「目的思考」で学びが変わる 千代田区立麹町中学校長・工藤勇一の挑戦 多田慎介著 2019.2.28
《読む目的》工藤勇一さんを知る
《お勧め度》★★★☆☆
《発見》大人も完成形じゃないんだよ。だから大人でも学び続けている。
《ポイント》
第1章 世の中まんざらでもない。結構大人って素敵だ!
◼︎「話を聞かない」なんて指導は、本当は間違っている
夏休み明けの工藤校長のお話し
「夏休みが終わってしまい、「(新学期から)やることが沢山あって嫌だな」と思っている人が多いかもしれない。砂時計に例えるなら、上の部分にまだまだ沢山の砂が残っている状態だね。
ここで、砂時計の真ん中あたりを拡大して見てみよう。砂が沢山あっても残り少なくなっても、下に落ちるスピードは変わらない。人間も同じで、やることがたくさんあっても殆ど片付いていても、進むスピードは同じなんだよね。
やらなきゃいけないことが沢山あるときは憂うつになって、物事が進むスピードが遅いと感じてしまうこともある。人間は思い込んでしまう生き物なんだな。大人たちのビジネスの世界では、そんな状況に陥らないための「マインドセット」が大切だと言われているよ。
やることが沢山あるときも、今のこの瞬間、目の前のことに全力てわ取り組めていれば、良い生き方をしていると言えるんじゃないかな。みんなもぜひ、そんなマインドセットをして欲しい。それでも元気になれない人は話を聞くから、校長室においで」
(注:立麹町中学校では夏休みの宿題はほとんど出さない。)
第2章 行政まで変えた改革者の横顔
◼︎生徒とともに過ごす時間以外は、なるべく削減したい
「朝の教職員会議を短縮する」
ホワイトボード利用(各自が責任を持って確認する)
・赤字:生徒に伝えること
・青字:教員間で共有すること
・見出しと担当者名:口頭で伝えたいこと
第3章「自律」の力を身につけた生徒たち
◼︎社会に出たら、何もかも指示されることなんてことはない
第4章 保護者も、学校を変えられる
◼︎親や先生の言うことばかり聞くようなら、危機感を持ったほうがいい
◼︎保護者へ工藤校長から(2018.3)
「AIやロボットなどの技術が進展し、経済構造が大きく変わりつつあります。大企業に就職しても安泰とは言えない時代となりました。弁護士や会計士、内科医などの高度な専門職も、いずれはAIに取って代わられるかもしれないとも言われています。今の子どもたちに求められるのは「自分の力で起業したり、転職さたりできる力」なんです」
しかし学校教育では、相変わらず忍耐や礼節、協調といった「組織の歯車の一部となって働くための力」ばかりが重視されている。これらはもちろん大切だが、優先すべきことが変わってきている。」
「班で新聞を作る活動を考えた場合、皆が協力して新聞を作っても結果的には誰にも読まれないものになってしまう可能性があります。そもそも、読み手を想定して作るという目的を忘れてしまっている。これからの世の中を生きていけるのは、「そんなの誰も読まないじゃん」と指摘できる生徒。何も考えずに協力する力ではなく、自分自身で「それは必要か不要か」を選択できる力が求められています。」
◼︎人を批判しなくなったら成長の証
◼︎大人も学び続けること
「みんなに言いたいことは1つだけ。人間は、人を差別したり、嫌がらせをしたりする心を完全に消し去ることはできないかもしれない。しかし、意識すれば、「そうしないこと」は誰でもできる!
意識すれば誰でもできるんだけど、「意識する」ということはとても難しい。
何故かというと、相手にとって何が差別になっているのか、何が嫌がらせになっているのかを知らなければならないから。
僕は30歳になって、あるいは40歳や50歳になって知ったことがある。相手にとって何が差別になり、何が嫌がらせになるのか。それを知るためには知識がいる。
だから大人でも学び続けている。大人も完成形じゃないんだよ。どんな大人になりたいか、是非みんなも考えてほしい。」
《読む目的》工藤勇一さんを知る
《お勧め度》★★★☆☆
《発見》大人も完成形じゃないんだよ。だから大人でも学び続けている。
《ポイント》
第1章 世の中まんざらでもない。結構大人って素敵だ!
◼︎「話を聞かない」なんて指導は、本当は間違っている
夏休み明けの工藤校長のお話し
「夏休みが終わってしまい、「(新学期から)やることが沢山あって嫌だな」と思っている人が多いかもしれない。砂時計に例えるなら、上の部分にまだまだ沢山の砂が残っている状態だね。
ここで、砂時計の真ん中あたりを拡大して見てみよう。砂が沢山あっても残り少なくなっても、下に落ちるスピードは変わらない。人間も同じで、やることがたくさんあっても殆ど片付いていても、進むスピードは同じなんだよね。
やらなきゃいけないことが沢山あるときは憂うつになって、物事が進むスピードが遅いと感じてしまうこともある。人間は思い込んでしまう生き物なんだな。大人たちのビジネスの世界では、そんな状況に陥らないための「マインドセット」が大切だと言われているよ。
やることが沢山あるときも、今のこの瞬間、目の前のことに全力てわ取り組めていれば、良い生き方をしていると言えるんじゃないかな。みんなもぜひ、そんなマインドセットをして欲しい。それでも元気になれない人は話を聞くから、校長室においで」
(注:立麹町中学校では夏休みの宿題はほとんど出さない。)
第2章 行政まで変えた改革者の横顔
◼︎生徒とともに過ごす時間以外は、なるべく削減したい
「朝の教職員会議を短縮する」
ホワイトボード利用(各自が責任を持って確認する)
・赤字:生徒に伝えること
・青字:教員間で共有すること
・見出しと担当者名:口頭で伝えたいこと
第3章「自律」の力を身につけた生徒たち
◼︎社会に出たら、何もかも指示されることなんてことはない
第4章 保護者も、学校を変えられる
◼︎親や先生の言うことばかり聞くようなら、危機感を持ったほうがいい
◼︎保護者へ工藤校長から(2018.3)
「AIやロボットなどの技術が進展し、経済構造が大きく変わりつつあります。大企業に就職しても安泰とは言えない時代となりました。弁護士や会計士、内科医などの高度な専門職も、いずれはAIに取って代わられるかもしれないとも言われています。今の子どもたちに求められるのは「自分の力で起業したり、転職さたりできる力」なんです」
しかし学校教育では、相変わらず忍耐や礼節、協調といった「組織の歯車の一部となって働くための力」ばかりが重視されている。これらはもちろん大切だが、優先すべきことが変わってきている。」
「班で新聞を作る活動を考えた場合、皆が協力して新聞を作っても結果的には誰にも読まれないものになってしまう可能性があります。そもそも、読み手を想定して作るという目的を忘れてしまっている。これからの世の中を生きていけるのは、「そんなの誰も読まないじゃん」と指摘できる生徒。何も考えずに協力する力ではなく、自分自身で「それは必要か不要か」を選択できる力が求められています。」
◼︎人を批判しなくなったら成長の証
◼︎大人も学び続けること
「みんなに言いたいことは1つだけ。人間は、人を差別したり、嫌がらせをしたりする心を完全に消し去ることはできないかもしれない。しかし、意識すれば、「そうしないこと」は誰でもできる!
意識すれば誰でもできるんだけど、「意識する」ということはとても難しい。
何故かというと、相手にとって何が差別になっているのか、何が嫌がらせになっているのかを知らなければならないから。
僕は30歳になって、あるいは40歳や50歳になって知ったことがある。相手にとって何が差別になり、何が嫌がらせになるのか。それを知るためには知識がいる。
だから大人でも学び続けている。大人も完成形じゃないんだよ。どんな大人になりたいか、是非みんなも考えてほしい。」
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