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お台場に住むakkiitaner(アッキーターナー)のまったりな日常とぼやきっぷり、っぷり。

モンマルトルへの期待

2007年12月18日 | 健康 美容 旅行 エンターティメント 語学勉強
私は芸術家が集う町が好きらしい。

それは例えば、サンフランシスコだったら
わざわざサウサリート(アーチストが多く住むという)
まで足を伸ばして、いたく気に入ってしまい、
2回目にサンフランシスコを訪れたた時は
あえてサンフランシスコに泊まらず、
サウサリートの宿を選ぶということだったり。

実は'90年まで4年間住んでいたニューヨークでは
ソーホーやトライベッカが好きだった。
(今では更にアーチストたちは家賃の安い郊外へと
移っているようだが、今のソーホーにはその頃の
面影はあまりない)

一度ニューヨークからロスのサンタモニカに移りたくて
たまらなくなったことがあったが、
丁度そのころ、アーチストたちが好んで移っていったのも
サンタモニカだった。

さて、パリでは?
本来、ピカソやユトリロら画家たちが集ったモンマルトルの丘
は興味をもっていたにも関わらず、
ほとんど訪れることがなかった。

ようやく訪れたのが、2年前の夏。
あんまり調べて行かなかったので、
道に迷ってばかりいたのを思い出す。

変てこな形のサクレ・クール寺院(写真上)は
実はそんなに美しいとも思えず、周辺に2,3面白い
雑貨店があったのを覚えているだけだ。

ところが、いろんな雑誌やガイドブック、お堅い本も含めて読んでみて、
私はこのモンマルトルの丘のすばらしさをほとんど分かっていない
ことが分かった。

モンマルトルの丘になぜ、アーティストが集うのか!
その自由な下町風情(本によると、ですが)
を今度こそ、しっかり味わってきたいと思っている。

ただ、どことなくアブナイ所という印象があって、
母子で夜までそこでは遊びたくない。
やはり中心はカフェ、雑貨やさん、美術館、
寺院、教会といったモンマルトルの昼の顔だけを
味わうことにとどめたい。
いつか「ムーラン・ルージュ」や夜のシャンソニエに
挑戦したいが。

さて、しかし現在、アーティストが好んで住むパリは
どこなのかが、ちょっとまだよく分からない。
BOBOたちが北マレ地区を好む、といったことくらいしか知らない。

かつて、芸術家がたむろしていたモンマルトルに
今も等しく芸術家が集っているのだろうか?

ただ、ピカソの弟6婦人(愛人で)フランソワ・ジロという
女性(画家でもある)のアトリエがモンマルトルに今でも
あるということは友人が教えてくれた。
パロマ・ピカソのお母さんである。

ピカソと別れたあとは、ノーベル賞を取った科学者と
再婚して、幸せな日々を過ごしたその女性は今では主に
ニューヨークに住んでいるそうだ。
スケールの大きいその人生に圧倒されるばかりだが、
モンマルトルとニューヨークはどこか共通する香りが
漂っている。多分、自由、という香りだ。

ところが今回私ははるか彼方2000年前まで
パリの歴史をさかのぼってみて
聖なる香りこそをモンマルトルの丘にかぎつけたのだ。

それは都市伝説としてずっと伝えられてきた、
聖ドニの奇跡、のことである。
どんな迫害を受けてもイエス・キリストへの
信仰を捨てなかった聖ドニが
首を切られた場所が今のモンマルトルの丘であった。
「このとき、首のなくなったドニの体はすくっと立ち上がり、
落とされた自分の首を手に取って、ひとりの天使に
先導されて、約2マイル(約3キロ)歩き、そこで倒れた」
『フランスにやって来たキリストの弟子たち』
(教文館/田辺保著)という。西暦96年頃のことであった。

ドニが途中で首を洗ったとされている泉水がモンマルトルに残っている。

本によれば、その場所はビュッソン小公園とのこと。
私は俄然そこへ行きたくなったのだ。絶対に行く!

パリにあるあらゆる教会装飾や宗教画に
首を持った人間が描かれていたら、それは聖ドニのことである。
ちなみにノートルダム寺院のファサードにもそんな彼が描かれている。

モンマルトルの丘は殉教の地でもあったのだ。
まあ、古都パリなのだからして、
血塗られた歴史の舞台となった場所も多いだろう。
コンコルド広場がかつて革命時にギロチン処刑が
行われた場所であることはご存じだろうか?

霊感の強いとある友人はコンコルド広場へは
どうしても行く気がしないのだそうだ。体が拒否すると言っている。

モンマルトルは殉教だからして、聖なる場として私は受け
とめているのだが・・・。
だからこそ、芸術家たちがその才能を開花させることが
できたのでは、と思ってみたい。

ちなみにパリ郊外のサン・ドニ大聖堂は
もちろん、この奇跡の人(彼が祈ると猛獣もおとなしくなるとか)
にまつわるものであることは確かなようです。

パリにはそんな伝説があって、
それが真剣に受け取られ、
受け継がれてきた町でもあったのだという驚きがあるのです。

まあ、お気楽にちょっと俗っぽく、映画「アメリ」の舞台としての
モンマルトル探索にもうつつを抜かすつもりです、がな。


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