あまぐりころころ

主に漫画やゲーム等の感想や考察を。
時に旅行記等も交えながらの、のんびりのほほんブログ。

『食戟のソーマ』第75話感想

2014-06-29 09:42:40 | 食戟のソーマ

 次週のジャンプで、『暗殺教室』が連載二周年突破ということで表紙&巻頭カラー。
 そして重大発表と。
 ま、十中八九アニメ化でしょうね。
 これだけの人気がありながらアニメ化しないのは、もう異常としか言えませんもの(苦笑)。


 
 そしてそして、『ソーマ』の方は衝撃の両面ポスターセンターカラーだそうで。
 果たしてどっち方面の“衝撃”なんでしょう(苦笑)?
 超夏仕様と、巻末の次回予告にはありますが・・・。
 去年の夏はこれでもかというぐらいの女の子の水着祭りが描かれましたから、今年は浴衣祭りでしょうかね~。
 個人的には女の子の浴衣姿よりも創真のはっぴ姿が見たいのですが。

 加えて、単行本の売り上げがなんと355万部突破という・・・!!
 5月末の320万部突破の報から、約一ケ月で更に35万部も売り上げを伸ばしてくるとは・・・。
 ニ●ニコ動画の・・・静止画MADの影響力・・・凄すぎ(滝汗)。
 (今週のアンケートハガキの質問内容は、それもあってのことだったのかな?)

 さて、そんな乗りに乗っている『ソーマ』の今週の感想にいってみましょう!
 今回の話を読んだ後、この静止画MAD(5:47~7:28)を見て一人ニコニコしてました。
 ニ●ニコ動画だけに(蹴)。





 週刊少年ジャンプ2014年30号掲載。
 掲載順第5位
 第75話 【仮面の下】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 触覚で魅了した新戸のすっぽんバーガー。
 対するは、嗅覚で魅了の葉山のハンバーガー。

 完成したその品に、観衆達は絶叫してますが・・・。
 すみません。私にはそこまで反応する程美味しそうには見えませんでした。
 口にした者にしかその魅力が分からない品であった新戸の料理に対して、葉山の料理は口にしなくともその魅力を伝えてくるという両者の違いを、観客の反応の違いとして表現していたのでしょうけども。

 葉山の料理の魅惑的な香りに、審査員はもれなく犬化(笑)。
 郁魅:「さっきまでの威厳どこ行ったー!?」
 ごもっともーっ。
 ちなみに審査員のお爺ちゃまはチワワ、もう1人の着物姿の小太りな老人はブルドックと化していましたが、よく分からなかったのがメガネ青年の犬種。
 多分イングリッシュ・コッカー・スパニエルかな?(調べてみた)
 まあ、とりあえず。
 お爺ちゃま、お手。(←←←)


 期待も高く、葉山のハンバーガーにかぶりつく審査員達。

なんと、一瞬で完食。

 うわ!これはすごいな!!
 こういう食事反応はこれまで見られなかっただけに、新鮮さもあってかなり凄く感じました。


 料理を分析する余裕も無く食べ切ってしまったお爺ちゃま達に代わり、仙左衛門が解説。
 でもね。
 食の魔王ともあろうお方が、なんてお口でモギュモギュしてるんですか(笑)。

 葉山のハンバーガーは、まずバンズは中東のパンである「ピタ」を使用。
 ハンバーグパティは「キョフテ」というトルコのハンバーグを。
 そしてケバブと、かなり中東色の濃い一品となっています。
 葉山の料理や背景をもっと深く掘り下げるため、実際にトルコを旅してきたという森崎先生。
 その体験で得た知識がとても良く反映されていますね~。
 この作品が料理漫画として確かなクオリティもあるのは、ほんと森崎先生の尽力のお陰です。(^^)

 仙左衛門によって、葉山のハンバーガーが非常にスパイスの効いた旨味溢れる品だという事を聞かされるものの、それでもケバブ+ハンバーグというとても重い組み合わせの料理を瞬く間に食べ尽くせたことが理解できない新戸。

 そんな新戸に、今度は葉山が解説を。
 ハンバーグに欠かせない要素は4つ。
 バンズ、パティ、ソース、そしてピクルス。
 ピクルスの代用としてシンプルに針生姜を用いた新戸に対し、「アチャール」というインドのピクルスをベースに、自身の嗅覚を活かして非常に深くも繊細なピクルスを作り上げた葉山。
 そのピクルスの香りと酸味によって、肉+肉という重さを、逆に食欲を爆発させるものへと変えたのでした。


 そして・・・おお~~~!
 葉山のポテンシャルはえりなにも届き得るとまで評されます!!
 葉山もえりなと同じ、秀逸な五感を持つ天性タイプだよな~と思ってはいましたが、その能力も同等レベルということがはっきり明示されました!!
 そうなんですよね~。
 予選ではスパイスのスペシャリストとしての面が強調されていましたが、それはあくまで自分の力の「延長線」。
 彼の力の真骨頂は、その人並み外れた嗅覚なんですよね。
 実際着目の鋭い創真も、彼の料理を初めて見た時(第45話)、彼の嗅覚の優秀さに気付きましたし。
 今のところ、カレー、そして中東料理といったスパイスをメインとした料理を得意分野としている葉山ですが、これからもその「香り」を武器にした多岐に渡る面で活躍するであろうことが示されました。
 ちなみに。
 ずっと前から附田先生に尋ねてみたいと思っていたことがひとつ。
 葉山と四宮では、一体どちらが鼻が良いんでしょう?


 頂点を目指す自分に、No.2で居続けようとする奴は相手になる訳が無いと、新戸に告げる葉山。
 志も、料理の世界も、何もかも狭いと。
 
 ・・・至極尤もです。
 新戸の肩を持つつもりもありません。
 だけど、ひとつだけ言わせてもらいますね。

葉山、君も“狭い”ですよ。
「ある世界」が。

 

 第72話で、葉山も新戸も「(潤のために)(えりなのために)負けられない」と決意していましたが、新戸は勝利をえりなに捧げるためにと、一番はえりなで自分は二番でい続けるという決意だったわけです。
 片や葉山は、えりなを超えて遠月の頂点は自分が獲るという決意でした。自分が一番になることは汐見も一番になるという事でもあったから。
 一番を目指すか、二番でいようとするか。その志の違いを指摘されたわけですね。

 えりなの下に付き従うという志も。薬膳のみを極めてきた己の料理も。
 全てはえりなへの強固な忠誠心故のものだったのに。
 それがこういう形で否定されてしまうとは・・・。


 そして新戸おはだけ。仙左衛門も一緒に。
 もう女性のまっぱリアクションは、心身共に相手への完全敗北と取りましょうそうしましょう。
 これも「味の世界は口の中だけではない」という前回の葉山の言葉に沿った表現だったのでしょうね。食べなくとも、香りだけで屈してしまったという。
 前回でイメージとして着ていたガメラスッポンの着ぐるみを、「破り取られる」というより「爆破された」と言った方が的確なほどの勢いで脱がされてしまった新戸。
 着ぐるみという鎧並みの重装備をこういう風に破られると、普通の服よりも「脱がした」という感じがしますね☆(←だんだんコメントが下品になってきてませんか栗うさぎさん?)

 そうして、第三試合は葉山の勝利という、圧倒的結果に。





 そんな一部始終を見ていた創真達。
 次はタクミと美作が出場する番となったため、創真と恵は叡山に連れられて客席へと戻ることに。

 「何のお構いもできませんで・・・」と創真らを見送る美作。
 日本の「お・も・て・な・し」の気概ここにあり!!
 こういう言葉、最近中々聞かないだけになおさら美作に好印象。
 ・・・だったのに。
 直後の一コマに、何やら不穏さが・・・。



 改めて創真に、合宿での勝負の決着を付けようと告げるタクミ。
 そんなタクミに、いつも通りの緊張感ゼロな態度で返す創真。
 「また会おう」と言った直後に会ってしまったというタクミの痴態も蒸し返して(大苦笑)。

 とまあ、ここまでだったらいつもの流れだったのですが―――

 拗ねちゃい、背を向けるタクミ。(かわいv)

 そんなタクミに告げる創真。

 「分かったよタクミ」
 「どっちがぺしゃんこにするか 決着を・・・つけようぜ!」

おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!



 
 ファンなら誰もが気付いたでありましょう!!
 この演出は!!この描写はぁぁぁ!!
 明らかに、第19話の食戟宣告シーンの反映!!!
 単行本感想でも裏ベストシーンとして選んでいるだけに、殊の外感無量でした!(\(^0^)/)
 しかも、右手で創真を指さしていたタクミに対し、創真は左手でタクミを指さすという丁寧なシンメトリー描写。
 ちくしょう粋なことしてくれるぜ創真!!附田&佐伯先生!!

 そんな自分の熱意に真っ直ぐ向き合ってくれた創真に、タクミは笑顔。
 今までで一番嬉しそうな表情になっちゃってます。

よかったね、タクミ。(⌒⌒)





 そうしてタクミと別れる創真と恵。
 戻る途中、叡山から美作昴という人物は逸材だと聞かされる創真達。
 彼の行動原理は極めて貴重だと。



 その頃、当の美作はというと―――

 タクミの留守を狙って、メッザルーナに手を掛けるという行動に・・・!

 その現場を押さえるタクミ。
 ここ最近美作がタクミの身辺を探っていたことにも気づいており、その上で敢えて泳がせていたという。
 うわあ・・・つい先ほどまでとは打って変わったクールな表情。
 普段の空回り描写についつい忘れがちになってしまいますが、タクミも実はかなりの“格”を持った人物なんですよね~。

 そんなタクミに、挑発的な発言をする美作。
 見え透いていると、挑発に乗らないタクミでしたが・・・。

やってはいけないことをやってしまいましたね、美作。

 

 料理人にとって魂ともいえるべき調理道具を汚すなんて、言語道断です。
 しかもただでさえ、メッザルーナはイサミとの絆の象徴でもある、大切な物だったというのに。
 これ以上ないほどの、料理人としての誇りと、大事な家族であり相棒でもあるイサミへの侮辱です。
 これはタクミであろうが、誰であろうが、激怒して当然ですよ。


 あまりの暴挙に、怒髪天をつくタクミ。
 そんなタクミに満足げに笑い、「ある提案」を持ちかける美作。

 

嫌な予感嫌な予感嫌な予感・・・!!!(><;)






 


 


 ハンバーガー対決となった第三試合は、葉山の勝利。
 ということで、「白と黒」の対決は今回も「黒」の勝ち!!(創真然り、黒木場然り)
 さりげにこの漫画って「黒」が強いよね☆



 圧倒的といった形で負けてしまった新戸でしたが、敗因は葉山に指摘されたその志や自身の料理の狭さだけでなく、もう一つあったと思います。
 それは着目点。
 葉山VS新戸の対決を予想していた私ですが、その理由は、スパイスVS生薬という似た系統の勝負を見てみたいと思っていたからでした。
 ですが、実際は期待とは違って嗅覚VS触覚という人の五感に訴えかける料理勝負に。
 ハンバーガーにスッポンを用いるという新戸の料理は、非常に斬新な発想でとても良かったと思うのですが、食感という「五感」を料理の最大のポイントにしてしまったことが、逆に葉山の最大の武器である嗅覚の優秀さを引き立たせてしまう結果となってしまいました。

 強い忠義心を持っているという点において、ある意味似ている立場と言えた葉山と新戸。
 ですが、新戸にとってこの勝負は、「もう1人のえりな」と言えるべき存在との対決になってしまっていたと思います。 
 最も敬服する人のためにと頑張った勝負。
 それが、その敬服する人と似た力を持つ者に敗北し、しかも否定されてしまうとは・・・なんとも皮肉です。

 
 これで、第一回戦で女性キャラは全員敗北という形に。
 ですがその結果に対する反応は、三者三様でした。
 アリスはガチ泣きしながらも、リベンジに向けて気持ちを新たに。
 恵は悔しさを感じず、むしろここまでやれたことに今まで感じ得なかった向上心を抱くことに。
 そんな中、唯一追い詰められた表情になっていた新戸。
 胸中にあるのは、勿論えりなのことでしょう。
 今まで、多分誰よりもえりなの傍に付き従っていた彼女。
 だからこそ、えりながどれだけ「完璧」と「勝利」のみを必要としてきたかを、他は容赦無く切り捨てるというやり方をずっと見てきたはず。
 選抜開始前には「創真を成敗する」と断言し、勝負の前日には「勝利を手にする」と宣言した手前、もはや立つ瀬は全くありません。
 果たしてこの結果に、えりなはどういう態度を新戸に取るのでしょうか。
 ・・・・・・・・・・もし、新戸さえも郁魅の時のように無慈悲に切り捨てたならば。
 これから例えどんなことがあろうが、私個人のえりなへの好感度は最低域から上昇することは無いでしょう。 



 一方の葉山。
 以前からかなりの強者とは思っていましたが、今回でえりなにも匹敵するかもしれないとまで言わせる程の格を見せてきましたね。
 流石はあの創真を脱がせただけの事はあります。
 いえ、ふざけて言っているのではなくて。
 創真の脱衣リアクションがあったのは過去二回。
 最初は十傑第七席であり、実際はその席以上の実力者であろうと見ている一色先輩の料理を食べた時。
 二回目は、全国大会3連覇の経歴を持つもず屋の唐揚げを食べた時。
 城一郎の料理で育ち、相当に舌の肥えている創真にリアクションを取らせるのは、実はかなりハードルが高いことなんですよ。
 それを成した葉山は、やはり創真がライバル視するに相応しい人物です。

 でも。

 ケチをつけるわけではないのですが・・・。
 葉山の料理って、いま一つ「お題」からズレてる気がするんですよね。
 予選の際は「カレー料理」というお題であったのに、「料理」という面を満たしているとは言い難い品を出してきたり。
 そして今回作った料理も、「ハンバーガー」というお題でありながら一般的なケバブとさほど違いがありませんでしたし。
 確かにハンバーガーに欠かせない要素はきちんと踏まえてはいましたが、「ハンバーガー」としての更なる工夫や進化は感じさせられない品でした。
 着目点と、オリジナリティを持った工夫の乏しさ。
 それが葉山の料理の弱点だと思います。



 そして、もう一人のライバルとの交流もありましたね♪
 
選抜編が始まってからというもの、事ある毎に再戦を宣言していたタクミでしたが、ここでよ~~~やく報われました(苦笑)
 普段のコントなやり取りも大好きだけど、やっぱりこういう正当なライバルとしてのやり取りも良いですね~。本当に最高。
 葉山とは「静かな対決」を、そしてタクミとは「熱い対決」をといった風に、様々な形の対決を見られるのは創真スキーとして堪りません♪♪♪

 タクミにとって、冷めていた心に熱を付ける存在であった創真。
 そして、それは創真にとっても。
 タクミは、
創真の“世界”が広がるきっかけとなってくれた存在なのですから。
 普段は飄々とあしらっているけど、内心はちゃんとタクミをライバルとして認めている創真。
 むしろ、ちょっぴり特別なライバルとさえ思ってくれていると思いますよ?(^^)



 でも・・・そんな清々しいやり取りも束の間でした。
 この直後、第20話や第25話並みのジェットコースター的展開になるとは。
 熱く気持ちの良い流れから、息を呑むシリアスさになってしまうという、まさに急転直下。

 なんだかんだで、全体的に割と順当だったこれまでの展開でしたが、遂に不協和音が表面化してきましたね。
 附田&佐伯先生もいよいよ本領発揮してきたといった感じに見受けられました。
 酷く嫌な奴のイメージを嘘のように払拭させるのが「附田マジック」ですが、それは逆に言えば、“良い人”のイメージも逆転させることが出来るということ。
 “良い奴”に思えていた美作のイメージが、ラスト数ページで完全な“敵”へと変換されてしまったのは、もう見事というか、残念というか。(あれだけのことをやらなければ、美作の良いイメージは覆せなかったのでしょうが)

 きっと意図的にタクミを激怒させた美作。
 審査員が奇数居るのを利用しようと、何かを持ちかけてきましたが・・・。
 叡山から、遠月学園は恰好の「遊び場」と言わせ、次回予告の煽り文には「勝負の鬼」と言われていた美作昴。
 これはあくまで私の予想なのですが・・・。
 支持した審査員の数に合わせて、敗者が勝者へ敗北宣言を取るというようなことを持ちかけたのではないのでしょうか?
 例えば、3:2なら敗者は勝者に頭を下げる、4:1なら土下座、5:0なら下僕として絶対服従・・・とか・・・。
 うわ。自分で考えときながら、なんて外道(爆っ)。

 これまでタクミと美作が勝負となった場合、勝つのは美作であろうと予想していた私でしたが、今回ばかりは私の予想外れろ!!と真剣に思いましたね。
 これほど勝敗の予想が感情と理屈のせめぎ合いになるのは初めてかもしれません。
 タクミにはぜひとも勝ってもらいたい!!!(そうすりゃ、準決勝は「イケメンカルテット」の夢の競演になるし!!/爆)
 でも、これまでの伏線を考えると美作の勝利は濃厚。
 あああああ果たしてどうなってしまうのでしょう・・・!!(><;) 



 第72話で、それぞれの「大切な人」のためにという強い決意を見せた葉山・新戸・タクミ。
 その思いが今回、新戸は葉山に、そしてタクミは美作に傷付けられてしまいました。
 さて、残る一人となった葉山は、その思いを誰に、どう指摘されることとなるのでしょうか?(個人的には創真を熱烈希望)



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