アンクロボーグの世界

世界の存在すべてはSFです。
SFは最高の文学です。

SF短編小説も有ります。読んでみてください。

坂の上の雲、最終回

2011年12月27日 01時00分00秒 | Weblog

NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」は最終回をむかえました。

クライマックスでバルチック艦隊を撃滅した日本海海戦を描く回でした。

この日本海海戦は、当時、世界最大の軍事力を誇っていたロシア帝国、バルチック艦隊を、日本がほぼ「全滅」させたたという大勝利。
以後、いまだにその海戦を上回る戦績が海戦史に記録されたことはないとのこと。

このドラマ、キャストもすごかったが、CGもすごい。黒煙と爆音と炎の海戦の様子も史実に基づいた見事なものだった。お互いの戦艦の中の兵士の様子もかなりのカットを使って描かれていていた。
テレビの画面だけで見るのがもったいないような出来で映画館の大スクリーンで鑑賞したい程でした。



ネットで調べた結果以下のような事がわかる。

◎日本の連合艦隊は、主人公の海軍参謀 秋山真之の天才的な作戦で歴史的な大勝利を収める。ロシア側の戦艦や巡洋艦は、沈没もしくは自沈、残る艦も戦闘不能になるなどすべての艦を失ったのに対して、日本側は、わずかに水雷艇3隻を失ったのみで、ほとんど無傷であったと言っていいほどの大勝利。
秋山真之のたてた作戦は11段構えであったが、その7段目のところでロシア海軍が降伏した。勝因は、トーゴー・ターンと賞賛された「T字戦法」と「下瀬火薬」が上げられる。
その火薬の威力を、生き残りのロシア水兵が「今でも信じられない、鉄の大砲が炎を上げて燃えていた」と述べている。下瀬火薬の爆速は、TNT火薬より速く、ペンキなどの可燃物を全て火の海にしたのです。

◎ロシア側の司令部が、戦車の車内のように鋼鉄で守られた視野の狭い部屋の中で指揮していたのとは対照的に、東郷長官をはじめ日本側の司令部は、危険な甲板にずっと身をさらして指揮を執っていた。

◎この世界を震撼させた大勝利は、ポーツマス講和会議への道を開く。また、ロシアに抑圧されていた周辺国は、自国の勝利のように歓喜して酔う。
フィンランドでは、現在でも日本海海戦の大勝利を記念して、「Heihachiro Togo AMIRAALI」(東郷平八郎提督)というビールが愛飲。また、トルコのイスタンブールには「東郷通り」と名付けられた通りが現存。

◎日本海海戦の当時の日本は、とにかく金がない。海外からの支援を得なければ戦えない。だから務めて国際法を遵守し続けた日本。東郷元帥が艦隊を率いたのも、国際法に明るいという理由からだった。

◎主人公を演じた本木雅弘は、このドラマに集中するために、3年間他の一切の役を断ってこの役を演じたそうだ。

今回の買い物 『都市と都市』

2011年12月26日 08時50分01秒 | Weblog
先週金曜日のお買い物、『都市と都市』です。

チャイナ・ミエヴィル著

あとがきでベタほめで買いました。
表紙はいまいちか。





以下、紹介文

内容紹介
ヒューゴー賞/世界幻想文学大賞/ローカス賞/クラーク賞/英国SF協会賞受賞!
ふたつの都市国家〈ベジェル〉と〈ウル・コーマ〉は、欧州において地理的にほぼ同じ位置を占めるモザイク状に組み合わさった特殊な領土を有していた。ベジェル警察のティアドール・ボルル警部補は、二国間で起こった不可解な殺人事件を追ううちに、封印された歴史に足を踏み入れていく……。ディック-カフカ的異世界を構築し、SF/ファンタジイ主要各賞を独占した驚愕の小説
内容(「BOOK」データベースより)
ふたつの都市国家“ベジェル”と“ウル・コーマ”は、欧州において地理的にほぼ同じ位置を占めるモザイク状に組み合わさった特殊な領土を有していた。ベジェル警察のティアドール・ボルル警部補は、二国間で起こった不可解な殺人事件を追ううちに、封印された歴史に足を踏み入れていく…。ディック‐カフカ的異世界を構築し、ヒューゴー賞、世界幻想文学大賞をはじめ、SF/ファンタジイ主要各賞を独占した驚愕の小説。

昨日の買い物

2011年12月16日 16時54分49秒 | Weblog
ブックオフと行きつけの小さな古本屋にて買ってきました。



  800円です。ハイジはやはり永遠の名作です。




  探していた本、半額で買えました。




  105円です。浦沢直樹特集。バクマンの特集も有り。数年前の雑誌です。




  300円。四半世紀前の本。ユートピアと名のつく本には目がありません。

坂の上の雲

2011年12月12日 10時56分25秒 | Weblog
坂の上の雲 「二〇三高地」を見る。

NHKなので第一部、第二部をたびたび再放送してくれていたおかげで今回の第三部をちゃんとした流れで観ることが出来ています。

19:30、ホットカーペットの上に寝転がっている状態でドラマがはじまる。
敵に噛みつき石で頭を殴る、首を絞め続ける、恐怖で足がすくみ座り込む白兵戦での兵士の姿。
突撃!との一言で銃弾の飛び交う中に飛込む。味方の屍を踏みつけ走り続ける兵士たち。
その頃にはテレビの前に正座して見る。

戦争の中の地獄。こういうシーンを見るたびに思い出すのはスピルバーグ監督の映画『プライベート・ライアン』の冒頭30分の戦闘シーン。
CG技術の進歩で日本のドラマも(ハリウッドにはまだまだ到底かないませんが)頑張っていたと思います。


ナレーションは「近代国家というものは、必ずしも国民に福祉のみを与えるものではなく、戦場での死も与える物であった。国家というものが国民にこんなに重くのしかかったことはこの時以外にない」国家とは何であろう?と問う。

当時、弱肉強食の植民地主義、帝国主義だったから戦う道しかなかったのだろうが。
本当は、どうかわからないが、ドラマでは、児玉源太郎(高橋英樹)を有能として描き、乃木希典(柄本明)伊地知幸介(村田雄浩)無能として描いていました。
命のやりとりがなされる戦場では、安易な判断、無為無策が何万もの命を奪う。

今の日本があるのは、先人達の血の量と命の数で支えられているのを改めて実感。
戦争を賛美する訳ではないが今の日本の姿はあまりにもひどすぎる。

司馬遼太郎原作のこのドラマ。小説を読んでいないのでどのくらい司馬さんの思想が再現されているかはわからない。
創作は一切排除し、歴史的な事実だけで書かれているらしいのだが。