Akatsuki庵

日々と向き合って

江戸の茶の湯 川上不白

2019年11月23日 00時07分54秒 | 美術館・博物館etc.

☆根津美術館 サイト
 特別展『江戸の茶の湯 川上不白 生誕三百年』 ※12月23日(月)まで

この春から西麻布交差点側、もしくは青山墓地方向から根津美術館の角をかすめて通ることは幾度かあったけれど、
美術館内へ入るのは約1年ぶりだったとは!(時間が過ぎる感覚のなんと短くなったことか)

おまけに骨董通り側から入るのはもっと久しぶりで、曲がり角で「あれ、ここでよかったよね?」と確認するほど。
前回は向かい側が更地だったような。今は青山らしいオシャレな低層階のビルが建っている。

今回は「なんか勝手が違うなぁ」と思いながら訪れた。

で、メインは川上不白。ほー、今年は生誕300年かぁ。
以前、江戸博の常設エリアの特集展で川上不白と江戸千家の展示があって、興味深く見たっけ。→こちら

あれが2007年秋。もう12年にもなるのネ。没後200年ということだったから、88歳で亡くなったことになる。
当時としてはえらい長生き。享保年間から文化年間までだもんなぁ。

12年前の展示で江戸中期(18世紀半ば)という印象があり、当然のことながら表千家の如心斎の弟子であり~
そういう先入観で観ていたから、松平不昧公の消息にはビックリした。
オトモダチ?の朽木サンに宛てたもので、内容は「東海寺の不白さんの茶会に行くの?」という確認。

「え? 生きてた時代が重なってたっけ?」と意外に思った。不昧公は江戸後期、文化文政年間の人~という印象だったから。
ま、不白さんが長生きだったということで。
それに東海寺は不昧公の御殿山にあるお屋敷とは近いから、そういう流れだったんだろうなぁと思いながら鑑賞。

そして、不白さんと言えば、利休遺偈を捜し出して、表千家(如心斎)の手元に戻るよう奔走したという印象も強い。
それをテーマにした小説を読んだのは10年前だっけ。→こちら

その時のやり取りをうかがわせる消息(上田小平治、文右衛門、喜平次)の展示には「ほー」と思った。

長次郎の黒楽茶碗「紙屋黒」も展示。(静嘉堂文庫美術館所蔵) 不白が所持したこともあったらしい。へぇ~

ここで「宗雪」という名前も目にして、「あれ? さっき静嘉堂で宗雪裂という名称があったけど、不白サンにゆかりあるの?」と思ったり。

あと、東都茶人大相撲という番付表もあった。文字が読めなくて。読めたら、楽しかっただろうなぁ。

流派が違うせいか、茶道具の方はあまり印象に残るものがなくて。

他は展示室5の平家物語画帖が面白かったなぁ。

展示室6は口切の茶事をテーマにしたお道具組み。だた、こちらもあまり印象に残るものがなくて。

余談だけど、この前の日曜にBS朝日の「百年名家」で山梨の根津記念館がとりあげられていた。
JRの駅から歩いて行ける。(徒歩20分、もしくは35分かかるけど)
復元された部分も多いようだけど、ちょっと興味あり。

★根津美術館バックナンバーリスト
2018年12月 『新・桃山の茶陶』『茶人の正月 ―開炉―』→こちら
2016年10月 『中国陶磁勉強会』『名残の茶会』→こちら
2015年10月 『青山の至宝-根津嘉一郎と茶-』『永久決別の歳暮茶事-初代嘉一郎渾身の取り合わせ-』→こちら
2014年10月 『霜月の茶』→こちら
2014年10月 『名碗20撰』→こちら
2014年10月 『秋光を楽しむ茶』→こちら
2014年10月 『名画を切り、名器を継ぐ 美術にみる愛蔵のかたち』→こちら
2013年11月 『井戸茶碗 -戦国武将が憧れたうつわ-』再訪→こちら
2013年11月 『井戸茶碗 -戦国武将が憧れたうつわ-』→こちら
2013年10月 「秋の夜長茶」→こちら
2013年10月 『清雅なる情景 日本中世の水墨画』→こちら
2013年5月 『国宝燕子花図屏風 〈琳派〉の競演』→こちら
2013年3月 『遠州・不昧の美意識 名物の茶道具』→こちら
2012年12月  『ZESHIN 柴田是真の漆工・漆絵・絵画』 展示室6『口切 -茶人の正月-』→こちら
2012年6月 「コレクション展 中世人の花会と茶会」展示室6「雨中の茶の湯」→こちら
2012.5月 展示室5『きらめく螺鈿』、展示室6『初夏の茶』→こちら
2011.12月 『中国の陶磁・漆・青銅』『夜咄の茶』→こちら
2011.10月 根津美術館の露地と茶室 →こちら
2011.10月 『春日の風景』『名残の茶』 →こちら
2011.7月 『古筆切 ともに楽しむために』→こちら
2011.6月 『伊万里・柿右衛門・鍋島 肥前磁器の華』→こちら
2011.4月 『燕子花図屏風と初風炉の茶』→こちら
2010年10月『南宋の青磁 宙(そら)をうつすうつわ』→こちら
2010年1月『観るやきもの・使ううつわ 陶磁器ふたつの愉楽』→こちら
2009年11月『根津青山の茶の湯』→こちら
2009.10月『新・根津美術館展 国宝那智瀧図と自然の造形』→こちら


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2 コメント

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おおきなお世話 (Sofo妙淑庵)
2019-11-23 10:44:48
川上不白と江戸千家の展示 や
利休遺愒 小説を読んだのは の
こちら をクリックしても見えません。

おおきなお世話 ですが
https://blog.goo.ne.jp/akatsukian/e/0619eae56a96d04297d4ba28ef61c46d
でしょうか?
返信する
失礼しました (Akatsuki)
2019-11-23 13:12:12
Sofo妙淑庵さま
ご指摘ありがとうございました。
リンク処理で間違ってしまいました。
さきほどタグを修正し、確認しました。
返信する

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