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山猿日誌

~春夏秋冬~クライミング・山スキー・登山の記録集。

錫杖岳2012秋~二人の挑戦~

2012-10-16 | クライミング

『深夜特急』2ピッチ目を見上げる。

10月13~14日
北アルプス・錫杖岳
メンバー健ちゃん・山猿


13日(晴れのち曇り)

 前夜発で行きたかったが、健ちゃんの仕事の都合で、
それは叶わず、福井を4時出発。
7時半ごろに駐車場に着くが、駐車場はいっぱい。
予想はしていたので、ま~仕方ない。
荷物をデポして、新穂高の無料駐車場に車を停めに行くとなんとここも満車。
え~、そこまでは予想していなかった。
残るは、ここから2.5キロほど坂を上った鍋平の無料駐車場とのこと。
迷っている暇はない!

鍋平駐車場は、ガラガラ。
車をデポすると、朝から坂道下りダッシュを加えた3キロほどのランニングだ!
しかし、走っている途中に錫杖岳が遠く見え、モチベーション上がって
このランニングもなんのその。

若干時間ロスするも岩場基部に着いたのは10時半ごろ。

Challenge1

『左方カンテ 8P/5.8』

本日は、健ちゃんのマルチクライミングリード挑戦です。
せっかくカムなどのギアを揃えているのに、まったく使っていない、
そんなさみしい事はありません。
自分で買ったギアを、自分で使う。なんともうれしいものです。

今回、僕が健ちゃんに与えた課題は、
・ナチプロの設置の仕方や場所の見極め。
・ロープの流れを考えながらのランナーの取り方。
・セカンドの確保。
そして、何よりも錫杖、マルチクライミングを楽しむこと!!

最初は、スタートからトップで登ってもらおうと思っていたが、
どうも動きが硬い上に緊張感が伝わってくる。
なので、とりあえず1ピッチ目は体と緊張をほぐしてもらうため
僕がトップで登る。

2ピッチ目、ついに健ちゃんトップ。
3級+ほどの簡単な登りだが、自分でカムをきめて行くため慎重に登っていく。
もう少し、楽な体勢できめられると良いけど、悪くない。
余裕で登りきる。

3ピッチ目、前半核心でしょうか?
やらしいトラバースから直上、昔は残置が沢山あったので、なんてことなかったけど
今は残置もきれいに撤去されて気持ちのいいラインになっています。
その代り、初心者にはラインが読みにくいかも?
健ちゃんもラインが分からなかった。
更に、小さなカムで直上するのに一歩が出ず、
後続も迫ってきたのでバトンタッチ。
ま~この辺は仕方ないでしょう。
この後からは、時間的なことも考えてトップを交代しながら登ることにした。

4ピッチ目、健ちゃんトップ。
チムニーから這い上がるとところが一つのポイント。
だが、難なく乗り越えていく。
少し慣れてきたようだ。


4ピッチ目、健ちゃん挟まっちゃってます。

5ピッチ目、気持ちの良いフェイスを登って大きなテラスに出る。
最初来たときは、あんなに苦労して登ったのに、僕も成長したものです。

6ピッチ目、後半核心。健ちゃんトップ。
最初の一段あがる2メートルほどがちょっとむずかしい。
そのあとクラックの利用して最後スラブ、ここが初心者には怖いようだ。
健ちゃんもかなり迷っていたが、無事オンサイト。

7ピッチ目、昔あったフレークはいつの間にかはがれている。
それでもまだはがれそうなフレークがあり、それだけは気を付けて登る。
8ピッチ目は登らずここから注文の多い料理店のルート沿いに懸垂下降。
時間あったら、もう一本と思っていたが、さすがにそれは無理だったので
本日は終了。
そして健ちゃんの挑戦も終了~。
最後の6ピッチ目などしっかりとカムも決めてあり、良い登りしてました。
とりあえず合格ですね。


本日のテン場、僕の寝床岩ゴツゴツですごい寝にくかったです。


Challenge2

 5時過ぎ起床。
のんびり朝食摂って目指すは、僕の登りたかったルート
『深夜特急/5.11d』

最近開拓されたルートで、おもしろそうなラインそして開拓記を読んだら登りたくなったルートだ。
クラックの11d僕には厳しいかもしれないが、行ってみて、取りついてみてなんぼです。

今日は、健ちゃんにはちょっときびしいルートになるので、全ピッチ僕がリードで登らせてもらいます。
詳しいルート内容は、開拓記録を読んでください。

1ピッチ目、50mいっぱいいっぱいで大木テラス。
やっぱり下部は今日も濡れていた。4番のキャメあったほうが安心。



2ピッチ目、今にも発射しそうなロケットの意味が分かる。
こんなところにカムはきめたくない。
1ピッチ目より簡単かな。

3ピッチ目(11a)、ここからがこのルートオリジナル。
上部数mは危なかったがなんとかオンサイト。
キャメ:フィンガー&ハンドサイズ複数。

4ピッチ目(11d)核心ピッチ。
気合を入れて登りだす。
最初は、カチもあり、思ったよりスタンスもあるのでスムーズに登る。
しかし、フィンガークラックになってからが、スタンスも悪くなり、
そして壁もかぶってくる。
もう少し登ればクラックも広がっている、そこまでつっこうもうと思ったが、
最後にきめてあるカムは、小さなエイリアン(青)、これではやばい。
腕がパンプしてきている中、カムをきめられる体勢にもっていこうとした瞬間。
足がぬけてフォール!!
ビレーしている健ちゃんのすぐ横まで真っ逆さまになって落ちていた。
健ちゃんも持ち上げられて浮いている。そして思った通り、エイリアンは外れていた。
あと数十センチでグランド寸前だったが、自分に怪我が無い、健ちゃんも何ともない。
それが分かった途端、オンサイトを逃した悔しさが湧きあがってきた。
健ちゃんの、「大丈夫ですか?」「どこも打ってませんか?」の声も無視して
ラインを見上げ、壁を叩く。
落ちてしまったのは仕方ない、今後の為に核心部のムーブをある程度解決して
4ピッチ目終了点へとたどり着く。
上部はハンドジャムも良く利いて気持ち良く登れた。

健ちゃんには、アッセンダーとアブミを使って登ってきてもらったが、
使ったことがなかった健ちゃん、結局僕と変わらないくらいの時間がかかってしまい
時間も押してきたので、
5ピッチ目のリトルウィングは以前に登っているので、ここで打ち切り同ルート下降。

オンサイトとはならなかったが、直線的ですべてナチプロを使って登る
なんとも登っていてすがすがしい、厳しくも楽しいルートだった。
次回、RP狙って再び訪れたい。

ギア:キャメ#0.3~#3+#0.75,1,2 
   エイリアン紫~赤(紫と青は無くても良いかな?)


紅葉はもう少しだったが、この景色見るのも錫杖の一つの楽しみです。



青空のもと

2012-09-17 | クライミング


9月15~17日
小川山
メンバー:oyaziさん・山猿

9月15日(晴れ)
兄岩上部
印象に残ったルート
・ウォーリーをさがせ(11a)OS
 出だしから2ピン目までが細かく悪い。

・Get it on(11c)
 プロテクション悪い上、ランナウトに耐えられずオンサイトならず。

その他、ガンバレクマさん(10b)、北条カンテ(10b)、もみじ(10a)、マガジン(10a)OS

9月16日(晴れ時々曇り)
僕のたっての希望で、烏帽子岩本峰西面へ。
狙いはマルチルート、森の天使(3P)とザ・ラストゾーン(2P)この2本。

アプローチは50分近くとちょっと遠いが、なんのその、登りたいルートがあれば関係ない。
oyaziさんはそうでもないようで申し訳ない。こんな僕に付き合ってくれて感謝です。
目的地までは、目印や踏み跡がしっかりあり迷わずすんなり来ることができた。

着いてさっそく『森の天使』へ取りつく。
1P目(10c)
1か所ルーファイに迷ったところがあったが落ち着いていけば問題ない。アップにちょうど良かった。

2P目(12a)
核心が細かい上、足も悪くオンサイト狙いがあえなくフォール。
何度かトライして、ムーブは解決。結局そこだけが以上に難しかった。
あと終了点間際も意外に悪かった。
12aあるようには思わなかったが、リーチにもよるかもしれない。

3P目(11a)
出だしのルーファイに迷いはしたが、そこを越えれば、傾斜も緩くなり快適に登れた。

終了点もしっかりしていて、すべてボルトの為、スポーツクライミングのマルチという感じで
思いっきり登れて楽しいルートだった。



『ザ・ラストゾーン』
ロクスノに、「森の天使の左にある全長70mのクラックで、ひと続きのクラックとしては
小川山最長、出だしのフェイスからビレイ点まで含めてオールナチプロ」と書いてあるのを見て
これは面白そうと思い、ずっと行きたいルートだった。

1P目(10a)
出だしから、10m近く良いプロテクションを取れる場所がなくノープロで登る。
その間、フェイストラーバースが若干やらしい。
クラック自体の登りはそれほど難しくなく、プロテクションもしっかりとれる。

2P目(10c)
ながーいクラック、途中クラックが細くなり腕が張ってきたが我慢の登りで
何とかオンサイト!けっこううれしかった。
終了点は、森の天使と同じものを使った。

2ピッチしかないのが残念だが、緊張感も味わえて非常に楽しいルート。
もう少し、人気が出ても良い気がするのだが。



時間が余ったので、
『エボシで日干し(11b)』OS
本当に日干しになるのではという感じで、暑かった。
ルートは、細かいホールドではあるが、レストしながら行けば気持ちよく登れる。

『ウエストカンテ(2P)』1P目(11a)、2P目(11b)
通常2ピッチで登るルートだが、oyaziさんお疲れモードのようなので、
60mロープで1ピッチで登ることに。
結果2ピッチ目のハング越えが緊張させられるが、あとは落ち着いて登れば
問題なし、それよりもロープが重くて最後のほうはロープを引き上げる
筋トレになっていた。やはり2ピッチに分けて登ったほうが良いようだ。

この日は、ご褒美に『ふじもと』で焼き肉定食ライス大盛り。うまい!!

そして17日、前日の天気予報では晴れとなっていたが、
携帯の天気予報だったからか、予報が大きく変わったのか、
夜中3時頃から雨が降りだし、ずっと降り続いている。
この後の予報もいまいちということで、早々に撤収。
松本でリンゴ買って、高山で有名パン屋へ寄るも1時間待ちと言われ
待つことに慣れていない僕は、これまた撤収。


3日目が登れなかったのは残念だが、以前から行きたかったエリアに行けて
大満足の連休を過ごすことができた。
そしてあらためてマルチクライミングが楽しいと感じることができた。


松ぼっくりって、先端に沢山出来るのだと知りました。


秋の気配、笠置山

2012-09-10 | クライミング
9月9日晴れ一時雨
メンバー:ikuさん・naoさん・山猿

 季節の変わり目の天気は安定せず、今週末も外岩行きは中止かと思っていたが、
前日の天気予報を確認すると、岐阜は晴れになっている。
ならば行くしかないでしょ!ということで、急遽笠置山へ。

 白鳥周辺は天気がいまいちで、高速を走らせていると、
ポツポツと雨が・・・少し不安になるが、恵那まで来ると秋晴れの気持ちいい空が広がってる。
前日の雨で林道は濡れていたが、大岩展望台エリアの岩はばっちり乾いていた。

岩場について、登る前に腹ごしらえ。
naoさん手作りのくるみのパンケーキ?をいただく。
マジ、うまいっす。
なんか、木陰で涼しくこのまままったりティータイムになってしまいそうな
雰囲気なので、これではあかんと、ハーネス装着して気持ちを入れ替える。

まずは、アップでいつの間にかできていた、簡単そうなルートへ。
たぶん5.8くらい。もちろんみんな一撃。

次に『大岩ルート10a』これも難なく?みなさん一撃。


『大岩ルート10a』climber/naoさん

そして『こっそりどう10c』へ取りつく。
これは、最初の1ピン目までが遠いのと、2ピン目までのトラバースが悪い。
さすがに、これはお二人とも一撃できず、本日のレッド課題となる。


そして、僕は宿題の『ノーズ』へ。
前回でムーブは決まり、あとはつなげるだけと思っていたが、
この間の、あの良かった感覚が出てこない。何かが違う?

そうこうしていると、ikuさんがまず、『こっそりどう』をレッド。
そして、それに続いてnaoさんもレッドしてしまう。
2人とも、へたれだの、こわいだの、なんだかんだ言っていた割には
ちゃっかりと登っちゃいます。なかなかのくせものです。

一番落とす気まんまんできた僕。
結局、4.5回トライするもワンムーブがこなせず、本日も宿題となってしまった。
このルートもくせものです。
けっこうな体重差あるにもかかわらず、何度もビレイしていただいたnaoさんに感謝です。


『こっそりどう10c』climber/ikuさん

帰りに、地元コンビニへ。
ここは、野菜や果物がたくさん売っていて、それもけっこう安く、
めずらしい野菜もあったりする。
みんな、果物やら野菜を購入。
僕も、巨峰(350円)を買って帰ったが、
家には、贈り物でもらったマスカットや巨峰が沢山あった。
本日は、ぶどうのやけ食いです。



木漏れ日をあびてinKASAGI

2012-08-27 | クライミング

新ルート・climber/Hさん

8月26日(日)
メンバーM本さん・kazimiさん・そうたくん・Hさん・山猿

 日曜は、出張帰りになるので、仕事をしつつ家でのんびりしようと思っていたが、
体と心がそれを許してくれなかった。
仕事は、残業して終わらせれば良い、
のんびりするなら、岩と木々に囲まれた、自然の中でのんびりしたほうが気持ちいい。
ということで、土曜夜、急遽参加させてもらうこととなった。

下界は、35度近い猛暑日だというのに
やはり笠置は涼しい。
先週の伊木山の猛烈な暑さはなんだったのだろうか?
四人でのんびり回しながら登ったので、眠たく疲れた体にはちょうど良かった。

気になっていたルートのムーブも解決でき成果あり、今度は落とすぞ!







伊木山クライミング~残暑にも負けず~

2012-08-21 | クライミング


8月19日(晴れ一時雨)
メンバーmiyaさん・kyuさん・ikuさん・Aさん・kazumiさん・I崎さん・山猿

 残暑と言うにはまだまだ早いのだろうか?と思えるほど暑い日が続く、今日この頃、
miyaさん達が笠置山へ行くということなので、その計画に混ぜてもらう。
しかし、笠置山は前日からの雨で浸みだしありと、Hさんからの情報。
ならば、乾きの早い伊木山へ急遽変更。

 miyaさんとkyuさん以外は、初の伊木山。
どんなところかと思えば、街中にある岩場、アプローチほぼ無し。
こんな岩場が福井にもあったら良いのだが。
ルート自体は短いが、マルチもできるらしい。

岩場は、乾きが良いだけあって日当たりも抜群。
午前中は、ずっと日差しにさらされる形となる。(暑く、ぬめって良い状況ではない。)
この日は、午後一時半くらいに全体が日影になった。

アップでと思い、限定11aに取りつくもいきなり手を滑らしテンション。
なかなか手強し!!
その後も、次から次へと取りつき、トータル10本登った。
全部落として帰ろうと思っていたがそうはいかず、いくつか宿題になってしまった。
次回来る時の楽しみだ。その時は、マルチも登ってみよう。


街中にある、自然の岩でできたクライミングジム的な感じで、とても楽しかった。
ただ、小さい岩場だから仕方ないが、限定で登るとグレードが変わるルート、
それがいまいちわかりにくかった。

まだまだ残暑厳しい中、次回はどこの岩場へ行こうか。