バロックヴァイオリン 佐藤 泉  Izumi SATO

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目次 と内容:シギスヴァルト・クイケン著 「バッハよ、我らのもとにとどまりたまえ」

2016年05月15日 | Save La Petite Bande
こんにちは。
ご無沙汰しております。いかがお過ごしでしょうか。
アッという間に初夏ですね

今日はシギスヴァルト著「バッハよ、我らのもとにとどまりたまえ」(安川 智子訳)の編集者:片桐 文子さん
による内容紹介をご紹介致します。


目次はこちら

片桐 文子さんは元春秋社の名編集者。2013年秋、シギスヴァルトに彼女をご紹介下さったのは、トラヴェルソの有田 正広先生でした。

初めてお話しした直後に自分の本棚を見て、彼女が編集された古楽関係の本の多さに驚きとご縁を感じたことでした。

それ以来2年以上の時間をこの本の出版に費やして下さいました。

本を出版するごとに、著者、編集者と翻訳者が良いアンサンブルをして、まさに人生のある時間を切り取るように捧げて下さってこそ本が生まれるのだと実感しました。


【内容紹介】

20世紀後半、音楽界を席巻した一大ムーブメント、「古楽復興」のパイオニアであり、今もなお最先端を走りつづけるシギスヴァルト・クイケン。
その天才音楽家が、音楽ではなく言葉によって、みずからの40年の歩みと古楽の真髄を語る。
各国語版をほぼ同時に刊行する大プロジェクトであり、現在までに、オランダ語、フランス語、英語、ドイツ語が刊行されている。日本語版は5番目の出版。

アラリウス・アンサンブル、グルタフ・レオンハルト、フランス・ブリュッヘン…… 綺羅星のような「古楽」運動の立役者たちにまじって、少年時代のシギスヴァルトが、ヴィーラントが、バルトルドが躍動する。
既存の伝統・音楽教育の古い型には決してはまらず、音楽そのものから得たみずからの確信のみを信じて歩んだ道。
そして出会ったバッハ……

本書は3部構成をとり、第1部は自伝的なエッセイ。その後はバッハの音楽を詳細に探求していく。第2部は器楽曲(ヴァイオリンをはじめ弦楽器の作品)、第3部は声楽曲で、特にテキストの扱いとそれを音楽化するバッハの手腕、器楽・声楽の編成について、確かな知性と深い直観に裏打ちされた、実に説得力のある文章が続く。
ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラや、「1パート1人」の考え方についてももちろん詳細な言及がある。

あいだに挟まれた「間奏曲」、そして最後のカンタータBWV6の詳述とそこからインスパイアされた「瞑想」は、音楽のなかに生きるシギスヴァルトの深い思索を語り尽くして忘れ得ない名文である。

片桐 文子 


この本はラ・プティット・バンドにご寄付頂いた方々にシギスヴァルトから贈呈されるものです。
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