上表にもあるように女性は男性より鬱になる人が多いんですね。
それは、女性ホルモンによる身体の変化に対するストレス、産後のストレス、更年期のストレス、介護ストレス、不妊ストレス、育児ストレス、結婚・主婦業にまつわるストレス、職場のストレス(セクハラなど)等々、(男女共通のストレス以外に)女性特有の身体や環境によるストレスが、うつ病をより多く生み出す要因になっているようです。
女性は男性より感情反応は大きい(脳血流の実験で証明もされています)し、気を使ったり、他人の反応に敏感です。
また一般には、女性のほうがまじめ(で几帳面)な人が多いから真剣に悩み、悩み続け、うつ状態へ陥ってしまいがち。
そこでここでは、女性特有の世界(アマルは女性のデリケートな心情がよく分からないので)以外の男性シーンでの鬱について(自分の経験も踏まえて)カキコしてみます。
うつ病に罹りやすい人をその環境(職種や立場など)から考えるとわかるものがあります。
一般には指導性を発揮しなければならない立場の人ほど、悩みが根深くなります。
教員や組織(会社・団体等)の長や管理職など指導力を問われる立場の人たち
はたまたアマルは仕事の関係で知ったのですが、僧侶(住職さん=お寺の代表者)にも
結構うつ病になっている方が増えてきています。
人の上に立たなければいけない立場の人は責任感も強く、理想の自分のイメージと現実の自分の差(ギャップ)に苦しむことが多い。
しかも、人を指導するという立場上、等身大の自分を他人に出しにくければ孤独が募り、悩みが深まる。
特に現在の教員(先生の日常業務)の実態、そして現代のお寺(伝統仏教など)のあり方を見ていると複雑と感じます。
世間一般に、指導性を発揮する立場の人は、そこに至るまで努力して積み上げてきたものがあります。
会社組織もそうですね。
ところが教員の世界では、多くの場合、学校を出て社会経験がないまま、いきなり先生という聖域の指導者になる。
お坊さんの場合も、世襲制のお寺などでは、そのお寺に生まれたというだけで(社会経験が殆どなく、人とのコミュニケーションがうまく取れない跡取りでも)、いきなり聖職者としての権威をまとわされ、ひな壇に祀り上げられてしまう。
でも(教員・僧侶とも)、自分が人の上に立つのは「まだ早いのでは?(未熟)」「不自然である」ことは、自分が一番よく知っているわけです。
にもかかわらず、指導性を発揮することを期待される。その立場の人は指導力があって当然・当たり前と世間では受け止められている。
指導力を発揮できない人にとって、これほど辛いことはないでしょう。
学校(大学等)に通って教育学を学んでも、宗門の学校に通って仏教学を学んでも、現場に出たら学んできたものが時代の変化に対応できない(役に立たない)。今を生きる相手(保護者や檀家)に伝えられる(響く)言葉を磨いてこなかった。
学校で教わったことを従順にこなすだけでそこまで来てしまった人の場合、生真面目な人ほど自分が至らないこと(役立たず感)へのストレスは大きい。
指導力を求められる立場の人は、自分はしっかりしなければいけない。自分は「強くなければいけない」と思っているから、自分の悩み・弱みを他人に明かせず(明かさず・見透かされまいと装い)独りで抱え込んでしまう。
アマルの経験から
うつ病解決の糸口は、何にストレスを感じているのか。
その根幹となる不安要因をまず把握し、どのような解決策があるのかを考える。
解決の糸口が見つからなければ、独りで抱え込まず、他人(心療医師・カウンセラーなど)を信じて
悩みを相談することが有効だと思う。(この辺のくだり<解決策>は鬱専門医に委ねますが)
アマルがかつて苦しんだうつ病は、安定していたサラリーマン生活(社会的信頼や自分への高い評価があった世界)から事業主への転換で真逆の状況(今思えば全ては「自分の思い込み、決め込み」が自分を苦しめていたんだけど、そのときはわからず)になってしまったことがあってね、鬱の(苦しみの)世界がわかるんです。
アマルのうつ病からの脱却は、ある人がアマルに発した一言が起爆剤となって鬱との決別ができたんだけどね。
(その言葉は今うつ病を患っている人に有効なものとは思えない<アマルのそのときの状況には有効だったもの>なので敢えてカキコしませんが...)
「がんばって」「しっかりして」なんて言葉は、相手(鬱の人)を追い詰めてしまう危険があるんですよ。
あの暗黒の世界は、健康な人(収入・生活が安定し将来に大きな不安を持たない人。人間関係に問題を抱えていない人。病に苦しんでいない人など)にはなかなかイメージできない世界です。
春の桜を見ても心は晴れず、花の芳香にも心がおどらない。
眼前に広がる美しい海山があっても何の感動も覚えない。
空気が美味しいなんて言葉は出ない〔感覚(心のゆとり)〕がない.....。 なんてことを今でも覚えています。
うつ病とは実に厄介な病です。
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