Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

琳派の美

2019年02月15日 06時34分05秒 | 美術館・博物館etc.
★畠山記念館 サイト
 『光悦と光琳―琳派の美』 ※3月17日(日)まで

 毎年1月~3月期の畠山の展示は華やかでのんびりした心持ちで鑑賞できるのが好きだ。

 今回も、内容的には目新しいものはないものの、掛け物やお道具に「どう? お元気でしたか?」と声をかけるような感じ。

 光悦の扇面月兎画賛とか、光悦&宗達の古今集絵巻とかね。

 強いて言えば乾山の拾得図は久しぶりだったかな、と。

 茶道具では光悦の雪峯と李白が独立ケースとはいえ、並んで展示されているのが面白かった。

 同じ作者、同じ赤楽茶碗なのに、形も雰囲気も同じ人が造ったとは思えないほど激しく違う。

 テーマが「光悦と光琳」だったけど、乾山の作品が妙に印象に残った。

 黒楽茶碗「武蔵野」。芒がシンプルに絵付けされているのがいい。
 乾山は一入さんに楽焼きの手ほどきを受けたらしい。
 
 へぇ~。イトコの宗入さんじゃないんだぁ。ということは若い頃かしらん?
 もしかして、乾山も楽家の養子候補だったのかしら。

 なんて、推理してみたり。

 でも、隣のさび絵染付笹文茶碗を見ていると、乾山は楽焼に納まるようなスケールじゃあなかったよねぇ。。。と思う。

 さび絵松図茶器。もとは向付だったもの。内側が青色。塗り蓋をつけたら単独で茶器になっちゃうクオリティの高さ。

 色絵菊文竹節蓋置。無駄に(?)装飾多し。

 光琳・乾山の合作のさび絵染付火入。正六角形で立派。単独の煙草盆(というか棚)もあるのがスゴイ。

 まぁ、そんな感じで30分弱、楽しんだ。
(イベント日でもないのに日曜の朝イチなのに、次から次へと来館者がいて、少しビックリした)


★畠山記念館バックナンバーリスト
2018年11月→『生誕150年 原山渓―茶と美術へのまなざし』
2018年8月→『涼を愉しむ―畠山即翁の朝茶の会 併設:狩野派の絵画と江戸の工芸』
2018年6月→『没後200年 大名茶人 松平不昧と天下の名物 ――「雲州蔵帳」の世界』(後期)
2018年4月→『没後200年 大名茶人 松平不昧と天下の名物 ――「雲州蔵帳」の世界』(前期)
2018年2月→『茶懐石のうつわ』つた
2017年11月→『新収蔵記念 近代数寄者の交遊録―益田鈍翁・横井夜雨・畠山即翁』
2017年5月→『茶の湯の名品 破格の美・即翁の眼』
2016年8月→『茶の湯ことはじめ』
2015年12月→『桃山茶陶と「織部好み」』
2015年4月→『畠山即翁の大師会茶会-井戸茶碗 信長の取り合わせ』
2015年2月→『開館50周年記念 The琳派 -極めつきの畠山コレクション』
2014年11月→『大名茶人 松平不昧の数寄―「雲州蔵帳」の名茶器―』
2014年5月→『開館50周年記念 茶道美術の玉手箱―畠山記念館名品展―』
2014年1月→『千少庵没後400年記念 利休とその系譜』
2013年8月→『涼をもとめて―畠山即翁の朝茶事』
2013年5月→『麗しの漆―蒔絵と螺鈿』
2013年1月→『春を祝う -仁清・乾山・光琳-』 
2012年11月→『利休と織部 -茶人たちの好みと見立て-』(後期)
2012年10月→『利休と織部 -茶人たちの好みと見立て-』(前期)
2012年8月→『ふしぎ発見! 茶道具と銘をめぐる物語』
2012年6月→『唐物と室町時代の美術』
2012年4月→『唐物と室町時代の美術』(前期)
2012年1月→『畠山即翁の茶会―光悦雪峯茶碗を中心に―』
2011年11月→『茶人 畠山即翁の美の世界』
2011年9月→『明代陶磁の魅力』
2011年6月→ 『国宝 離洛帖と蝶螺鈿蒔絵手箱』
2011年2月→ 『生誕250年 酒井抱一-琳派の華』
2010年11月→『織部が愛した茶碗 高麗・割高台』その2 
2010年10月→『織部が愛した茶碗 高麗・割高台』その1
2010年8月→『涼を愉しむ-書画・茶器・懐石道具-』
2010年5月→『茶の湯の美-数寄のかたちと意匠-』
2010年2月→『懐石のうつわ -向付と鉢を中心に-』
2009年10月→『戦国武将と茶の湯 -信長・秀吉ゆかりの品々-』
2009年4月→『畠山記念館名品展 季節の書画と茶道具』
2009年2月→『冬季展 日本の春-華やぎと侘び』
2008年10月→『益田鈍翁 -心づくしの茶人-』
2008年8月→『夏季展 夏のやきもの -金襴手・万暦赤絵・古赤絵・南京赤絵』
2008年4月→『細川井戸と名物茶道具』
2008年3月→『花によせる日本の心 -梅・桜・椿を中心に』
2007年12月→『茶の湯の美 -利休から宗旦へ-』後期
2007年11月→『茶の湯の美 利休から宗旦へ』前期

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