祝!!連載100回目突破!!
といっても、もう一か月以上過ぎちゃいましたが(爆)。
ま、まあそれでも「出来れば記念記事を3つ書きたい」と言った手前、スジは通しておきたいので。
記念記事第1弾に引き続き、今回も小説版感想として『食戟のソーマ ~a la carte~ Ⅱ』についての感想を述べさせて頂きます!
丁度最近フランスのリオンへ世界大会の取材に行かれた『食戟のソーマ』チーム。
小説担当の伊藤先生も一緒に行かれたとのことで。
ということは、今年も小説版が製作されそうですね♪
それでは感想の方にいってみましょう・・・・とその前に。
警告:今回の感想は新戸とえりながお好きな方は絶対にご覧にならないでください!!!
作成した本人が言うのもなんですが、今回の感想の一部分は、私のこれまでの感想文の中で最も辛辣なものとなっています。
それは新戸とえりなに対して。
ですので、二人のファンの方々はまず間違いなく気分を害される恐れがあります。
それでもご覧になられる場合は、大変申し訳ありませんが自己責任にて宜しくお願い致します。
2014年11月4日に、単行本第10巻と一緒に発売されたこの小説版第二弾。
まさか同じ年に二冊も小説版が発刊されるとは思いもしませんでした。
この事から見るに、どうやら前回は好評だったようですね。(^^)
≪扉絵≫
今回のテーマは「スイーツ」。
それに合わせ、お菓子作りをしている今回のメインキャラクター達。
手前で郁魅と新戸がデコレーションケーキ作りを、そしてその奥では極星陣(伊武崎、榊、吉野)とアルディーニ兄弟(イサミ、タクミ)が盛り沢山のフルーツを取り囲んでいます。
前回のイラストは全体のイメージ的な絵でしたが、今回は現実のワンシーンを切り取った感じのイラストになっていますね。
いつかこういう風に一緒に料理できる時が来てほしいものです。
そういえば、調理時の郁魅のビキニの柄。最初は炎柄でしたが、選抜編を境に迷彩柄となっていますよね。
当時は特に気に留めていませんでしたが、ここ最近になって、多分黒木場のバンダナの柄と被るからということに気付いたり(笑)。
この小説版(&単行本第10巻)が発売される直前にアニメ化が発表されたこともあり、こうしてみると丁度アニメ化のお祝いをする準備をしているイラストに見えますね。(^^)
≪裏表紙≫
前回と同様、今回も本編イラストの使い回し再利用となってます・・・んがっ。
まさか単行本第3巻と同じネタに走るとは思わなかったよ★★★
≪附田先生コメント≫
いつもと少し違う観点からキャラクター達の姿を眺めるのは、やはり原作者としても良い新鮮さがあるようです。
原作と小説。
こういう風にお互い刺激を受け合いながら、より良い作品を作り上げていければいいですよね。(^^)
≪佐伯先生コメント≫
なんと!!
単行本第2巻のあのカバーイラストにそんな事実があったとは!!
てっきりモブの手とばかり・・・。
このコメントから察するに、単行本カバーに新戸が登場する機会はもう無いのでしょうかね?
・・・・・私は別にかまいませんが。(←コラ!)
≪伊藤先生コメント≫
フランス語検定を受けるため勉強中な伊藤先生。
苦手な科目でも乗り越えていかなければならないのが学生の大変な所ですが、それは人生においても常に課せられている事ですよね。
≪特別付録≫
今回の折りこみポスターのイラストは、新戸からマッサージされているえりな・・・ではないようで。
どうやら作中のワンシーンである、新戸から看病されているえりなのご様子みたいです。
・・・にしては、えりなの表情が病人のそれとは思えないのは私だけ?
一方の裏面はというと、本編第28話の扉絵だった、アルディーニ兄弟のイラストとなっております。
附田先生によると、どうやら映画『ゴッドファーザー』がモデルとのこと☆
・・・観たことないけど(爆)。
≪本編≫
【1.ricordi di noi due ~ふたりの思い出~】
- ゲームはともかく、イサミは勉強もタクミに勝っていたとはちょっと意外かも。
なら、運動はどうだったんでしょう?(体格の時期によって変わりそう/爆) - タクミと同様、イサミも恋には興味なしってか☆
でも“道”を極めることに恋が邪魔になるとは思わないけど? - リモナータ。それはイタリア版「はちみつレモン」(爆)。
- アルディーニ兄弟の母方の祖父母の名前公開。
これはファンにとっては中々興味深い情報なのでは? - そしてやっぱりドジっぷりをいじられるタクミ(苦笑)。
- 人の色恋沙汰に首を突っ込まれることほどウザイことはない。(※超個人的意見)
- レモンの旬。これは一般的にも誤解している人が多いのでは?
- 信頼故の無知。これは確かに痛い。
- 子どもらしくはしゃぐアルディーニ兄弟にホッ。
そうそう、息抜きも大事だよ。(^^) - なんと!
“あの”看板メニュー誕生にこんないきさつがあったとは・・・! - それにしても、レモン出すぎ(爆)。
【2.追いかける者達】
- 個人的には好きですよ、ゾロ目。
- 吉野のカラ元気は本当に分かりやすいね。そこが良い所でもあり、見ててちょっと辛い所でもあったり。
- 一色先輩が、伊武崎視点だとすんげー腹黒キャラに見える(汗)。
- で、このやり取りの時も一色先輩は裸エプロンだったわけ?(核爆)
- そして今回もネタにされる伊武崎の前髪(苦笑)。
- あ~私も羨ましいですね、適応能力の高い人って。
- うわあ、花音のえりな化が進行してる★
- 前回の吉野に続き、今回も子ども達から「ドS」と言われるのか一色先輩よ。
- 伊武崎も認めるツンデレ少女。その名は花音(笑)。
- 用いた材料の実物を見せて、知ってもらう。これ立派な食育!!吉野グッジョブ!
- いつの間にか伊武崎もちゃんと輪の中に溶け込んでるし。(^^)
- 98ページ~100ページのやり取りにて、一気に伊武崎&榊派が急増したに違いない。
- 最後は伊武崎のお菓子にて〆。
でも一番食べたいと思ったのは吉野のお菓子だったり。(←)
【3.甘い記憶】
-
新戸とえりなの出会い。
その脚色振りにいっそ笑えてきた。(←のっけから失礼発言) -
いわゆる一目惚れってやつね。
-
そりゃ毎日ワンパターンなら食傷おこすのも当然。
-
マッドサイエンティストなアリス。
本編にも登場してくれないかしら。(←) - いっそ爆発してくれたら面白かったのに。(←←←)
-
・・・心底思いました。
こりゃあ、ぜひとも創真のゲテモノ料理をえりなに喰わせてやりたい♪(Sうさぎ大・全・開) -
いつもは気まぐれ発言ばかりなのに、時々至極尤もな事を言う。
こういう所がアリスの侮れないところ。 -
新戸を解任した直後に風邪って・・・どんだけ駄目なんだっつーの。 (┐( -"-)┌) (┐( -"-)┌) (┐( -"-)┌)
-
まるで我儘を言う子どもと、ダメという親の会話。
-
あ~ホントにえりなは分かりやすい。そして素直じゃない(怒)。
-
矛盾にはツッコむ。これ当然。
-
小説版のアリスはトラブルメーカー度が凄まじい(汗)。
-
やっと思い知りましたか、新戸の有難味を。
【4.お祭り娘】
-
創真に会えるかもしれないと、熱さに耐えて丼研部室に居る郁魅ちゃん。なんて健気なんでしょう(ホロリ)。
-
上目遣いで誘いを受ける郁魅。(そしてきっと照れ顔)
こんな表情されたら九割九分九厘の人は郁魅の気持ちに気付くだろうに、ホント創真って子は(大苦笑)。 -
何を考えているのか分からない。
これも一種のミステリアスさと言えるのかしら?(←多分違う) -
確かに浴衣は暑いかも。普段の郁魅の露出度を考えれば(爆)。
-
出た。恋する女の子の棚上げ思考(苦笑)。
-
挿絵は郁魅と恵の浴衣姿。
・・・創真のはっぴ姿は? -
え゛え゛!!??郁魅にはお兄さんがいたんですか!?しかも二人も!!??
・・・って、そういえば附田先生がそんな裏話をなされていましたっけね。2013年のジャンプフェスタで。(※ネット調べ) -
そんなお兄さん達と郁魅の仲は良いのでしょうか?気になる・・・。
-
飴細工は人の手から作られる最も美しい食べ物だと思う。
-
「郁ちゃん」。
なんて可愛いあだ名!(^▽^)
私もこれからそう呼ばせてもらおうかな?(笑) -
まさかの再登場、もず屋のババア。
-
やっぱ郁魅は露出を上げることで気合を入れる模様(苦笑)。
-
創真の一言で争いに終止符。
主人公ってすげえ(笑)。 -
で、創真ははっぴ着てるの??
-
やられ役の典型的セリフを叫びながら去るもず屋。
-
え!?
まさか榊の「その面」本格採用ですか!?(大汗) -
ラストはやっぱ小西オチ。
自業自得だけど。 -
でもって、創真のはっぴ姿は???
【番外編 『発酵屋本舗 榊一家』】
-
なんで吉野が金物屋なの?
-
結局謎の老人(仙左衛門)は何だったんだ?
-
火事とケンカが江戸の華じゃなかったっけ?
<イサミ編>
前巻に引き続き抜擢されたアルディーニ兄弟。
前回は兄のタクミがメインでしたが、今回は弟のイサミがメインになっており、彼らの幼馴染との恋模様が繰り広げられています。
時期的には彼らが遠月学園に編入する前、13歳頃のイタリアが舞台になっており、全作品の中で一番過去の話に。
常にタクミの一歩後ろに控えていて、時にツッコみ、時に弄る(笑)。
そんな、タクミのお世話係とも言えるイサミでしたが、本質的に依存しているのは実はイサミの方だというのが判明。
幼馴染が兄に恋をしている。
そして兄も幼馴染に気があるとしたら、自分は・・・?
大切な人同士であるからこそ、今の関係が崩れることを恐れる。
マイペースでのんびりしているイサミですが、内面は繊細でしかも結構なおニブさんだったとは(笑)。
空回り気質なタクミをフォローする姿がほとんどなため、しっかり者なイメージのあるイサミでしたが、そんな彼の「抜けてる部分」が分かったのは中々面白く思えました。
モテるというのに、兄弟ともども恋愛に興味の無いタクミとイサミ。
彼らの色恋沙汰は遠い先になりそうですね(苦笑)。
<伊武崎編>
極星陣代表として、吉野の次に選ばれたのは伊武崎。
吉野と違って口数が多くなく感情表現も見えないため、かなりキャラクターが不明瞭な子だっただけに、こうして小説という形で彼の人となりを知ることが出来たのは有難かったです。
「秋の選抜」での敗北からどう立ち直ったか。それが伊武崎の今回のストーリー。
本編の連載開始から間もない頃、妙な緊張感のあった伊武崎と一色先輩の会話がありましたが(第9話)、今回も彼らの衝突がきっかけとなって話が展開していくことに。
一色先輩に心を開いていない伊武崎と、心なしか他の寮生達への接し方より厳しめに思える、一色先輩の伊武崎への態度。
本当に、彼らの間には何があるのでしょうかね?
その一方で、榊とのやり取りには「おお!?」と思わされたり。
本編ではそれまで全くそういった雰囲気が見られなかっただけに、これには大きく興味が掻き立てられました。
しかも今回のこの伏線は、しっかり本編に引き継がれております。
伊武崎と榊のファンの方はこれからの二人に要注目!!ですね。
内面が掴めなかったこともあって、これまでクールで落ち着いたイメージを伊武崎に抱いていた私でしたが、今回の話でその「クールさ」は表面的なものであることを理解。
伊武崎は多分、冷静でドライな自分を作り上げることで、挫折や敗北の悔しさを和らげようとするタイプなのでしょうね。
プライドが高ければ高いほど、その意志が熱ければ熱いほど、挫折した際のダメージは大きいものですから。
それらから、無意識に自分を守っているのでしょう。
本当は熱いものを持っている伊武崎。
実際、与えられた試練から逃げずに挑もうとする姿勢は充分熱いと思います。
そして他者をさり気なく気遣ってくれる姿勢も、彼らしい優しさを感じました。
「孤立」というものを知っているからこそ、分かること。
極星陣の中でただ一人、伊武崎だけがそれを持っていると思います。
極星1年生陣の中でも、結構なポテンシャルを秘めていると私が見ている伊武崎。
実力ではなく気概。
それさえしっかり持てば、伊武崎は充分“高み”に行けるのではないでしょうか?
<新戸編>
小説版第1巻のメインが四宮の【失われたルセット】なら、今巻はこの話がメイン的存在と言えましょう。
本当に、本編に対する理解を深める上でこの話は大変重要でした。
で・す・が。
理解と好感度は全くの別問題。
と・い・う・こ・と・で。
さ~~~ここから激辛酷評の羅列になります。
これが最終警告です。
新戸とえりながお好きな方はどうかどうか回れ右!!なさってください。
では・・・、述べさせて頂きます。
タイトルは【“甘い”記憶】。
確かにその通りでした。
それは新戸とえりなの“甘美な”記憶。
そして
“甘やかし”な記憶。
この話は「とある事」によってえりなから謹慎処分を言い渡された新戸が、えりなと復縁する(笑)までの過程の中で彼女との思い出を回想するストーリーとなっています。
これまでその背景があまり詳細には描かれていなかったえりな。それが今回、新戸の視点を中心にかなり語られており、これは非常に大きな収穫でした。
ええ、より知ることが出来ました。
そして同時に呆れました。
えりなって、根本的に他者を信用していませんね。
それは戦う相手でさえも信用する創真とまさに対極。
「ある事」をきっかけに、新戸を解任したえりな。
敗北を喫した郁魅を無情に切り捨てた過去を持つ彼女でしたが、それでも、長年彼女に献身的に尽くしてくれた新戸だけは違うかもしれないと、一抹の希望を抱いていたのです。
なのに。
「やっぱり。」(┐( -"-)┌)
失望しました。正直言って。
ある意味では分かるのです。彼女の判断は。
「完璧」であるために。
常に正しくあろうとするえりな。
新戸に処罰を下したのも、料理人としての大義名分を貫くためだったのでしょう。
ですが!!
私が許せないのは、どうしてそこで新戸を信じられなかったのかという事なのです。
これまで常に一緒にいたならば、新戸の仕事振りや料理人としての姿勢はよく分かっていた筈。
「これまできちんと仕事をしてきた新戸がこんなミスを犯すはずがない」「本人がそう言っているのだから、きっと他に何か原因があるのだろう」などと、配慮の余地は充分あった筈です。
それを短絡的に新戸のミスと判断し、切り捨てるとは・・・(怒)。
はっきり言って、今回風邪を引いたことも罰が当たったのだと思えてしまいましたね。
このままではえりなは取り残されますよ、本気で。
全ての料理人の先頭に立って歩んできた筈が、気が付けば自分だけ取り残されていたという状況に、このままいけば確実に陥るに違いないでしょう。
これからもその堅く冷たい考えを無理強いしていくならば。
これからも自分に本当に必要な存在を、自分から切り捨てていくならば。
・・・まあ、これはあくまで小説オリジナルのストーリーなので、あまり愚直に本編と結びつけてはいけないとは思っていますけども。
そして、今回の主役だった新戸。
一見控えめなようでいて、実はかなり自我の強い人物だったことが本編で明らかにされていましたが、そんな彼女がどうして我儘なえりなにあれほど従順なのかが分かりました。
えりなと新戸って、似た者同士なんですね。
[類は友を呼ぶ]といいますか。
美意識がまるで同じ。
「美しいもの」こそが至高。
そんな確固たる考えがえりなと共通しており、また、そういう考えを持っていた故に、えりながまさにその“象徴”になったという。
家柄や立場など関係無しに、新戸にとってえりなは“憧れ”そのものなのでしょう。
そういった動機がありながらも、ここまで献身的に、忠義に仕えようとする気概は大したものです。
純粋にえりなを尊敬し、えりなの全てを肯定している姿勢も。
新戸がえりなに抱いている感情は、憧れ、敬愛。
もはや母性愛も含まれていると言ってもいいかもしれません。
でも。
[愛は盲目]とはよく言ったものですね。
私が見る限りでは、新戸の考えや姿勢は酷く狭義的で堅物なものにしか思えません。
もはやえりなを神格化すらして、無条件に守り抜こうとしている新戸。
ですが、えりなにはそれほどの思慕を注ぐ半面、彼女以外の他者に対してはかなり厳しく否定的。
えりなが風邪を引いたのもえりな自身の失態なのに、使用人のせいにしたり。
特に131ページの黒木場への「あの発言」。
あれには本気で嫌悪を抱きました。特に黒木場のファンではない私でさえ。
加えて、116ページの「醜いものは―――」のくだりにも個人的に強い反感を抱きましたね。
なんて偏った考えなんだろうと。
一見醜く思えるものでも、それにしかない価値や、それがあるからこその発見や進化がきっとあると思うのですが。
・・・もっとも、私がこう思えるようになったのは某『悪食の申し子』の影響ですけども(苦笑)。
いうなれば、新戸はものの見方が非常に主観的で一方的なのです。
良く言えば「真っ直ぐ」。悪く言えば「視野が狭い」。
更に厄介な事に、強い意志を持つが故に、他者に指摘でもされない限り自分の盲目さに気付かない。
ここもまたえりなと共通している所でもあります。
そんな偏見と盲目振りは周囲だけでなく、最も大切な存在であるえりなにでさえも。
長年えりなの傍に仕え、彼女をとりまく環境を知っている新戸。
ですが、えりなが置かれている“不自由さ”を知っていながら、自分もそれと同じ“不自由さ”をえりなに強いている。
相手を守ろうと強く思うあまり、自分の考えを押し付けている。束縛している。
言うなれば「過保護」。
それは“愛”故の落とし穴。
作中で述べられている、薙切家を囲む塀。
新戸もえりなの“塀”です。
えりなを守るものであると同時に、外への繋がりを絶つ存在という。
自分もそうなっていることに気付いていないのが、どうしようもないところですね。
だから本当に、葉山の言う通りなんですよ。
狭いんです。何もかも。
志も。世界も。視野も。
極端に狭くて、堅い。
本当にえりなと同じ。
秋の選抜で葉山に敗北し、えりなの傍にいる資格は無いと失脚した新戸。
ですがこうして改めて見ると、どうせえりなから直に追放を言い渡されるのならば、自分から離れよう。
そういったものに思えてしまいました。
敗北だの資格だのというのは単なる建前。
実際は心から敬愛している人物から見捨てられるのが怖かっただけなのでは。
言ってしまえば、
新戸は逃げたんです。えりなから。
酷いことを言っているのは百も承知の上です。
ですが、これが私の正直な感想です。
私が新戸に言いたいことは一つのみ。
もっと根性見せんかい!!!
ということですね。
今回の小説版で、秘書の任を解雇されていながらもえりなを心配し、駆け付けた新戸。
その時の気概を、本編でも見せて欲しいです。
えりなに拒絶されようが、どれだけ否定されようが。
這いつくばってでもえりなについていく。
そういった「格好つけない」意志を。そして出来ればえりなの“変化”を見守っていけるような寛大な姿勢を。これからの彼女に期待したいところです。
だからこそ、「あの子」が現れたのでしょうね。
きっと「あの子」は新戸のこれまでの狭く堅い考えを改めてくれるきっかけとなってくれることでしょう。
まあ、ある意味不憫なことになるでしょうが(苦笑)。
<郁魅編>
もはや完全に恋愛小説(笑)。
【甘い記憶】よりもこっちの方がよっぽど甘いお話でしたよ(笑)。
もう、終始微笑ましい気持ちで読ませてもらいました。(^^)
時期は「秋の選抜」前の夏休み。創真の地元の夏祭りに呼ばれ、そこで飴細工売りに協力するというのが郁魅のストーリー。
もっぱら肉専門と思われていた郁魅の、かなり意外なスキルがここで判明。
これには私も驚かされましたが、詳細な温度を感じ取る彼女の繊細さ、そして女性らしい感性の豊かさを持っていることを考えれば、まあ、納得出来るものがありました。
それにしても本当に郁魅は“可愛さ”と“格好良さ”を併せ持つ魅力的な子へと成長してくれましたね~!
初登場時は創真の最初の餌食になるザコキャラとばかり思っていたのですが(←色々と酷い)、意外に可愛いく真面目な面が発覚しサブヒロイン的存在へ。
そして今や、えりな、恵と並ぶ[三大ヒロイン]として見ても充分なほどのキャラクターになったと思います。いやマジで。
もはや個人的に、全女性キャラ中1・2を争うレベルにまで好感を抱ける女の子です。
そんな郁魅は、えりなのシャドウ的なキャラなんですよね。
もしえりなが創真の事を最初から認めていて確執が無かったら、きっと創真からこういった影響を受けていたのだろうな、という。
ヒロインとしては「ツンデレ」という同タイプにある郁魅とえりな。
もっとも、えりなはその性格が“子供”に対し、郁魅は“大人”ですが。
創真と一緒の場面ではテンパりがちになってしまう郁魅ですが、実際はとてもしっかり者で気丈。
厳格な父親によってずっと「強さ」を強いられてきたものの、強制などせずとも、郁魅は本質的に確かな強さを持っている子です。
気に食わない相手や商法と対峙しても、無闇に否定せずにひとつの現実として受け止める器量。
その上で、自分の信念を貫くべく活路を見出そうとする姿勢。
子供達に丁寧に接してくれる面倒見の良さ。
今回のお話で恵が述べていた通り、郁魅のそんな姿は創真とよく似ていたと思います。(^^)
あと、売られた喧嘩は買うという、粋の良いところもネ(笑)。
もともと初登場時からスジの通った発言が見受けられていた郁魅。
えりなや恵もそれぞれの“強さ”を持った子達ですが、郁魅の“強さ”の形が私にとっては一番好みかもしれません。
明確に創真に好意を抱いているだけに、現時点で「恋する女の子」としての可愛らしさが最もストレートに描かれている郁魅。
それだけに、彼女が関わるシーンは正当なラブコメチックで非常に楽しいです♪
基本的に創真&恵派な私ですが、それでも郁魅の健気さと報われなさ(苦笑)を見ているとどうしても応援したくなってしまいますね。
そんな郁魅と組んでる時の創真は、そりゃもう罪っぷり(という名のおニブさ)を遺憾無く発揮(苦笑)。
温かく、屈託無く接してくれる創真。
素直に相手の優れたところを尊敬し、笑いかけてくれる。
そこが創真の反則なところ。ニクめないところ。
そしてそこが恵と共通しているところでもあって。
恋と友情との葛藤。
ラブストーリーの鉄板ともいえるこの問題点に、郁魅は最も揺さぶられそうな気が・・・。
かつてはえりなを尊敬し、彼女の派閥に属していた郁魅。
郁魅も新戸やアリスと同様に、創真とえりなの間というポジショニングにいる子です。(詳しく分類すれば新戸はえりなサイド、アリスは中立、郁魅は創真サイドですが)
こうしてみると、郁魅は創真と恵、創真とえりな双方の「中間」に立つ存在なんですよね。
「中間」に立っているからこそ分かること、悩むことがこれからきっと多々あることでしょう。
他にも父親との確執など、まだまだ彼女のドラマも色々控えていると思われます。
彼女の苦労は絶えなさそうですが、それらも含め、これからも応援していくつもりです!!(^^)
・・・ふう。
それにしても・・・。
創真のはっぴ姿見たかった!!!!!(←しつこいよ)
<発酵屋本舗 榊一家>
本編のリアクションネタが扱われている、この番外編。
前回の【マジカル☆キャベツ】の次として抜擢されたのは、第54話の榊版リアクションでした。
が・・・。
・・・う~~~ん・・・。
としか、今回は思えませんでしたね。
前回が滅茶苦茶面白かっただけに尚更。
なんというか、パワーダウンが否めませんでした。
「パワー」といっても、ただはっちゃければいいというわけではなくて。
【マジカル☆キャベツ】の際その「はっちゃけ」を担ったのは堂島先輩でしたが、本編のキャラと完全に切り離せていたお陰で爽快に笑えたのです。
だけど今回は微妙に本編のキャラも交じっていたせいで、完全に別物として見ることが出来なかったというか。
なので、悪い意味での違和感しか印象に残りませんでした。
私にとって榊は「温和で落ち着いた物腰のお姉さん」というイメージが既に定着していたので、今更「江戸っ子気質」という面を出されても戸惑いしかなかった、というのも原因の一つだったかもしれません。
・・・できればこの設定は本編に持ち込んで欲しくないな~・・・。
あ、でもラストの創真と伊武崎のツッコミは面白かったです(笑)。
<総評>
「スイーツ」がテーマだった今回の小説版。
前回の裏テーマが「料理人としての誇り」だったならば、今回の裏テーマは
「愛」
だったと思います。
まさに「“スイーツ”なお話」だったというわけですね(笑)。
キャラクターの見事な掘り下げは今回も健在。
出番の多い少ないに関わらず、各キャラクター達の心理描写は時に楽しめ、時に考えさせられました。
でも何より嬉しかったのは、前回より創真の出番が増えていたことかな(笑)。
今回メインに選ばれていたイサミ、伊武崎、新戸、郁魅の4名。
それぞれが兄弟愛、友愛、敬愛、恋愛といったそれぞれの形で相手との交流が書かれてありました。
前回のメインキャラ達は基本的に裏表の無い、素直もしくは真っ直ぐな人物達だったのに対し、今回抜擢された人物達に共通していたのは「不器用」、「矛盾」。
一見器用そうに見えながらも、その実はかなり精神的に不器用で未熟。
それをこの小説版で知ることができましたね。
タクミの面倒を看ているように見えて、実は根本的に依存しているイサミ。
クールで落ち着いているように見えて、本当は自分の気持ちに上手く向き合えていない伊武崎。
えりなを守ろうとしているその姿勢が、彼女をより束縛してしまっていることに気付いていない新戸。
矛盾する創真への想いに翻弄されまくりな郁魅。
下手に格好つける。取り繕う。見栄を張る。
そんな彼らの本心と態度の相反振りが随所に見られました。
特に新戸編と郁魅編は「愛」故の矛盾点や盲目点が如実に書かれていたように思います。
流石は表紙でメインに描かれていただけのことはありますね。
ホント、女心はややこしいよね~~~。(←)
そんな小説第2弾でしたが、私的に今回のベストストーリーは郁魅編でした!
やっぱピュアラブコメは見ててほっこりします。(^^)
さて、冒頭で述べたように伊藤先生も取材に同行されている様子から、まず間違いなく小説版第3弾も製作されることでしょう。
となると、気になるのが次は一体誰がメインキャラに選ばれるのかということ。
極星陣からの有力候補は榊でしょうね。
あとはやはり葉山でしょう。黒木場は多分次に持ち越しかと。
そしてアリスも選ばれるのでは。
あと残るは一人なのですが・・・はて?
第一弾、第二弾共に男性キャラと女性キャラがそれぞれ二名ずつ選ばれているので、残る一人は男性キャラと思われますが・・・。
・・・やっぱ美作かしら?(汗)
さて、これにて小説版の感想記事は一旦終了。
ですが第3弾が発売されたら、いつになるかは分かりませんが感想記事を書かせて頂くつもりです。
それまでは本編と、今年の春にいよいよ始まるアニメを楽しんでいこうかと思います。
どうもご馳走様でした!
最後に、今回も一言。
次回の番外編は『純情☆コントラスト』がいいナ♪(爆爆爆)