「泥翁竜」
オロミドロ
Almudron
海竜種
海竜目 海獣竜亜目 泥翁竜下目 オロミドロ科
全長約2398.10〜3368.12cm
全高約846.9cm
・狩猟地
大社跡、水没林、砂原
・概要、特徴
頭部から尾の先までを視界に捉える事は困難なほどの巨体を誇る大型の海竜種で、カムラの里近辺において水辺の生態系の頂点というべき種。
泡狐竜タマミツネと同じ海獣竜亜目に分類され、地面に対して垂直に伸びた四肢や発達した尻尾、感覚器官として発達した頭部の触角、特殊な体液の分泌など、似た特徴も多々見られる。
本種の存在は以前よりギルドも認知していたものの、本来は人里離れた山奥を縄張りとし、人里近辺に出現する事は滅多に無いとされていた。
しかし近年、カムラの里の周辺で発生した百竜夜行に触発されて一部の個体が人里近くに現れるようになり、万が一里に踏み込まれれば甚大な被害を齎すと予想され、狩猟クエストが提示されるに至った。
背面全体を覆う堅牢な漆黒の甲殻と腹面の茜色の鱗、鼻先と顎から生えた長い髭、そして長大な尻尾の裏側に備わる毛束状のヒレが特徴。
体表には撥水性の鱗が幾層にも重なり合い、溶解液と泥がつなぎとなって強固な外殻を形成している。
前脚は五つ指。手の裏には肉厚の肉球があり、泥に沈みこまない仕組み。
爪は湾曲しており、直下の土を掘り返しやすくなっている。
後脚は四つ指。水かきが発達しており、泥の中でも自在に動くことができる。
尻尾の赤い部分は甲殻ではなく形を保持できるほどの硬度を持った薄い毛束で、裏側には「毛ヒレ」があり、泥を纏うことで泥にカムフラージュすると共に尻尾を保護する役割がある。泥を撫でれば波、振るえば渦が生まれるという。
・生態
縄張りとする泥濘地帯の環境に強く適応しており、泥を巧みに扱う独自の生態を持つことから「泥翁竜」とも呼ばれる。
尻尾にある毛が束状になった器官「毛ヒレ」は根元から動かすことが出来、それを柔軟に動かすことで泥の塊を持ち上げたり敵を拘束する事ができる。
自身の縄張りでは毛ヒレに泥を塗りつける様子もよく確認されており、その手入れは欠かさない。
https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1493926874384265219?s=19
毛ヒレの根元にある毛穴からは強い粘性の体液を分泌しており、また毛束の中にはその通り道があるため、これを泥と自在に混ぜ合わせることで巨大な泥の塊を形成し操る事ができる。
泥を纏うモンスターは他にも知られているが、こうして泥を「加工」することで操る能力は他に類を見ない。
この泥を自在に操る能力は、当然ながら戦闘や狩りにおいて強力無比な武器となる。
移動に伴い発生する泥の波だけでも相手の身動きを封じる他、泥の塊を隆起させて相手の行動を阻害する等、老獪とも評される特異な戦法を駆使して敵や獲物を追い詰める。
https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1730870621616341145?s=19
普段は大社跡のさらに奥、神仙の境地ともいうべき山奥に篭っている穏健な性質から「泥土の隠者」とも称され、獲物を求めて泥から泥へ移動する生態のため人目に付きづらく、観測例に乏しい。
あまりにも強大な力を擁すため競り合うモンスターもそうはいないはずだが、好奇心に満ちすぎたビシュテンゴが「のされる」 様子が里の衆に目撃されている。
https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1493927945059987464?s=19
鱗は撥水性に非常に長け、それによって泥沼の中であっても滑るように移動する。
また、尻尾等の毛穴から分泌される黄金色の体液は強力な溶解液であり、これで地面を溶かす事で縄張りから離れた陸地でも自身にとって都合の良い泥濘の地に変える。
そうして獲物を足止めしたり、地中に潜むことで狩りを行う。
大きな爪で穴を掘り、巨大な身体を回転させて甲殻をドリルのように使って潜行する事も可能で、赤い髭を泥土に浸す事によって人獣の移動による微弱な振動を感知し、広範囲の縄張りのどこにいても全て見えているかのように不埒な侵入者を把握している。
なお、その溶解液は当然ながらそれだけでも他の生物にとっては十分に脅威となり得るものであり、溶解液を含んだ金色の泥土が肌に触れるとじくじくとした痛みを伴い、小動物ならばその刺激だけで気絶に至る。
これによって獲物を足止めすることもある他、その性質から出現した地域の土壌に深刻な影響を与えるケースもあり、特に農業などには多大な被害を齎す。
興奮すると溶解液の分泌量も増し、身体の至る所が黄金色に光るが、当然ながらその状態は泥土の隠者の逆鱗に触れた証左であり、大量の溶解液も相まってその美しい輝きとは裏腹に大変危険。
繁殖の季節になると雄が雌を探して水辺や沼地を渡り歩き、出会うことができれば求愛の末、つがいとなる。
この求愛行動は巨躯二体が一本の縄のようにぐるぐると絡み合い、城を築くかのごとく泥土を積み上げ、一昼夜で景観を変えてしまった例も少なくない。
・食性
肉食性。主に魚や水辺に棲む生物を捕食する。
サシミウオを捕食する様子が確認されている。
https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1493927390984097793?s=19
・危険度、戦闘能力
縄張り意識が非常に強く、侵入者には咆哮で威嚇、すぐさま排除を試みる。
https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1493926364843417600?s=19
長大な体躯にも関わらず、他の大型海竜種のように地面を這うように前進することは無く、泥の中から大きく飛び上がって敵の頭上を舞っては再び泥に潜って撹乱したり、地上で軽快に跳ねるように走るなど、運動能力は非常に高い。
全長の半分近くを占める長大な尻尾は先端に向かうにつれて太く発達しており、外敵との戦闘ではこの尻尾をもう一つの頭部のようにもたげた独特な体勢を取って、この尻尾を武器として自在に振り回し、攻撃を仕掛ける。
尻尾は直接叩きつけたり薙ぎ払ったりするだけではなく、胴体を泥の中に隠しながら地下から伸ばした尻尾で打ち据えるなど、尻尾の扱いに関しては数多のモンスターの中でも多彩。
大量の泥を掴み、また押し流す事に長けた形質は戦闘においても強力な武器となる。
https://twitter.com/MH_Rise_JP/status/1364083375565201410?s=19
泥を塚の如く盛り上げて相手の視界を遮る、大きな泥の波を発生させて押し流し身動きを封じつつ溶解液で焼く、土と溶解液を混ぜ合わせた巨大な泥玉を尻尾で掴んで叩きつけるなど、人智を超えた振る舞いでハンターを圧倒する。
https://twitter.com/MH_Rise_JP/status/1363023269645885441?s=19
危険度も妃蜘蛛に匹敵すると看做されており、狩猟は実力あるハンターにのみ許可される。
・利用
オロミドロの溶解液によって生じる泥土は職人の間では高い粘性と見た目の美しさから武具の接合剤としての人気が高い。
また、オロミドロ本体の素材は泥の中で少しずつ研磨されていく事でより高い強度と芸術的な美しさを備える。
泥と体液が幾層にも凝固した甲殻は非常に堅牢で、上質なものはそのまま盾として使えるほど。
長く生きた個体が身に纏う薄墨色の外殻と黄金色の泥土は武具のみならず豪奢な衣装に用いる素材としてもてはやされ、手に入れられることはごく稀ながら、その存在を里の内外へ知らしめている。
また、特に強力な個体の髭は長寿の縁起物として扱う地域もある。
長い年月をかけて泥を吸収した素材で作られた装備は独特の艶やかさを持つ他、長年泥で磨かれた甲殻は極めて強固であり、高い防御性能を持ちながら軽量な、工房の優れた技術が光る逸品として評価される。
https://twitter.com/MH_Rise_JP/status/1365856237657542657?s=19
回転する刃が特徴的な武具は独特な丸い形をしており、泥を切り裂く切れ味の鋭さがハンターの間で評判が高い。
・ソース
MHR:S
モンスターハンターライズ 公式設定資料集 百竜災禍秘録
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます