干支というものに方角の話を絡めると、僕は「桃太郎」を連想します。
あれは、なかなか複雑な背景のあるおとぎ話だそうです。
・倒すべき相手は、もちろん鬼。
「鬼門」という言葉があります。
災厄がやって来るとされている方角ですが、これを「艮(うしとら)の方角」とも言います。
艮=丑寅。
前回の記事にある図を見て頂けると分かりますが、北東の方角です。
ところで、一般的な鬼のビジュアル的なイメージはどうでしょうか?
頭に「牛のような角」が生えていて、腰には「虎皮の腰巻」を着けていますね。
・鬼退治の家来は犬・猿・雉。
犬=戌、猿=申、雉≒鶏=酉です。
「鬼門である北東と、正反対の方角にある干支が選ばれた。」
昔、テレビでそういう内容を見た記憶があるのですが、良く考えるとズレていますね。
申・酉・戌で、キレイに真西です。
・桃太郎のモデルとして、吉備津彦命(きびつひこのみこと) という人がいます。
西暦200~350年頃、吉備地方(広島県東部~兵庫県中部)の支配者として実在していたようです。
この人、当時「鬼」とも呼ばれていた温羅(うら)という勢力を討ち、吉備を奪ったとか。
温羅というのは、実際には豪族か何かでしょう。
日本の古代史というのは、実際は国家統一のための戦争の繰り返しですからね。
吉備津彦命にしても怪しいものです。
第7代孝霊天皇の子とされていますが、10代あたりまでの天皇は、そもそも実在を疑われています。
「皇族に連なる者」ということして体制に取り込まれた、といったところでしょうか。
また、この人には犬養(いぬかい)さんという家来がいたそうです。
その人の役職は「犬飼部」で、他の有力な家来には「猿飼部」「鳥飼部」も…。
ここまで来ると、ただのこじつけですね。
・何故、「桃」太郎なのか?
「陰陽五行説」というものがあります。
万物は「木火土金水」の5つの元素で出来ているという、アレです。
この中で、「桃」は「金」に対応する果実だそうです。
また、方角の「西」も「金」に対応しています。
つまり、「桃」と「西(戌・申・酉)」は「金」つながりなわけです。
それに、これが一番重要なのでしょうが、「桃」には厄除けの力があると考えられているそうです。
宮中で行なわれる厄払いの儀式でも、桃の木で作った弓を使用するとか。
桃の節句にしても、今のような「ひな祭り」になるとボヤケていますが、元は厄払いの行事だそうです。
こう考えると、色々な背景が折り重なって「桃太郎」は出来たようです。
「厄除けの力を持つ桃の化身が、同じ属性に類する動物達の力を借りて、災厄を討ちにいった。」
最大公約数で見るとこういったところでしょうが、多分に抽象的ですね。
それから、古くから「おとぎ話」や「絵本」としての物話であったことも大事です。
実は、「桃」には「厄除け」だけでなく「回春」の力もあるとか。
若返るとか、春がやって来るとか、そういう意味です。
この場合の「春」とは、季節のことだけではありません。
「桃太郎」が今の形になる前には、彼は老夫婦の子供である、というパターンもあるそうです。
「老夫婦が桃を食べて若返って、エッチして出来た子が桃太郎です。」
子供向けの絵本には出来ませんよね。
あれは、なかなか複雑な背景のあるおとぎ話だそうです。
・倒すべき相手は、もちろん鬼。
「鬼門」という言葉があります。
災厄がやって来るとされている方角ですが、これを「艮(うしとら)の方角」とも言います。
艮=丑寅。
前回の記事にある図を見て頂けると分かりますが、北東の方角です。
ところで、一般的な鬼のビジュアル的なイメージはどうでしょうか?
頭に「牛のような角」が生えていて、腰には「虎皮の腰巻」を着けていますね。
・鬼退治の家来は犬・猿・雉。
犬=戌、猿=申、雉≒鶏=酉です。
「鬼門である北東と、正反対の方角にある干支が選ばれた。」
昔、テレビでそういう内容を見た記憶があるのですが、良く考えるとズレていますね。
申・酉・戌で、キレイに真西です。
・桃太郎のモデルとして、吉備津彦命(きびつひこのみこと) という人がいます。
西暦200~350年頃、吉備地方(広島県東部~兵庫県中部)の支配者として実在していたようです。
この人、当時「鬼」とも呼ばれていた温羅(うら)という勢力を討ち、吉備を奪ったとか。
温羅というのは、実際には豪族か何かでしょう。
日本の古代史というのは、実際は国家統一のための戦争の繰り返しですからね。
吉備津彦命にしても怪しいものです。
第7代孝霊天皇の子とされていますが、10代あたりまでの天皇は、そもそも実在を疑われています。
「皇族に連なる者」ということして体制に取り込まれた、といったところでしょうか。
また、この人には犬養(いぬかい)さんという家来がいたそうです。
その人の役職は「犬飼部」で、他の有力な家来には「猿飼部」「鳥飼部」も…。
ここまで来ると、ただのこじつけですね。
・何故、「桃」太郎なのか?
「陰陽五行説」というものがあります。
万物は「木火土金水」の5つの元素で出来ているという、アレです。
この中で、「桃」は「金」に対応する果実だそうです。
また、方角の「西」も「金」に対応しています。
つまり、「桃」と「西(戌・申・酉)」は「金」つながりなわけです。
それに、これが一番重要なのでしょうが、「桃」には厄除けの力があると考えられているそうです。
宮中で行なわれる厄払いの儀式でも、桃の木で作った弓を使用するとか。
桃の節句にしても、今のような「ひな祭り」になるとボヤケていますが、元は厄払いの行事だそうです。
こう考えると、色々な背景が折り重なって「桃太郎」は出来たようです。
「厄除けの力を持つ桃の化身が、同じ属性に類する動物達の力を借りて、災厄を討ちにいった。」
最大公約数で見るとこういったところでしょうが、多分に抽象的ですね。
それから、古くから「おとぎ話」や「絵本」としての物話であったことも大事です。
実は、「桃」には「厄除け」だけでなく「回春」の力もあるとか。
若返るとか、春がやって来るとか、そういう意味です。
この場合の「春」とは、季節のことだけではありません。
「桃太郎」が今の形になる前には、彼は老夫婦の子供である、というパターンもあるそうです。
「老夫婦が桃を食べて若返って、エッチして出来た子が桃太郎です。」
子供向けの絵本には出来ませんよね。