茜ちゃんのつれづれ草
-012
東シナ海を望む・・・水平線の彼方は上海
もうそろそろ梅雨も終わりそうになって来ました。今月の末近くで梅雨明けとなりそうです。やっと、じめじめした季節から解放されますが、変わって灼熱の太陽の季節の到来となります。いづれにしても大変!
今年の西日本、奄美、沖縄の夏はかなり暑そうです。先ほど気象庁から発表が有ったようです。雨量や台風の到来回数はどのようになるのでしょう。
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先回は<記憶>について考える資料の内容を公開してみました。出来るだけ偏らない新しい客観的な情報を得て、それに基づいて「記憶のメカニズム」を探ってみたいと思います。とはいえ、現代科学でも記憶の真のメカニズムは掴みきれていないのです。光や電気の技術は高度に発達しているのに、それらの本質が正確に解らないのと同じですね。
今回は<心や意識は脳のどこにあるのか>・・・ニコラス・ウエイド・・・「ニューヨークタイムズ」の科学レポーターで「ネイチャーの副編集長」も歴任。解説者が元東大医学部教授・養老孟司(解剖学)
を使ってみたいと思います。最近まで東大医学部の解剖学を背負って立ってきた養老孟司氏が関わって居られる事に安心感を覚えます。330pの本ですが、今回はその中の「記憶の形成」と「心の発達」について読んでみたいと思います。
* 文章中に東京都神経科学総合研究所の最新の公開されている研究情報も織り交ぜて書いてみたいと思います。
A*****記憶の形成*****
・・・人間の大脳が記憶を統制する上で一つのポイントとなるのは、「分散」という方式である・・・
分散して計算処理するコンピューター
複数のコンピューターやプロッセサーを利用して、分散して計算処理を行うこと。1台のコンピュータに多数のプロセッサを搭載して処理する方法と、ネットワークを通じて複数のコンピュータを結びつけて処理する方法の2種類に大別できる。
分散処理は遺伝子解析や気象予測、暗号解読などの大規模な計算でしばしば用いられる方法である。これらの計算は単独のコンピュータで処理しようとすると途方もない性能が要求されるが、分割して並列に計算することが可能なため、複数のコンピュータを並列動作させることで処理時間を短縮できる。
人間が例えば、「リンゴ」の情報を記憶するメカニズムは、百科事典のように脳内のある特定の箇所にリンゴに関する全ての情報をまとめて持つ神経細胞はない。ある特定の神経細胞がリンゴの持つ 色、色模様、香り、艶、などの全ての情報を持つ訳ではないとされております。
人間の脳は対象物を認識するとき、植物、動物、家庭用品など、広く一般的な分類による索引システムを用い、何かを認識するときは逆にこの索引システムを通じて、適切な情報を引き出している。
<分散処理方式>のコンピューターと同じようなメカニズムが人間の大脳の情報処理に使われているのでしょうか。逆に考えると、人間はどこからこのメカニズムを知りえたのでしょうか。自ら考えたのでしょうか?そうかもしれませんし、違うかもしれません。
人間の大脳のメカニズムの解明が有ったからでしょうか。意外と違うかもしれません。宇宙のどこかにそのような知識を保存しておく<場>というのが有るのかもしれません。ここまで考えると・・・ルパート・シェルドレイクの仮説・・・・が思い出されます。
分散の項目・・・・植物、動物、身体の部位、色、数、文字、名詞、動詞、固有名詞、顔、表情etc・・・・・食物、果物、野菜は一つに纏められている。
言語と視覚・・・・脳の記憶貯蔵の方法は、動物と身体の部位といった分類だけではなく、言語と視覚も別々に扱う仕組みになっている。
・ 視覚等による情報・・・・色・形・色模様・大きさ・艶など
リンゴの認識 ・ 言語による情報・・・・食べ物としての質など(甘い、すっぱい)
ここまで読んでくると、こんなことに気が付かれると思います。
壁の小さな隙間からリンゴの一部分を見せられて、それが何であるか認識する場合・・・・・色から果物か人工物か、あるいは数種類の類似の果物を認識できる。・・・・匂いなどからさらに絞り込める・・・艶、表面の状態などからさらに絞り込める・・・最後にそれを「リンゴ」と認識する。
人の顔であっても、眉だけの情報でピタッとある人間を特定できる場合も有るかと思います。これが百科事典のような処理システムを取っている場合は、結構手間取り瞬間的に認識をするのは難しいのではないでしょうか。
眉の情報とある特定の人の名前(言語)が結びつく、分散システムの方が速いようにも考えられます。直感などはこのシステムによるのではないのでしょうか。 皆さん如何でしょうか?
では、次回は<記憶は脳のどこに貯蔵されているのか>について、書いてみたいと思います。
先回からとうとう恐ろしい世界に入ってきました。-南部・小林・益川理論の解説ーとして、科学雑誌「化学」2008年12月号に掲載した<自発的対称性の破れ、そして、CP対称性のやぶれ>の論文を読んでみましょう。
一般素人にとっては素粒子物理学の世界は大変高度で難解な世界ですので、上手く簡単に要約出来るという様なものでは有りません。そこで、時間は掛かりますが一章節づつ細かに読んでみたいと思います。
1- 素粒子の対称性とその破れ
現在の素粒子物理学では物質の最も基礎的な基礎粒子はクオークと軽粒子(電子とニュートリノなど)です。物質の原子核はこれらにより核子(陽子+中性子)、中間子などを構成しています。
素粒子の対称性・・・・ 内部対称性 ・・・・三次元色対称性
・・・荷電スピン対称性
・・・・ 外部対称性 ・・・・空間反転のパリテイ変換
・・・・・時間反転のパリテイ変換
・・・・荷電共役変換(粒子・反粒子変換)
* 内部対称性・・・・性質の似た粒子を一括りにしてグループを作り、その同じ組の中の粒子を同一視して、それら粒子を入れ替えても理論が変わらないとき、そのグループに対して内部対称性が有るといいます。
素粒子の内部対称性
・・・・ クオークの三次元色対称性
クオークは6種類ありますが、それぞれのクオークには赤、緑、青の3種類があり3種のクオークの入れ替えに対して理論は不変です。
( ● ● ◎ ) → ( ● ● ◎ ) → ( ◎ ● ● )
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・・・・ 荷電スピン対称性
陽子 中性子 入れ替えても核力は不変
( ○ ● ) → ( ● ○ )
陽子と中性子は電荷の違いだけで、質量やスピンばかりでなく核力(原子核を結合している力)の性質もほぼ同じです。
素粒子の外部対称性
P・T・C などの変換で素粒子の相互作用の理論形式が不変のとき、その理論は外部対称性を有する
空間反転のパリテイ変換・P
粒子の外部の時間・空間に関する対称性。 三次元空間には右手系と左手系があり、この2つの系は左右が反対で鏡に映した世界に対応します。右手系から左手系への変換および逆変換・・・・・Pで表します。
時間反転パリテイ変換・T
時間の向きを逆転する変換・・・Tで表します。
荷電共益変換(粒子ー反粒子変換)・C
反粒子とは電子や陽子に対して、その裏の世界を作る粒子。すべての素粒子には反粒子が存在します。
真空は空の空間ではなく、粒子と反粒子対が無限に詰まった状態
この空間に充分エネルギーを与えると、真空から電子ー陽電子(反電子)が対発生するように粒子とー反粒子の対が発生します。 逆に、粒子と反粒子が衝突すると消滅して真空とエネルギーに戻ります。この現象が宇宙発生時における物質起源の元である。
ここまで来ると頭がくらくらしそうです。次回は「対称性の破れ」について書いてみます。
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