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バロックヴァイオリン 佐藤 泉  Izumi SATO

「コンサート情報」や「日々の気づき」などをメモしています。

聖金曜日に聴くマタイ受難曲

2022年04月15日 | 日記
雨で肌寒い聖金曜日となりまた。 いかがお過ごしでしょうか。

今日は、久しぶりに 聖金曜日 礼拝のために書かれた  J.S.バッハ 「マタイ受難曲」を聴こうと思っています。 2020年にこのブログ書いたマタイについての投稿を読んでみると、へぇ~~~ なるほど、、、と人の文章の様に読んでいる。 すっかり全部忘れているじゃないですか 

でも、今の老眼では、こうした記述も資料の読解も楽ではないので、書けるうちに備忘録として書いておくもんだな、、と思った次第。

2月24日に始まったウクライナ侵攻は、収まるどころか拡大の一途の様相。にわか勉強で知った事実を整理すると、不穏な出来事が一本に繋がって見えます。聖書の中の出来事が現在の戦争にもつながっていて、つくづく途方にくれます。

そうなると、バッハが当時の危機をどう捉えていたのか、聖書から得たことを血肉として、その信仰をどのように音楽に注ぎ込まれたのか、

悲惨な現実の中で、バッハがこの途轍もない強い音楽を作曲出来たのは、何故なのか、、考えてみたいと思います。






笑いの集団接種

2022年02月24日 | 日記
桂 文珍師匠の コラムが 産経新聞連載されています。

文章でも何とも言えない味がある文珍さん。 最初の方に 「笑いの集団接種」というボードを掲げた写真があって、なるほどな~~~。とほとほと感心しました。

笑うと自己治癒力や免疫力がアップするのは、皆さん体験済みと思います。 昨年膵臓癌で逝った友人が、あるコメディアンの動画を病院で観て、「笑うって大事ですね。。。」と一言を送ってくれたのを思い出します。 

10年以上前だったか、文珍師匠の独演会に行きました。 チラシも「文珍来る」としか書いていなくて演目未定のままで、満席。 伸び伸びした心と頭、ユーモア、ペーソス、知的好奇心に裏付けされた配慮に配慮された舞台。 聴き手は大満足でした。

しかし、緻密に話を進める文珍師匠の目は、メガネの奥で笑っていないような気もして、専門家の厳しさ、奥深さも感じた舞台でした。また聴きたい!




ガット弦のオイル浸け

2022年01月24日 | 日記
厳しい冷え込みにも慣れて来た頃とはいえ、湯たんぽやお風呂の温かさに癒されますね。

昨年から大喜びで使っている Aquila の Whole unsplit lamb gut (羊弦 腸から一本取りするという当時のレシピで作られている) 今までの牛弦も 羊弦も 複数のカットされたものをツイストしたり、コーティングされていたものだったので、音は硬くなりがち。 しかしこの一本取りの羊弦は 18世紀の弦に近いくらい しなやか 職人ミモの長年の研究の賜物。有り難い

ただ細い弦が切れやすいとあちこちで聞きました。 同じ太さの牛弦に比べると 確かに寿命が短い。 なら太目を張って・・・と簡単に考えていましたが、 

あれ? 確か「ヴァーニッシュされていないので、2週間から1か月オリーブオイルに浸けてからお使いください」 って書いてあったような・・・

当時と同じ作り方されているなら、当時と同じ方法で使うのは当然だったわね。うっかりうっかり 
早速パットにオリーブオイルを入れて浸してみました。 数時間後でもうオイルが減っている。。。ときどき足すのね。なるほど。



後は半月後のお愉しみです。

よくトラヴェルソをオイルに浸けておられるけれど、弦もそうだったんだ。。。と今頃知る。

何十年も演奏しているのに、滑り止めに首や肩に障る部分に付ける 裏皮の種類で、楽器の安定感がすっかり変わることも最近気づいた。遅い 

音が美しい繊細な弦は、練習終わった時点で寿命が来て、本番前にまた張り替えて 時間かけて伸ばすことになり、魂柱も傾くので、なむさん・・・という想いで駒を整える。張った弦が ごく稀に不良品だったりすると、またやり直しで半泣きである。

丁寧にペグを弦を巻く方法や、駒の直し方、注意点、いづれも学生時代に丁寧に工房の親方から教わった。なんと幸運だったか、いつも身に染みている。

何事も準備が大事@ 今年こそは、準備万端 でありたい。



続 こうのとり

2022年01月17日 | 日記
寒波の中 こうのとりが 毎日飛来。 カメラを持った人が集まっている所に行くと お互い知らない中だけど、こうのとり繋がりで「昨日は8羽来ていた」「あそこもお気に入りの場所らしい」などと情報交換。

シャッターチャンスがいつ来るか分からないので、先週からはスーパーに行くにもカメラを首にかけてお出かけ

写真で幸運をシェアさせて下さい


(このスーパーがお気に入りの様子)


(毎日会うからか、カメラ目線でじっとしてくれる。いいポーズだ)


(今日はいなかったなあ~。。と歩いていると 真上にいた!)


(風が強いのに、びくともしない・・・)

こうのとりが来た事で、人間の暮らしが一変した豊岡。動画で紹介されていました。

今週はまたまた ややこしい事態となりそうですが、どうぞご無事で。

Corelli violin sonata op5-11

2022年01月16日 | 日記
先日偶然 A.コレルリのop5-11 のヴァイオリンソナタを生で聴く機会があった。

すると突然シギスヴァルトのCDを初めて聴いた時の衝撃を思い出した。1990年代のことだ。

op5-1 と op5-6 番は 当時出版された、”コレルリがこう弾いている”という宣伝文句の装飾例(真偽は分からず)そのままに演奏しているけれど、11番はシギスヴァルトのオリジナル装飾。まだシギスが40代前後だったかもしれない。(CDでないと 音色の良さは伝わらないが。)

コレルリという作曲家の特徴と本質を余すところなく発揮した演奏。 石の教会で響く音の輝かしさと温かさ、圧倒的な希望に溢れた演奏に、驚いた。しかも11番の装飾は 当時の資料のスタイルでありながら、シギスヴァルトの知性と寛容さが滲み、そして適度な歌謡性、抒情性にも富んでいた。

世界一と言われたヴィーラントの通奏低音の弓のスピードやシェイプまで、ありありと思い出す。あまりに素晴らしいので一回で耳に焼き付いてしまい、後になって装飾を作るのが好きな私が、この曲だけは何も思いつかなくなった。 

頭で考えられた装飾は沢山聞くけど、資料と理性と感性をバランス良く保ったシギスヴァルトの演奏は とてつもない安心感を与える。

直接レッスンを受けていた頃は、先生に向かってどう感動したかなんて言えなかったが、つい最近文章で伝えた。多分急に”何なん??? ”と師匠は呆れているかもしれない。
でも本人に感動を伝えられる幸運をひしひし感じる週末である。師匠、元気で長生きして下さいね!

師匠からは「現在の状況は楽観視出来ない事ばかりだが、人間の知りうる範囲など、小さな小さな 恐ろしく小さな範囲だけ。量ではなく質が肝心・・・」とのことだった。パンデミックだけでなく、全てに通じる戒めと思った。

皆さまも どうぞご無事で御過ごし下さい(^^♪