南九州採集記

えびの市を中心に昆虫採集、きのこ採集、野鳥撮影な日記
その他日本中への遠征も記録

寄生されたアリ

2017-10-04 21:53:58 | きのこ
「この辺でジメジメしているところはどこだっ!?」

雲仙出張の際、同僚に質問した。
毎回、各地への出張の際は体力の続く限り早起きしてご当地の生物を探したり、その環境を楽しむためにフィールドをうろつく。

今回はなにか菌類に出会うべく、ざっくりと「ジメジメ」というキーワード。





翌早朝
教えてもらったジメジメポイントをうろつく。

そして、
素晴らしい出会いがあった。


これを見つけた瞬間、おそらく瞳孔は開きまくっていたはず。



なんと、



アリが、、、



ああぁぁぁっ!!?




!!!???


これは・・・・

アリタケ(の初期段階)???


と思った。

しばらく撮影をしたり愛でているうちに正気を取り戻しはじめた私。
改めて周囲を見回してみたら、

何十という数のこの「アリタケ」と思われる菌に寄生されたアリが見つかった。



見事だ・・・・・美しい。
もう、高原のお花畑の中にいる気分だ。ハイジにだってなれる。



しかし・・・アリタケであれば子実体(きのこ)がニョキニョキと発生するはずであるが、
どれも白い菌糸をまといシンネマと呼ばれる無性世代の胞子を飛ばす分生子の塊を形成するものばかり。


おそらく無性生殖世代のボーベリア属のなにか。
というような推測しかできない。。。

アリタケの無性世代なのか、それともまったく別物なのか。


昆虫と菌とのコラボ現象(昆虫にとっては迷惑な表現だが)
好奇心と想像力がつきることがないコラボレーションだ。



普段、人間には見えないところで、
凄まじく衝撃的な「生存競争」「食う食われる」「寄生」という大イベントが起きているのかもしれない。

ミクロの世界に、大きな魅力を感じた。



そして

「雲仙に来て良かった」

と、心から思った。

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2 コメント

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Unknown (まねき屋)
2017-10-05 01:05:10
これまた凄いのを見付けましたね!
とても羨ましいです!!

アリタケは朽木や腐植土の中に埋もれたアリから発生しますので
葉を齧った状態で固着している画像の虫草はアリタケでは無いと考えます。
また、ボーベリアは斃死した昆虫に多く発生しますので
葉を齧った状態の画像の物はボーベリアでは無い可能性が高いです。

では正体は?
すみません、さっぱり判りません。
当方も初めて見る状態のアリ生虫草です。
既知のアリ生虫草の発生初期なのかも知れませんが
ひょっとしたら貴重な物かも知れません。

冬虫夏草の専門家の集まる掲示板で尋ねてみるのが良いと思います。
そう言う所に入るのは敷居が高い、と言う事でしたら
当方が画像をお借りすると言う形で訊いて見でよろしいでしょうか?
いえ、当方も正体が気になります物で。
ご一考頂けましたら幸いです。
Unknown (act)
2017-10-05 07:25:33
まねき屋さん
コメントありがとうございます。
専門家さんに聞いていただいてもいいですか?お手数おかけします。
他にも数枚撮影してあったはずなので必要であればお送りいたします。

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