★大西清右衛門美術館 サイト
春季企画展『大賀によせて -豊寿とよほぎの釜と茶道具-』
※6月23日(日)まで
「平成」の次は「令和」に決まったってねぇ。
受付で入館料を払う際に、お願いして展示目録のコピーをいただいた。
ペラ一枚。
まずは当代(16代)の而妙斎好の若松地紋の丸釜。鐶付の鴟尾がステキ。
芦屋釜が雲龍の地文がある富士釜。腰下のカーブが優美。
西村道仁の蓬莱山釜。何度か拝見しているけど、複雑な形。(なぜかお握りを連想してしまう)
10代浄雪の鶴亀青海波地文の丸釜。正面の羽根を広げた鶴が印象的。
14代浄中の高砂釜(鐶付の左右が違っていて、左が鶴で右が亀)、三番叟釜
15代浄心の累座富士釜(鐶付が透木←賽子みたいの)と唐銅の鳳凰風炉と桐皆具。
浄心(1924-2002)って、三男坊だったそうな。
九州大学を出て実業家を目指していたのだけど、長兄と次兄が相次いで亡くなり、家業の釜師を継ぐことになったとか。
お兄さんたち、年齢から推測すると戦死かしら~。初めて知った。
2代浄清の海老ノ釜(鐶付の伊勢エビが豪華~って、いつも思う)
芦屋の山ニ鹿帆掛舟地文真形釜。大きい。
6代浄元の亀甲釜。六角形の亀甲文がうごく緻密。
義政好の五色詩梨勒(かりろく)は11代か12代かの土田友湖。
(かつて、初代の友湖の五色詩梨勒を見慣れていたので、「11でも12でも、どっちでもいいやー」)
奥平了保の唐銅御所車風炉。久しぶり。「風炉」と明記がなければ風炉だとはわからない。
松鶴文様の振り袖(というか、打ち掛けにみえた)は11代浄寿の妻のもの。
大西家にはこういう釜以外の歴史的に貴重な物も遺っているらしいが、全然整理されていないらしい。
センター右の独立ケースは初代浄林の松地文の車軸釜。存在感がひと味も蓋味も違う。
7階は(たぶん)2代浄清の松花堂好の四方釜が吊り釜で展示されていた。
2階の受付横の座敷には15代浄心の数寄木釜。
徹底したお祝いのめでたい茶釜のラインナップ。眼福でしたとさ。
★大西清右衛門美術館バックナンバーリスト
2018年10月 『大西家歴代』
2018年5月 『春の野にあふ 釜と茶道具』
2017年9月 『燈火に親しむ茶の湯釜』
2017年4月 『幕末明治の茶の湯釜』
2016年11月 『釜から見た侘び』
2016年6月 『釜のかたち PART 2』
2015年10月 『釜のかたち Part1』
2015年3月 『茶の湯釜の文様』
2014年9月 『十代浄雪と奥平了保』
2014年5月 『千家伝来の茶の湯釜』
2014年2月 『新春の寿ぎ -福をよぶ吉祥の茶道具-』
2013年10月 開館十五周年記念『初代浄林・二代浄清』
2013年3月 『大西家の近代-浄長・浄中・浄心-』
2012年11月 『京釜の粋-三条釜座、釜師の技と名品-』
2012年5月 『茶の湯釜歳時記』
2012年2月 『釜師 大西家歴代』
2011年10月 『釜をとりまく茶道具』
2011年5月 『吉祥の釜』
2010年9月 『茶の湯釜にみる朽ちの美』
2010年5月 『風炉を楽しむ』
2009年11月 『千家十職 大西清右衛門家の釜と金工-茶の湯工芸の伝統と創造-』(表千家北山会館)と『寺院ゆかりの茶の湯釜』
2009年5月 『開館十周年記念 釜師 大西清右衛門の目 それぞれの所蔵品から』
2008年10月 『開館十周年記念 釜師 大西家歴代展』
2008年3月 『風雅-茶のなかにみる意匠』
2007年11月 『茶人と釜』
2014年10月 『大西清右衛門襲名20周年』
2014年1月 『釜師 大西清右衛門の世界』 (美術館「えき」KYOTO)
2008年11月 『千家十職 釜師 十六代 大西清右衛門展-襲名十五周年を記念して-』(日本橋三越本店)
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