バロックヴァイオリン 佐藤 泉  Izumi SATO

「コンサート情報」や「日々の気づき」などをメモしています。

マザーテレサの秘策

2016年12月02日 | 日記
冬にしては、まだ少し暖かい日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?

先週マザーテレサの写真展の立ち番をしていて、暇なので資料をじっくり読みました。

今までも沢山本やDVDで話を聞いたような気になっていましたが、なるほど!そういうことだったのか、と腑に落ちたことがありました。

世界中に神の愛の宣教者会を持つマザーテレサは、毎日多くの書類にサインをしていたそうですが、次々サイン出来るように、横でシスターがインクを入れたペンを持って待っていたそうです。

つまり時間に追われていたのでしょう。

しかし、マザーはいちいち ペンのインクが新しくなる度に、「使わせて頂いてもよろしいですか?」 と神に尋ねたそうです。

シスターは「いい加減にしてほしい」 という顔をされたそうですが、この意味を知ったとき、
凡人と聖人の 果てしない違い(天文学的?)に驚いたことでした。

私の勝手な理解でいうと、
そもそも心臓や呼吸を自分の努力で動かせる人がいないように、
また自分で水や太陽の光、夜の闇など作れる人間もいないのだから、すべては与えられた恵みであると骨の髄まで理解しているのが聖人の視線で、よく分からないのに自分の力で生きていると勘違い出来るのが俗人なのではないか・・・ということでした。

心がけてみると、これが1分も続かない俗人である自分を発見します。


だから!・・・と納得出来たのは、マザーテレサが子供の時に兄弟姉妹と先生の悪口を夜話していると、
お母さまが激怒して「そんなことのために使う時間も電気もありません!」といって電灯のスイッチを消され真っ暗になったとのこと。それ以来悪口を言わなくなったマザーも凄いですが、

これは単に悪口が非生産的だというだけでなく、切実に凡人の勘違いを指摘しています。

「批判ばかりしていると愛する時間がなくなる。」とマザーテレサが仰る通り つまり人生がやせ細るということなのですね。しかし、90%恵まれていても残りの10%の不満を言うのに時間を使っているのが人間です。
これでは、自分で不幸になっていく。


最後にマザーのこんな言葉をご紹介します。
紛争地域に入る時、国境で「何か武器を持っていますか?」と聞かれて
「はい。 祈りの本を持っています」 と答えた豪傑マザーテレサ。

マザーテレサの秘策は、これだったのですね。

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もしあなたが、がっかりしたのだとしたら、
それはあなたのうぬぼれの表れです。
それはあなたが、
あなた自身の力を信じていることを表しているからです。

あなたの自己充足感、あなたの自己中心、あなたの知的プライド、

これらは、
神があなたの心の中に訪れて下さることを抑えてしまうでしょう。
神はすでに いっぱいのものを満たすことは出来ないからです。

それは本当に単純なことなのです