ABE GUITARS

ギター・ウクレレ制作
フレット楽器全般 修理調整

LR BAGGS iBeam 取り付け

2009年01月29日 | アコギPU取付
先日弦高調整したGibson Dove、オーナーのご希望でLR BAGGS iBeam Active PUを取り付けることになりました。アンダーサドルのトランスデューサー(*1)と違い、ブリッジプレートに貼り付けるタイプのため、バランス調整の必要がないので、難易度としてはそう高くはありません、でした、今までは…。今回は予想外のことばかりで、かなりの苦戦。セオリーにのっとって、サドルの真下に取り付けてみましたが、1弦と6弦の音圧がかなり弱い。左右を逆にしてみても駄目(*2)。思い切って、ブリッジピンの後方につけてみましたが、これは音像がぼやけてしまって論外(*3)。手を替え品を替え、貼り直すこと十数回、しかし、全然バランスが取れません。このタイプでバランスが取れない場合の調整の難しさは、アンダーサドルの比ではありません。アンダーサドルの場合は、弦ごとに何とか調整できるのですが、貼り付けタイプでは、やりようが無いのです。トランスデューサー自体の不良をも疑いました。しかし、信頼あるメーカーだし、そうそう不良はなかろう。では何が原因なのか?熟慮の末、「生音のバランスの悪さがそのまま増幅されているのではないか」という考えに至りました。その考えは的中、その後はドミノ倒しの如くスムーズに調整ができました。
今回の経験で「iBeamはかなり忠実に生音のバランスを再生する」ことがわかり、またひとつ、PUの性質に関する理解が深まりました。正に「災い転じて福となす」となったわけです。

(*1)弦震動を拾う部分をトランスデューサーと呼び、ジャックやプリアンプを含めた全体をピックアップと呼ぶ、と私は理解しています。
(*2)左右逆にしてバランスが取れるケースが多々あります。
(*3)Xブレイシングの交差の角度によっては、サドルの下に取り付けが不可能な場合もあり、その時は音質の如何を問わず、ブリッジピン後方に貼り付けざるをえないのが実情です。

お問い合わせ ABE GUITARS

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 1976 Stratcaster | トップ | アコースティックギター用PU... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

アコギPU取付」カテゴリの最新記事