地軸を探す旅（２）

５月のこのログにも少し触れましたが、
今週末から名古屋学生劇団協会主催の制作ワークショップ
が始まります。非常に僭越ながら、わたくし、講師
を務めさせて頂きます。

もう１人、講師がみえるということなので、
具体的なテクニックの話はそちらに全てお任せしたい
いし、むしろ私は横で頷いているだけで時間が流れてゆく
というくらいの存在でも構わないのですが、そうも
行かないようです。

振り返ってみると、舞台を中心として、いろいろ
手をいっぱいいっぱいになるまで広げて、活動を続けて
きたわけですが、経験を重ねる度、年数を重ねる度、
たいした展望もなく動き回ることへの根本的な疑問を
感じ、取捨選択した上でより身軽な立場になろうと思いました。

そういう自分の状況から、文化行政に関してはともかく、
「制作」の仕事に関しては、私はあまり発言しなくなる
だろうし、一歩引いた立場で観ていこうと考えています。
しかし、舞台上の表現そのものと密接に関連を持っている
わけですから、まったく知らない振りはしないでしょう。

制作の仕事を見下しているのではありません。
ただ、表現の周辺にのみ造詣を深くすることで、
バランスを欠きそうになった自分に危うさを感じた
のです。

２６、２７日と行われるワークショップは、
そんな「元」制作者による講義の試みです。学生に
対象は限らないとのこと、興味がありましたら
是非ご参加下さい。

ところで、ウェブ上からは
申込みはできないんでしょうか、委員長？

《写真：棚を作るための資材を買いに。
　充満する木の香りに癒される。》