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若者の就職問題に迫る!その2 NHK特集「日本の、これから~就職難」番組から、その解決策を探ってみる!

2010年12月27日 | 気になった事
プレゼンターの二人目は、「雇用のカリスマ」と呼ばれている、人事雇用ジャーナリストの海老原嗣生さん。麻布高→上智大→「リコー」→「リクルートエイジェント」→「人事経営雑誌・編集長」という経歴のなかで、現場で就職・雇用の知識を身につけていかれた方。その言葉には迫力があるとされます。


海老原さんが、訴えかけたこと。それは、就活先を大企業や有名企業だけに絞り込まず、「中小企業も視野にいれろ!」というもの。
データとしてみると、大卒予定者の求人倍率は1.28倍。従業員が千人以上のばあい、0.57倍だが、千人未満では、2.16倍。さらに三百人以下の企業になると、4.21倍だといいますね。就職氷河期といわれていますが、中小企業は人手不足で困っているということが、端的に表された数字です。しかし、中小企業は、知名度がなく、労働環境も劣悪、いつ経営が悪くなるかもしれない。そんなイメージのなかで、どうしても敬遠されることになっています。しかし、探せばイイ企業は沢山あるといいます。

事例としてあげたのが、2社。
京都の「㈱ナベル」と、東京・大森の「㈱ディスコ」です。
㈱ナベルは、卵を選別する会社で、国内シェア70%。特許をとった数も90件あるといいますから、技術力・安定性ともに優れています。しかし、募集をかけても、人が集まらなかった。そこで、17億円もの費用をかけて工場を都心もってきたといいます。そこまでしなければ、新卒者を取れなかったということですね。ちなみに、売上げは、27億4百万円(2009年3月期)で、従業員数は、117名 (2009年12月現在)。

㈱ディスコは、シリコンウェハー加工機器のトップメーカー。元は、広島県呉市にあった中小企業ですが、現在は大田区大森にあります。売上は、単体498億円、連結617億円で、従業員数は1,641人(2010年3月期)。これだけの実績のある会社ではありますが、新卒者に内定をだしても辞退が相次いだ。結局、会社がとった策が、両親向けの説明会を開くことだったそうです。

事例では、良い会社が紹介されましたが、実のところ「中小企業」は玉石混交です。なかには良い会社もあるが、どうにもならない会社も多い。まあ、数ある石のなかから価値ある「玉」を探しだす。そんな事でしょうね。そこで、どうやって優良中小企業を見つけ出すか。そこがポイントになります。
ネット社会の現代。情報が溢れすぎているのが現状でしょう。どうすれば、目的の中小企業に辿り着くのか。

ここで、海老原さんがトンでもない提案がありました。社長との「飲み会」を開けばいい!そんなアイデアです。これ、どうでしょう。確かに、社長の人柄はわかるでしょうね。でも、職場の雰囲気や内状は、別物です。海老原さんの意見、3回もやれば分かる!なんてことあるんでしょうか。

さらに、海老原さんから出てきた提案。それは、「ブラック企業・駆け込み寺」と、「企業横断的な同期会の開催」。要するに、問題のある中小企業の情報を共有しようということ。そして、それらの企業情報を公にすることで、不良企業を締め出そう。そんなお話しでした。

海老原さんの会社、ニッチモ。たぶん、この社名の由来は「にっちも、さっちも」なんじゃないでしょうか。「にっちも・・・」とは、商売がうまくいかなくなり、身動きがとれない状態のこと。これを解決する会社という意味でしょう。先の提案でみれば、悪い会社を締め出すことで、社会的な淘汰がおこり、良い企業だけが残る。そんな理屈だとみてとれます。結果、危機感をいだいた会社は改善できるわけで、問題を防げることに。長い眼で見れば、得をすることになるはずだ。そういう事でしょうね。

この考え、つまりは「第三者評価を取り入れよう!」ということです。永くその会社に勤めた人間は、なかなか会社の問題点を指摘できません。なぜなら、下手をすれば自分が辞めることになるかもしれないからです。しかも、ひょっとすると、問題が大きければ勤務先の会社が社会的な批判の的になり、倒産なんてことも考えられますね。食品偽装のミートホープ事件などをみれば歴然でしょう。本当のところが言えるのは、部外者であったり、入社仕立ての人間、さらにバイトなどです。実は、こういった人たちの意見を吸いあげて、対応している会社というのは、業績もいいんですね。
また、業績を良くしたかったら、これらの人々の意見を聞けるようにするべきなのです。

これは、「社会のなかで仕組化する」ということです。公正な眼で「第三者評価する機関」があって、それらを公にする。そんな仕組みがあれば、新卒者や既卒者さらには転職組も助かりますね。総じていえば、労働環境が改善されるということです。

つづく

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