財政問題は欧米共通だし、人口問題は韓国やシンガポールの方が深刻で、やがて中国も東南アジアも同じ運命にあることを知っている。世界の課題を先取りしている日本が、今後どのような対応を取るのか、静かに注目しているのである。

 ただ、今の政治の迷走は説明不可能だ。政権は、どこに落としどころを持って手を打っているのか?戦略も戦術もないように思う。ましてや国家のために働く心意気も見えない。

 逆に言えば、こんなていたらくな政治でも、先進国から新興国まで比較してみると、まだまだ高いレベルなところが日本のすごさを証明している。今こそ自国への感謝と恩返しの気持ちを持って、国民一人一人ができることから行動を起こすべきである。


ショートショート  タイトル 『働き物』

2011年02月21日 17時51分39秒 | ショートショート
『働き物』



 私、耐重野 続樹( たえの つづき )は、一日の仕事を終え6人の私が住む共同住居に帰宅した。

「お帰り…」と私のオリジナル原態(げんたい)が声をかけてくれる。
いつもこの声を聞くたびに私は不思議な気持ちになる。
「なぜ?」とつぶやいた…

オリジナル人間の耐重野は、電算機のディスプレイに向って経理管理ソフトを使い何やら情報のやり取りをしていた。
どうせ、私たち複製奴隷の稼ぎと国に収める税金の数値合わせでもしているのだろう。

 一人がやっと入れるくらいのシャワー室で軽く体を洗い、細胞安定剤入りの栄養ジェルの食事を済ませる。
整理棚みたいな粗末な多段ベッドに体を滑りこませ眠りにつく。他の棚には、すでに4体の私が帰宅していた。今日は私が最後だったようだ。
いつものように私たちは、腕を伸ばし、指を絡ませてお互いに手をつなぎ合い、今日あった出来事を語りあった。この時だけが私たち複製体が唯一、心安らぐ瞬間。

 30年前の2015年頃、この国は、以前から指摘されていた急速に進む高齢化と、少子化による労働力の減少であえいでいた。
国内のあらゆる労働生産力は縮小し、国際競争力は、最悪となる。
何とか、財政健全化をめざし、国は、各省庁内すべてのスリム化をと、出来もしない事を試みた。

 同時に、就労人材の見直しを検討、社会保障制度の改革(結局は改悪)を行い、実質GDPの成長率を上向かせようともがいてみせた。
だが、かたくなに外国人労働者の全面解放を拒んだ結果、経済成長は低下し続け、税収は、ますます落ちこみ、社会保障費の支出は、膨らむ一方。
たよりの一部大手優良企業は、すべてを国外生産にシフトさせ、名ばかりの邦人企業と化した。
すでに消費税率アップは限界、国債の発行は、止められるはずもなく、国の財政破綻は、目の前までせまっていた。

 そんな状況下で私たちの出番がやってきた。
実用化段階に来ていた意識の転写技術に目をつけた政府は、すばやい行動をとる。
個人情報の保護と使用方法に関しての法律は施行された。
スキャンされ取り出された個人独自の精神や意識の情報管理に関する法。それらは、厳重に社会から保護され、他人が無断で使用することを防いだ。
ただし、この法は自分が自分の情報をどう利用するかに関して、自由化が徹底的に緩和されていた。つまり、自分を複製し労働力として働かせる権利は、認められたのだ。

 優秀な国民(人材)の意識複製が合法化され、この国の救世主となった。アルファー、ベーター、ガンマー、デルタ、イプシロンの転写レベルの設定がなされランク分けで生産される自己認識モードの複製意識。
このランク分けは、俗に言われるハックスリー体系の事だ。
 オリジナルの人間原態(げんたい)の元へは、複数の労働所得が集り、国民一人当たりの生活は、潤った。その十分な所得・資産の中から国家へ支払われる高額な税は、国そのものを安定させた。

 そして現在…
私たちが存在している。オリジナル人間である原態(げんたい)の所得増加の為だけに働き続ける私たち…

 コピーされる私たちの意識は、複製の際に、思考の機能制限処置がほどこされている。原態(げんたい)の存在に対し興味を持つこと、それに付随する自らの存在に疑問を持ち思考することなどは、許される。
が、それらに対して不満を持ち行動を起こす事は決して許されないし、ありえないようになっている。
私のようにオリジナルと同等の知能レベルを持つ、アルファープラスの上級バージョンの複製意識でも…だ。
人材派遣公社の徹底的な管理の元、私たち 働き物 は、今日もせっせと原態(げんたい)のために、国の財政支援のために、働き続け、サラリーを稼ぐ。
人材派遣公社が提供する標準複製(クローン)素体の私たち。つまり、肉体は普通の人間と同じ。あったかい血液が流れ呼吸をし、食物を食べ、排泄もする。


 今日も1日が終わり帰宅し寝床へ就く私。


すると…1体の私が死んでいた…


 ガンマーマイナスバージョン体の単純労働用の複製意識を持つ肉体酷使の仕事をしていた私が1体、帰って来ていなかった。
よくある作業上での事故。
巨大質量コンテナの下敷きになり虫けらのようにつぶされて死んだ。
皆は、いつものように無言で寝床に入った。

私たちは、いつものように指と指を絡めながら声を出さずに心で泣き続けた。
そしてどこかにいるはずの(複製教育の洗脳処置の時に教えられている)神様にすがって泣いていた。
これで記憶している限り3人目の私が死んだことになる。2、3日もすれば人材派遣公社が新しい私の体を用意してもう一人の私を補充してくれる事だろう…

 こんな環境で生き続ける労働クローン体の私たちは、これでもまだ良い方なのかもしれない…人間という姿で生きていられるのだから…
有機体の肉体ではなく意識のみで存在している私達もいるのだ。
全自動の無限生産工場のシステムラインに組みこまれて永遠に働かされている産業ロボットの中の私。
遠い異国の砂漠の戦場で想像を絶する環境で戦い続ける戦闘機械の中の私。
そして暗黒の宇宙空間で一人黙々と作業をし続ける私。悪魔さえも逃げ出す極濃度の放射線環境下の原子力発電施設内で働く作業機械の私も存在する。
複製され意識移植を施されている機械専用の私たちは、今現在の個人情報保護法で許されている複製許容範囲数いっぱいの166体が存在している。

 今日も仕事を終え帰宅した私…

「お帰り…」とオリジナル体の私がいつもの声をかけてくれる。
この声を聞いた瞬間、いつもと違う何かが私の心の中の大切な何かを乱暴にひっかいたような気がした。
「なぜだ!」とつぶやく…

いつものようにオリジナル人間の耐重野は、電算機のディスプレイに向って経理管理ソフトを使い情報のやり取りをしていた。
この時、オリジナルと同等の知能を与えられているアルファープラスの意識を持つ私の心に、はっきりとした原態(げんたい)への憎悪と殺意が芽生えたのを認識した…

 寝床に入った私は、共にベッドに眠る性能の劣ったベーター、ガンマー、デルタ、の私と語り合いをはじめた。
それは私達奴隷の解放の計画だった。すぐに相談を始め、決行は明日。デルタ意識の2体の私は、能力が劣っているため、話した計画のすべては、把握できていない様子だったが…かまう事は無い、明日決行するのだ。明日は、特別の日なのだから…
そう!!私たち耐重野 続樹( たえの つづき )達すべての記念日。オリジナル体の生まれた誕生日。

 朝が来た。

11月13日が始まった…

私は「おはよう」と元気にオリジナル原態にあいさつをした。
他の5人の複数の私達も個々にあいさつをし、いつものようにそれぞれの職場へ向かった。

何事もなかったように…

 働き物 達の、複製人間の意識の中には、秘密のプログラムコードが滑りこませてあった。
それは一年に一度、発動するように組まれた絶対的なプログラムコード。
過酷な理不尽な労働活動で発生する各種ストレスによる精神のゆがみやひずみをすべてクリアさせて、新鮮なピュアな状態に戻す治療プログラム。

それは誕生日に発動する魔法の呪文…

今日も奴隷たちは、ひたいに汗し元気に働いていた。

ご主人の為に…国家の為に…永遠に…

《 お わ り 》

懐かしい岩崎良美

2011年02月20日 15時58分01秒 | Weblog

時代は、すでにデジタル。
押入れの段ボールにしまったままにしていたオーディオカセットテープと長年録画のVHSテープを整理。
で、この懐かしい岩崎良美のカセットテープが出てきた。


うーんこれは捨てられない。
何とかしてデジタル音源に変えてから処分しよう。

佐藤健、水嶋ヒロの映画…BECK

2011年02月10日 12時04分16秒 | Weblog
BECK、みましたか?

先日、TSUTAYAにてレンタルいたしました。

そうです、佐藤健・水嶋ヒロ・向井理・桐谷健二のソレです。

他のブログ等読んでみますとおおむね好評です。




が、しかし、私…途中で観るのやめてしまいました。

最大の理由は、「こゆき」、「田中幸雄」役の佐藤健のあの口パク演出…

数々大人の事情があってあの表現に至ったのでしょうが

あそこは歌わせなくてはこの映画を作った意味が。

私、実は原作はちょっとパラパラとトバシ読みしただけでアニメ版を観て感動したクチです。
(原作はあのズバリ!!ヤングマガジンの絵柄が苦手)



アニメは逃げてなかった、あのコユキがソロで歌うシーンちゃんと素晴らしい曲をつけて歌わせていたし、音楽を扱った映画になっていました。



佐藤健が悪いわけではないし他のキャスティングも悪くはないのですが…残念。

当時、劇場に観に行くつもりだったんですが思いとどまって助かりました。