姉妹の船(コムサイ)honey.bee号は、ほぼ自動化が施されているようで、姉妹と数名のスタッフで動かしている。
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【ザクⅢ改Hound.dog=慈悲無き追撃者】
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とは、云え姉妹は口は出すが、動くのはスタッフだ。
俺は「ふと。」格納庫(ハンガー)が気になり、姉妹に尋ねた。
今までの経験からコムサイが重たく感じるんだよな。
「キイコさん。そう云えば、ハンガーには何を積んでるんだい?」
「まさか、モビルスーツ?」俺は冗談のつもりで尋ねてみた。
「うふ。」
「気になります?」
「護身用にモビルスーツを一機、積んでますわ。」
「当たりかよ。」と思いながらも、冗談だろ?返事を返した。
「冗談ではなくってよ。」
「見てみます?」
「本当なの?見てみたいな。」
俺はハンガーに降りて、驚いた。
「……コレって、ザクⅢじゃないか!」
漆黒のザクⅢ改良型がラックに横たわっていた。
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【ザクⅢ改Hound.dog=慈悲無き追撃者】
「この子はHound.dog。」
「バウンド・ドッグ?猟犬か。」
「そうね。私たちは"慈悲無き追撃者"と呼んでますわ。」
「慈悲無き追撃者か。格好いい名前だ。」
「それだけの名前が付いていて、護身用とまで云うからには、実はレプリカですって事はないだろうけど、コレも落札品?」
「いいえ。」
「だろうな。何処から入手したとかは聞かないが、護身用でモビルスーツを搭載しているなんて、ヤバイ仕事でも手を出した?」
「思い違いや思い込みで、逆怨み的に狙われれる事は有るわ。」
「なるほど。」
「それはさて置き、あと何れくらいでコロンブス級と接触する?」
「そうね。一時間弱かしら。」
「そうか。このザクⅢ改、俺に貸してくれないか?」
「良いけど、ピーキーな子よ。」
「さらにチューンアップされてるって事か。」
「そうね。ニュータイプや強化人間が搭乗する機体に負ける気はしないわね。」
「確かにビットやファンネルは無いけど、切り札的なものは備えてあるわ。」
「ちょっと乗ってみます?ノーマルスーツなら有るから。」
「お時間が許す限りの体験フライトですけど。」
「おお。是非。」
「そうですか。では、5分、お待ち下さい。」
「サポートユニットを準備しますので。」
「解った。」
俺はノーマルスーツに着替え、準備が整うまで待った。
ハンガーでは、オペレーターたちによる準備が進められていた。
そんな中、俺は一人の少女を紹介された。
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【エリカ・ミノフスキー】
「こんにちは。わたくし、エリカ・ミノフスキーと申します。」
キイコさんから紹介されたエリカさんは、16歳の少女。
なんでも、あのミノフスキー博士の子孫にあたる子だそうだ。
髪は金髪のセミショート。
瞳は薄いブルー。
身長は160cm。ももの辺りまである踵高5cmのニーハイブーツを履いている。
ちょい露出度の高いパイロットスーツが、気になるが……
「この娘が、俺のサポートを?」
「そうです。」
「あのザクⅢは複座タイプのモビルスーツ。」
「ジャンヌさんのアイデアよ。」
「詳しくは後程、体験フライトの後にでも。」
「ロキアさんが今、思うよりこの娘の腕は確かよ。」
「……解った。早速、フライトするとしよう。」
「プログラムは此方で用意しました。」
「了解した。」
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こうして、急ぎ旅ではあるが、"急がば回れ"だ。
俺は我が愛娘を取り返す為、このザクⅢ改=バウンド・ドッグで奇襲する。
多少の時間より、慣れておく必要がある。
複座のモビルスーツも初体験だしな。
「メインパイロットが下段?」と思いながら俺は軽く推進スラスターを吹かした。
彼女は搭乗と同時に「カタカタ」とキーボードを叩いていた。
下段だが、視界良好だ。
軽く吹かしただけで、通常の1.5倍くらいの加速だ。
俺は隕石群に紛れた。
いずれ、地球で夜空を見上げれは流星群として、観測されるだろう。
◆
第五話へ
つづく。
この物語りは「機動戦士ガンダム」の二次創作外伝です。
登場する人物、企業等は全て架空です。
実在する人物、企業等は関係ありません。
使用している挿し絵的画像はイメージです。