秋津蛉のモンスターリスト

モンスターの生態に関する情報に特化したブログです。
モンスターの生態を写真、動画を交えて紹介します。

鋏角種の書 影蜘蛛 ネルスキュラ

2023-07-31 21:34:05 | モンスターハンター・モンスターリスト









「影蜘蛛」
ネルスキュラ
Nerscylla
鋏角種
鋏角目 スキュラ科
全長約879.03〜1188.69cm
全高約818.7cm
脚裏のサイズ約227cm

https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1674404261567025152?s=19

・狩猟地
地底洞窟、原生林、未知の樹海、沼地





・概要、特徴
地底洞窟や原生林に生息する、大型の鋏角種。
闇に紛れて獲物を襲うことから、「影蜘蛛」とも呼ばれる。
食べ残した獲物の皮を身に纏う習性があり、背部には毒腺から染み出た毒液が凝固した棘を持つ。甲殻は真珠色であり、茶色の模様や縁どりがある。
甲殻は一際軽量なのが特徴で、その性質から軽快、かつダイナミックな運動が可能。
この甲殻は縁に棘や突起があり、これにゴム質の皮を引っ掛けて外套のように纏う習性がある。
脚は3対で、最初の1対は硬質な鎌状の爪になっている。
残りの2対は歩脚であり、先端には糸を掴むのに適した爪を備える。
クグツチグモ等の蜘蛛とは異なり、頭部と胸部は関節で明瞭に分かれる他、腹部は7節から成る。
頭部には3対6個の複眼と種族名の由来にもなっている伸縮自在の大顎「鋏角」を持つ。
鋏角には猛毒を持ち、普段は折り畳んでいるが、捕食や攻撃の際には展開して対象を挟み込み、両断する。





・生態
原生林や地底洞窟の一角に糸を張り巡らせた大規模な巣を作って生息しており、捕食や休息など生活の大半を巣で行う。
休息は巣から糸でぶら下がって行い、この際に甲殻から染み出た毒液がネルスキュラの体液と混ざることで長い年月をかけて凝固し、毒袋に似た性質の毒棘となる。
巣に迷い込んできた動物は巣に足を取られて動きが鈍ったところを粘着性の糸で絡めとって動きを封じ、爪で手繰り寄せて完全に逃げられなくする。
獲物は鋏角で挟んで出血性の毒を与えるか、若しくは腹部の針から分泌する毒によって昏睡させた後に糸で繭状に固めて巣から吊り下げ、注入した消化液によって肉が溶けるのを待つ。
https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1674413520543449089?s=19

基本的には自ら溶かした肉を吸収して捕食を行うが、極度に空腹になると腐敗して分解が進んだ肉を食する事もある。




本種の生息地の近隣地域では、ネルスキュラの縄張りに迷い込んだ村人や家畜が襲われてしまう被害が後を絶たない。
巣の内部には捕らえられた数多の獲物の亡骸が糸に包まれて吊り下げられており、その大半はゲリョスの死骸である。
ネルスキュラがゲリョスを好んで捕食対象としているのは、ゴム質の皮を爪で剥ぎ取り、「外套皮」として身に纏うことで弱点である雷属性から身を守り、またゲリョスに擬態、更には暗闇に溶け込む保護色とするためと考えられている他、ゲリョスの保有する毒液を蓄積することで自身の毒として利用するためであると推測されている。
現在生息が確認されている地域ではゲリョスの捕食が多くみられる︎︎が、生息する地方によっては他のモンスターの皮を纏うという推測もあり、実際に近年発見されたネルスキュラ亜種はフルフルの皮を纏う習性が確認されている。

腹部と口からは強靭な粘着性の糸を吐き出し、巣の形成や獲物の拘束、自身の移動の補助など、様々な用途に用いる。


耐火・耐熱性は高く、縄張りとしていた地底洞窟が地底火山となっても巣の大部分は燃えずに残存するほど。
基本的には巣の中で過ごしているが、時折新たな縄張りを求めて巣を捨てて大移動することがあり、沼地などに現れた事例もある(移動中は巣を作らないため、休息は木からぶら下がって行う)。
また、戦闘や狩りに備えてか、爪を顎で掃除する行動が確認されている。稀ながら、移動の際にこの爪を用いて地中に潜ることもある。
・食性
肉食性。ゲリョスや草食種の死骸を捕食する。
https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1472160471197179907?s=19
・危険度、戦闘能力
外敵を発見すると爪を大きく振り上げて咆哮し、威嚇する。
https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1468779537546690563?s=19
https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1469466821120376834?s=19
その後はすぐに巣へと移り、その中を縦横無尽に移動し、侵入してきた外敵を翻弄しながら攻撃を仕掛ける。







硬質な鎌状の爪を外敵を引っ掻くように振るう他、尖った腹部の先端からは昏睡作用のある毒を分泌し、粘着性の糸で獲物の動きを封じたところをこの毒で昏睡させて完全に無力化、鋏角を展開して断ち切るように挟み込み、猛毒を与えることで確実に仕留める戦法を好む。
伸縮自在の鋏角は最大の武器であると共に、複雑で繊細な構造故に脆い器官でもあるため、前述の糸や昏睡作用の毒で獲物の反撃を許さない状況に陥れての使用が多いようである。
https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1485192665855451140?s=19

しかし、敢えて隙を見せ、油断して接近した相手に不意打ちを仕掛けるように突然鋏角を伸ばして攻撃して来ることもある。

また、長い脚は高い跳躍力を誇り、飛び跳ねて空中から糸塊を投網のように投げたり、獲物目掛けて飛び掛るように攻撃することもある。
巣の中に侵入してきた外敵の頭上で毒液を分泌、直に浴びせて攻撃することもある。
外敵から反撃を受けて怒ると複眼は赤く染まり、腹部の裏側には赤い紋様が浮かび上がる。
怒りに燃える影蜘蛛はより素早くダイナミックな動きで外敵を翻弄し、糸と毒で確実に動きを封じようと苛烈に襲いかかる。

なお、時折巣を放棄して大移動することがあり、そうした移動の最中に思いがけず遭遇して襲われたという事例もある。

これらの事から、ギルドでは本種の危険度を桃毛獣と同程度としており、影蜘蛛を制する事はハンターとして一定の実力の証明となるとされる。










・利用

ネルスキュラの外殻は毒々しい模様こそ入っているものの、鮮やかな乳白色の色合いの美しさから女性からの人気が高く、高級品として扱われている。
特に重厚な外殻は、その美しさと武具需要の高さから高値で取引される。
鋏角は猛毒によりその扱いは非常に難しいが、その伸縮自在の仕組みは武具に応用され、今までにない構造の武器や防具の生産を可能にした。

影蜘蛛の素材は軽く加工しやすいため、その素材用いた防具は機能美と機動力を両立した工房の意欲作とされ、精密作業を行う観点から設計された緻密な構造は指先の細かな所作を武器に伝える事ができる。
また、薄く研磨されていながらも堅牢な軽い装甲は軽快な動きを妨げず、その見事な曲線美や施された装飾は気高き騎士道の象徴とされる。

ネルスキュラの鋭い爪や甲殻を素材とした武器は柔軟性と高水準の斬れ味を兼ね備え、硬い甲殻もバターのように両断し、傷口から毒を与える設計となっている。


また、ネルスキュラの独特でシャープな形状の体型を参考にしたオブジェが考案された例もある。ネルスキュラそのものを愛好する好事家も1部にはおり、そうした者が観察目的で狩猟を依頼する例も僅かながら存在する。
・ソース
MH4G
MHXX
ハンター大全4
モンスターハンター発想の法則 メインモンスター誕生秘話
https://youtu.be/0DlTuxMVdp8



鋏角種の書 衛蜘蛛 ハゼヒバキ

2023-07-10 10:45:16 | モンスターハンター・モンスターリスト




「衛蜘蛛」
ハゼヒバキ
Pyrantula
鋏角種
鋏角目 ヤツカダキ科
全長約135.06cm
・狩猟地
城塞高地、溶岩洞
・概要、特徴
溶岩洞や城塞高地に生息する小型の鋏角種で、熾妃蜘蛛ヤツカダキ亜種の幼体である。
亜種関係であるツケヒバキとは異なり、朱色の糸を纏っているのが特徴。
この糸は耐久性に優れ、たとえ爆発のような大きな衝撃を至近距離で浴びても大きくダメージを軽減し、ハゼヒバキが致命的なダメージを受けることは殆どない。
また、この糸にはハゼヒバキの爆発性の体液が染み込んでおり、糸が何らかの理由で着火すると蓄えられた爆発性のガスに引火して爆発を引き起こす。

・生態
親であるヤツカダキ亜種に付き従い、巧みに連携を取ることから「衛蜘蛛」とも呼ばれる。
ヤツカダキ亜種の縄張りで単独でいることも目撃されるが、殆どの行動は親に依存しているため、ツケヒバキと異なって活発に歩き回る様子は見られない。

・危険度、戦闘能力

縄張りへの侵入者に対しては非常に攻撃的で、体内に蓄えた爆発性のガスを周囲に噴出して攻撃する。

しかし、単独で行う攻撃はそれのみであり、糸を吐いたり火炎放射を行うのは親からの司令が無ければ行わない。

また全身に纏う糸の性質から、親のヤツカダキ亜種は爪を打ち鳴らして火花を発生させることでハゼヒバキに繋いだ糸を通して爆轟を伝え、爆発を引き起こすことで攻撃に利用する。
ヤツカダキ亜種の狩りに使役されてのことであるが、堅固な甲殻を持つ赤甲獣ラングロトラを張り付いたハゼヒバキ数匹の誘爆だけで仕留めている様子が確認されている。

・利用
ハゼヒバキから得られる爆発性の体液が染み込んだ糸は扱いが難しいものの、強烈な爆発にも耐えうる非常に耐久性に優れた素材であり、耐火性に優れた防具や強力な爆破属性をもつ武器の素材として利用される。

・ソース

MHR:S



鋏角種の書 妃蜘蛛 ヤツカダキ

2023-07-09 11:43:11 | モンスターハンター・モンスターリスト









「妃蜘蛛」

ヤツカダキ
Rakna-Kadaki
鋏角種
鋏角目 ヤツカダキ科
全長約762.66〜1054.02cm

全高約766.14cm

https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1677847405696524288?s=19

・狩猟地

砂原、溶岩洞など




・概要、特徴

焦熱地帯に棲息する大型の鋏角種で、臣蜘蛛ツケヒバキの雌が最大限に成長した姿である。
本来は特定の秘境にのみ棲息し、目撃例も少なく珍しい種であったが、最近は百竜夜行の影響により活性化、溶岩洞や砂原で確認されるようになった。
幼体であるツケヒバキを多数従え、全身に絹糸を衣のように纏う姿から「妃蜘蛛」の異名をもつ。
この糸は全身の堅殼に生える鉤棘と呼ばれる突起に絡めることで全身の殆どを覆っており、糸の持つ高い緩衝性によって自らの身を守る。
そのため、妃蜘蛛はこの糸の手入れに余念がなく、時折鋏角で糸の手入れをする様子が観察されている。

https://x.com/gagieru_seltas/status/1798185424340558168?s=19

3つの関節のある首は普段は折り畳んでいるが、捕食時や火炎放射の際にはこれを大きく伸ばす。
また、胸部には畳んだ首がぴったりと収まるようになっており、急所である首を守る構造となっている。




鋏角種ならではの強固な触肢も普段は折り畳まれ、攻撃時に展開して打撃を見舞う。
また、同じ鋏角種のスキュラ科と異なり、爪(触肢)を除く脚は3対6本存在し、前の一対は先端が曲がったカギ状、2番目の一対は接地面積が広く体重を支えやすい形状、3番目の一対は腹部を支えるのに適した形状で、それぞれが異なる形状をしている。
朧気に輝く腹部の光は「灯腹」と呼ばれる複数の発光器によるもので、ツケヒバキの孵化と成長のために触れた物を溶かすほどの高熱を秘め、この発光器は背後から子供達を狙う外敵を威嚇し、退ける役目を持つ。
大きな腹には多数の卵を抱えており、その内部は卵の孵化のために常に高い体温が維持されている。
なお、腹部は7節から成っているが、糸に包まれているために普段はそれを確認する事はできない。





頭部には4対8個の複眼を備え、種としての基が蜘蛛である事を示している。
その姿から八目になぞらえて「八ツ火抱姫(ヤツカダキ)」と呼ばれている。
口には鋏角を持つが、関節の数は少なく、ネルスキュラのような伸縮自在の構造ではない。



・生態
本来人里に関わる事はなくその影響も限られていたが、近年の活動により他モンスターとの縄張り争いも確認されるようになっており、溶岩洞においてリオレウスすら撃退する光景が目撃されている。


多数のツケヒバキを従えて縄張りを練り歩き、卵を孵化させる高い体温を維持するために小型大型を問わず数多のモンスターを捕食する。

https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1472804593406910465?s=19



捕食した獲物の消化物を吐き戻して与えることでツケヒバキを育て、腹部に抱えるツケヒバキの数が減ると雄との交尾で溜め込んだ精子により受精を行い産卵。卵は卵嚢の中で急成長し、孵化する。



体内には可燃性のガスを溜めており、卵の孵化を促進する際にはガスの温度を急激に上げる他、獲物の狩りや緊急時などには口や前脚と後脚の鈎針で着火し噴射する。

巨大に成長する大型のヤツカダキは全て雌で、子を腹部に抱えて徘徊している。



雄はツケヒバキとサイズや外見がほぼ変わらない程に小さく、交尾のための触肢が発達しており、ツケヒバキに混じるようにして複数が雌の腹部に張り付き、代わる代わる別の雄が交尾を行う。
雄の身体には大量の精子が詰まっており、受精後には剥がれ落ちて死亡する。
交尾前の雄は良質な蛋白質としてヤツカダキやツケヒバキに捕食されてしまうこともあるという。




・食性
肉食性。主に草食竜やその死骸を捕食する様子が観察されている。
また、甲殻の維持の為に洞窟の鍾乳石を齧る事でも知られる。

https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1472803175002431494?s=19

・危険度、戦闘能力
外敵と対峙すると大型飛竜のそれに匹敵するほどの大音量の咆哮を放って威嚇し、即座にツケヒバキ達に攻撃司令を下す。

https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1468763948145016835?s=19





外敵を粘着糸で拘束させたり、体各所の鉤爪をフックとして用い、周囲にはべらせるツケヒバキに糸を繋いで支点とし、糸を引き戻すことで爆発的な加速をさせて怒涛のように移動する他、散開させて火炎放射を指示するなど、外敵に逃れる隙を与えない。





ヤツカダキの吐き出す糸も当然高い強度を誇り、吐き出す幾条もの糸束で外敵を拘束してから口や胸部から可燃性ガスによる火炎を吹き付ける戦法を好むことから「火吹き御前」の異名を持つ。






糸や可燃ガスを吐く際には折り畳んでいた首を大きく伸ばし、火竜もかくやという火炎を広い範囲に振り撒く。
可燃ガスを吹き出すのは口だけではなく、体の側面からも噴射する事が可能であり、横へ逃れようとした外敵をも追い詰める。
時には腹部から数本の糸を洞窟の天井に伸ばして身体を吊り上げ、眼下一帯を首を伸ばして焼き払うこともある。


接近戦に於いても首を一気に伸ばして繰り出される糸を吐きながらの噛みつき、飛竜の甲殻すら叩き割ってしまうほどの硬度を誇る爪を弓のように引き絞って放たれる打撃、背後の敵を押しつぶす腹部の叩きつけ、正面への押かかりなど隙を見せない。






闘争によってツケヒバキを追い立てられたり、また身に纏う糸を剥がれてツケヒバキ達が四散すると怒り、産卵と孵化を活発に行うため凶暴になる。
するとヤツカダキは即座に腹部を糸で包んで卵嚢を作ることで産卵、ツケヒバキの数を補充する。
この際にガスの温度を急激に上げるため、腹部は極めて柔らかくなる。
卵の孵化が完了すると腹部に纏わせていた糸を可燃ガスで焼き切り、脚など他の部位にも糸を纏い直し、孵化したツケヒバキを使役する戦法を再開する。






興奮すると口からは高熱のガスを漏らし、その攻撃は苛烈さを増す。
予想し難いカラクリのような動きと強烈な火炎放射に苦戦するハンターも多く、ギルドでは本種の危険度を泥翁竜と同等と看做している。
その事からカムラの里の周辺に生息するモンスターの中でも特に狩猟には厳しい制限をかけており、上位以上の実力を持つハンターにのみ狩猟を許可している。










・利用
ヤツカダキから得られる素材はいずれも強度に富んでおり、糸は束ねればどんな攻撃も和らげてしまう単衣となり、重厚な甲殻は兵器の装甲に使われる程に強固。
しかし艶やかな形状の鉤棘は美麗と評判であり、武具のみならず宝飾に使われることもあるという。
ヤツカダキの素材を用いた防具は悲恋を伝えるとされ、その物語では見目麗しい女性に化けた蜘蛛の怪異がある男と恋に落ちた末路が語られている。
また、その素材を用いた武器にも幸せな婚礼の義の裏に隠された残酷な運命の物語が伝わる。
・ソース
MHR:S
モンスターハンターライズ 公式設定資料集 百竜災禍秘録