ついに起動されるトラロック。降りしきる雨の中、鬼神の如くアマゾンを狩る鷹山仁。危険を顧みず悠のもとへ向かう美月。そして悠は、全てのアマゾンに対して同じ気持ちを持てずにいた。混乱の中、マモルの体調に異変が生じる。
いや・・・いやなんかもう、言葉にならない。
とりあえず。
悠の「狩り」の基準。どこまでが守るべき存在で、どこからが狩るべき存在なのか、
情に左右されてとっさの判断ができない甘ちゃんなんじゃないかと思ってたけど、
そうじゃなかった。アマゾンの彼女が覚醒するまでは守ったけれど、覚醒後は狩るべき相手として、
トラロックが起動すればいずれ死ぬことになっていただろうけど、ちゃんと自分の手でトドメを刺してた。
ちゃんと自分の「線引き」のラインを迷わず見定めてて、本当に成長したなって。
マモルくん。
踏みとどまってくれるんじゃないかと信じてたけど、やっぱり本能には勝てなかった。
そっか。マモルくんは「チームのために協力してくれる」というだけで
「人を襲う本能を抑えられている特別なアマゾン」じゃなかったんだ。
じゃあ、いずれこうなる必然だったのか。みんな、こうなることを承知で一緒に戦ってたの?
三崎くんは、自分の腕を食いちぎられてなお、福さんに「撃たないでくれ」と懇願していて
なんでだよ、目の前で自分の腕が食われてるんだよ? ありえないだろ?って思ったけど。
第2話、前原くんも竜介くんに食われながら「お前に食われるなら、いいか」と言ってて。
同じなんだな。みんな、命を懸けて戦ってるから。
「この戦いで食い殺されるかもしれない」と覚悟してるから。
だから、その相手が仲間だったら、許してしまうんだな。もう辛い。
美月ちゃんが持ち出した金の腕輪。あれをマモルくんにつけたら、マモルくんは人喰いじゃなくなる?
とは言え、物理的に「喰べなくて済む体」になれたとしても、すべてをなかったことにはできない。
いや、あの金の腕輪こそ、悠が欲しがっていたものだよね。
あれさえあれば、アマゾン達のささやかな幸せをもう少し守ることができたのに。
いや、トラロックが起動した今となってはそれも手遅れか。
いずれにしろ「アマゾン達の平穏のために」野座間製薬が動いてくれるわけないんだけど。
仁さん。
なぜ自らアマゾンになってまでアマゾン狩りを行うのか。その理由が「愛」だった。
その仁さんは「可愛いアマゾン達を土に還すために」トラロックの起動を強制し、
水澤本部長は「大事な悠を守るために」トラロックの起動を拒否する。
4,000体のアマゾンがもたらす惨劇と悠の命(しかも必ず死ぬとは限らない)を天秤にかけ
悠を選んでしまう水澤本部長の気持ち、なんかわかるんですよ。
養子としてひきとって自宅において、名字と名前を与えて、「お母さん」と呼ばせる、
それはもう、どういう形で生まれたとしても、いまは自分の息子だから。
そこに割り込んできて「結果がみたいから起動しろ」と舌なめずりする野座間のご老体。
いやもうほんと、こいつマジで下衆。起動装置をオーバースローでぶっつけてやりたい、相手は映像だけど。
もう何はともあれ、このご老体にはギャフンと言ってもらわないと気持ちがおさまらない。
でも、完全に人外の世界にいっちゃってるぽいので、たとえアマゾンに襲われて食い散らかされても
別に後悔も何もせず、最期まで高笑いしてそうなんだよな。ぐぬぬぬぬ。
ところで。序盤に水澤本部長が仁さんに電話で助けを求めてたんですけど、
あれはもう本当に水澤本部長、瀬戸際で必死だったんだと思う。
だって、たぶん仁さんのこと嫌いだよね? あれは絶対毛嫌いするタイプだと思う。
仁さんの方は割と「僕はそんなに嫌いじゃないんだけどね〜」とか言いそうだけど。
そんなこんなで、次回はいよいよ最終回です。いよいよ。