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10/6 漂う電球

2006-10-07 01:24:28 | 舞台感想
2006年10月6日『漂う電球』@本多劇場

作:ウディ・アレン
訳:鈴木小百合
演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:岡田義徳・渡辺いっけい・高橋一生・伊藤正之・広岡由里子・町田マリー

・・・私、かなり好き、これ。

乾いたブラックな笑いと、夢と現実の多重構造がたまらん。

ケラさん、『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?』に引き続き、
演出のみ関わった作品も冴えまくってるわ。

「グッピー(←熱帯魚)は封筒に入らないからね。」
とかいう、本人いたって真面目に答えてるんだけど、どこかズレてる・・・
そんな会話が、もう私のツボで、ツボで。
ゲラゲラ笑うような作品ではありませんが、クスクス笑いが続きます。

自分自身友達と話するとき、真面目な顔して落としたがるところがあるんですよ。
そうするとどうなるかわかってて、あえて答えや間をズラしてみたり。
で、笑ってもらえると嬉しいんですね。
クールな顔して、人笑かしたいんです。
“明石家さんま”というより“関根勤”。

そんな私の笑いのツボにハマる舞台。(いや、さんまさんも好きだけどね。)

広岡さんがこれまた、たまらなく素晴らしい!
淡々とすっ呆けたことやったり、言ったりしてくれる。
広岡さんのちょっと疲れた雰囲気とか、この戯曲の笑いにピッタリ。

広岡さんを始め、役者さんは適材適所。
高橋一生君ってあれだよね?『我輩は主婦である』でクドカン的役だった人。
あぁしかも高橋克実×小林聡美の『新編・我輩は猫である』にも出演してる。
ややこしい。
ややこしいけれど、良い弟キャラ演じてました

役者さん達はそれぞれみんな芸達者だったけれど、
渡辺いっけいさん、やっぱ凄いな~自在に動ける役者さんだぁ。
キル初演の結髪をテレビで見て、どれだけ私がいっけいさんの演技に驚いたか・・・。
キルから12年、変わってない、いっけいさんは凄い。

夢→現実→夢→現実・・・
と、人の空想と現実の狭間をゆらゆら揺れる舞台で、その揺れが心地よかった。
明らかにこれは夢、今は現実。とわかる演出。

しかもちゃんと夢の世界では、観客にも夢見させてくれたんですよ。
広岡さんといっけいさんが良い感じな雰囲気になるんですが、
それは現実であるんだけれど、夢の世界。でも、甘い空気は伝わってきた。
その甘い夢の世界が、はかなく散った後に残った現実の残酷さ、
シュールさが、舞台に余韻を与えてくれました。

パンフレットを流し読みしたかぎり、どうやら1番救いのない戯曲みたいで・・・
でも、この救いのなさも結構面白かったですよ。

手品が舞台ではキーポイント。
手品というものも、見るものを鮮やかに騙すという夢を持ちながら、
実はタネが必ずあるという現実を持っています。

キーが手品。そっからして、全てが多重構造なんです。

手品も、私達が生活してる世界も、夢と現実の間で揺れてる。
そこにプラス、乾いた笑いです。

面白かったですね~好きだわー

でも、ウディアレンを見たいとは思わない。なんでだろ。
ウディアレン→ケラリーノサンドロヴィッチだったら、またいつでも見たい。
私、日本人の役者さんが好きなのかも。
邦画はたまに見たいと思うけれど、洋画に全く惹かれないんですよね。


舞台の感想じゃないところで、話が終わっちまった。
この辺まで読んで「面白かったわ」と思っていただけたら、クリックよろしくです。

ここから下は、イタイ宝塚話してみます。
気にならない方は、読まないでください。

話、かなり飛びますよ。漂う電球なんてどうでも良いや!ぐらい飛びます。

宝塚関係でいっつも覗いてるブログがありまして、
(生徒さんの激ウマな絵を描いてらっしゃるところ)
そこで、つい最近舞浜あたりの行楽地で、
タカハナ祭りがあったのを知ったんですね。(タカハナ祭り、てww)
チュロス目撃談とか読んで、ちょっとタカハナファンの気持ちがわかってしまった。

で、今日早速、大学の視聴覚室で『BOXMAN』見ちゃって。
しかも特別ヅカ好きでもない友達と二人で。
(予備知識としてチュロス話したら、友達もテンション上がってたわー。もう二人して大バカ。)
どの場面見ても頭にチュロス浮かんで、それがもう楽しくておかしくて仕方ない。
しかも、あのラスト!じゃれあってんじゃねぇ!素でしょ!?あれ!!ねぇ!?
花總まりが本気で可愛かった。
和央さんに後ろから軽く抱きしめられた時の、あの笑顔は何?
漫画の顔か??
見終わって、やっぱり私としては、久世さんと風花ちゃんのが好きだ。
っていう思いは残ったけれど、
タカハナファンの気持ちが少しわかっちゃった。

『BOXMAN』を一気に見たいが為に、1時間授業サボるし、
その後友達とお昼食べながら、イタイトーク連発だし・・・
ってか、イタイトークについてくる友達も友達だ・・・
全く・・・楽しかった。(楽しいのか!)

花總まりの「ぅん」っていう一言が良かっただの、
「俺達結構、深刻だったよな。」とかいう台詞が好きだっただの・・・
同じレベルで話せる友達が隣にいたもんだから、理性ぶっ飛んだね。
良くない傾向じゃん。ヤバイ。

特別ヅカファンではなかった友達は、
「1週間はチュロスが頭から離れない気がする。」
とか、訳わからないこと言い出したので、
「じゃあ、久世さん見なよ。ビデオ貸すから。」
と、私も訳のわからない応答。
友達、久世星佳にも興味津々。

よし、若干引きずり込んであげようじゃん。

『BOXMAN』正塚晴彦繋がりで『バロンの末裔』を貸すか、
わかりやすい面白さ重視で『CAN-CAN』を貸すか・・・どーしよーかなぁ~
ストーリー重視なら『バロンの末裔』だよな。
雉撃ちの場面と、ラスト近くバルコニーに佇むエドワードの姿とか、たまらなく好きだ。

はぁ、ここまで来ちゃうと止まらないな、もう。
どーせ私はこういうのも楽しめちゃう人だし、潔くマニアな自分を認めて楽しもう。

10/4 田園に死す

2006-10-04 23:06:08 | 舞台感想
2006年10月4日『田園に死す』@新国立劇場 中劇場

【作】寺山修司
【台本・演出】 栗田芳宏
【出演】安寿ミラ、中村蒼、中国雑伎団、高塚恵理子、横山道子、横山愛
    原章子、佐野大樹、森山栄治、鷲尾昇、土屋裕一

不思議な舞台でした。
初寺山修司ですね、おそらく。
唐十郎の『調教師』と、見てるときの感覚似てたかな。

まず、わからない。
そして、どこか突き抜けた恐怖を感じる。
でも、もの凄く嫌な空間ではなくって、
怖いもの見たさで、ずっと覗いていたいような・・・

母、息子、他人、血、男、女、赤、性、聖、愛・・・

なんかそんな感じ。(わからない。しかもなんか危ない。笑)

安寿ミラ様(どーしても“様”つけたいらしい。)
体の表現が美しい!さっすが元花組ダンサーってことで良いんですか?
聞きかじった知識で、言っちゃいましたね・・・続けます。
妖艶です。
で、たぶんそういう表現をしている自分が結構好きなんだと思います。
ちょっとナルシスト入ってて、でもだからこそより綺麗。良い。好き。

アングラな感じにあう踊れる女優さんなんじゃないかと思いました。
って、前衛的なアングラ演劇って、私見てないに等しいんだけど。
(そういう時代は過ぎましたよね?)
暗い、陰気な雰囲気が良い意味で合う人。

母を求めるランニング少年・・・彼が中村蒼さん?ジュノンボーイ。
もうちょっと台詞ハッキリ言って欲しいし、なんだか浮いてる感じもしました。
安寿ミラと比べちゃ悪いかもしれないけど、負けてる。
戦わなきゃいけない安寿さんと、戦えてない。ガンバレ。
顔はカッコイイ。妻夫木。

なんか生意気だわー私。すみません。

歌舞劇ということで、いたるところで中国雑技団の方々が登場。
動きが人間離れしているので、
その彼らの動きが幻想の世界に連れてってくれるような、そんな感覚。
ランニング少年の見た夢、幻想をイメージでひたすら綴っていくような舞台だったと思うんですね。
一人間の創造の世界だからこその華やかさとか、激しさをまさに中国雑技団的に表現。

「面白いか、面白くないか」という観点で判断しにくい舞台。
そういうと、自分が何を面白いと感じて、
何をつまらないと感じるのかすら、よくわからなくなるんですが・・・

まぁしいて言えば「感じるか、感じないか」かなぁ。こういう舞台は。
目・耳・皮膚から入ってくる感覚をどう自分で消化するかを楽しめ。みたいな。
なかなか楽しめないね。難しいよ。


とりあえず今日は、憧れの90年代宝塚OGを見よう第二弾、安寿ミラ編。
を実現させることができたので、満足です。
第一弾は久世星佳でした。(シリーズ化予定。)
第三弾は『わが闘争』で剣幸かなぁ。
今さらおっかけるなんて、ホント切ないわ。みんな退団してるから。(笑)

10/3 アジアの女

2006-10-04 00:37:20 | 舞台感想
2006年10月3日『アジアの女』@新国立劇場 小劇場

作・演出:長塚圭史
出演:富田靖子、近藤芳正、菅原永二、峯村リエ、岩松 了

こんなにも、静かに深く強く胸に響いてくる舞台を見たのは、本当に久しぶり。

しばらく・・・と言ってもほんの30秒ほどだけど、終演後、席を立ちたくなかった。
ただ、目の前の小さな緑の数々を眺めてたかった。
自分でも驚くぐらい胸が締め付けられた。

「女は土の深く深くに種を埋めた。」
「女が埋めた種は女の願いが込められた手紙。」
「女は願いが土に染み込むようにと毎日毎日水をやった。」
「その願いはやがて土に染み込んだ。しかし女の願いが大きすぎたので土は困った。
 どう願いを叶えてやればよいのか、と。」

「アジアの女。女の願いは国境を越えた。」

とにかく観て欲しい。
観たら、願いの手紙が埋められたのと同じぐらいの深さにある自分の心が揺れるはず。
揺らされて来たら良い。

やっぱり長塚圭史ってば凄い。
『LAST SHOW』にとにかく衝撃を受けてから、
この人がどんな芝居を作っていくのかにすごく興味を持った。
だから、そこからは欠かさず追っかけてる。
『桜飛沫』で正直ガッカリしたり、色々あったけど、
今日、揺さぶられた部分は『LAST SHOW』と同じところだと思う。
今のところ私のこの部分(ってどこだか上手くいえないんだけど)の感情は、
長塚圭史以外に動かされていない。
野田秀樹でも違うし、松尾スズキも違う。圭史さんだけ。

『LAST SHOW』観終わったあとと、余韻がそっくりだった。
体全体に、じわぁーと震えが来る。
感情高ぶって、涙出そうになる。
1回泣き出したら、なんで泣けるのかわからないまま泣き続けそう。
嗚咽交じりの涙じゃなくて、ツーって流れるような涙がね。

富田靖子さんは真っ直ぐなのに危うげ。
真っ直ぐすぎるから危うげに見えるのかな。
自分がこれと信じてしまったら、例えそれが傍から見たらあり得ないような、
とんでもない道でも突き進んでしまう、そういう危うさ。
純粋過ぎて危険な雰囲気があって、それが凄く良かった。

近藤芳正さんは、私としては『阿修羅城の瞳2003』のイメージがすっごく強くて、
コメディ色の強い俳優さんなんだろうな。と思っていたんですが、とんでもなかった。
彼の無気力さや、虚無感漂う演技が、この舞台全ての雰囲気に繋がってました。
後にでちゃんと書こうと思いますが、なんか恐いんですよ。舞台全体が。

岩松了さんも良い意味でイメージ裏切る演技。
包容力のある頭の切れるおっさん。ってイメージだったんですが(どんなイメージだよ)、
卑しかったですねー今回の役は。
小説のネタパクるわ、食い物たかるわ、ハエにたかられれるわ・・・
最後、どんな状況下でも書くことにとり憑かれ、
机に向かって、自分の構想に興奮していた姿は、印象的。
なんていうか、捨てられない人間の業を感じた。

菅原英二さん。
マキコのことが好きな警官。
エロ小説マニアな部分と、純粋にマキコが好きな部分、そのギャップが人間として面白い。
最後、マキコが死んだことを告げる場面での、演技。
近くで見れたせいもあり、特に胸に残る。悲しさが全部伝わってきた。

峯村リエさんはやっぱ上手い。
普通の人とは違うところに価値観を置いてる、普通に見えるんだけど、
実はすっごく変な女の人とか演じると、その怖さが小出しに見えてきて楽しい。
淡々としているから、余計怖い。あとデカイから怖い。

で、近藤さんのところで書いた舞台そのものに対する得体の知れない“恐怖感”。
なんだったんだろう。
まず舞台美術が退廃的で嫌だった。
震災があったその後の設定。
確実にその場所でいくつもの命が失われただろうな、と思わせるようなセット。
見ているだけでぽかんと心に穴開いたような寂しい気持ちになった。
しかも、これがまた凝ってる。
劇場入ってまずセットと、変形舞台に驚いた。まさかこうなるとは。

だいたい私は、新国立劇場がどうも好きじゃない。
静かで寂しすぎる。
劇場の寂しさと、舞台の持つ寂しさが一致してたかも。
そういう意味では新国立で良かったのか?
他にあの舞台美術で上演できる劇場ってどこだろう?
スペースゼロとか、トラムとかでもいけるのかな?
私がそんなこと考えなくともよいのか。

あとは音、かな。
とにかく台詞以外に音がないような舞台だったので、それも怖かったのかも。
周りに人がいない、隔離されている怖さ。
音楽も場面転換の時に流れるぐらい。しかも静かで、寂しい音楽なんだこれが。
本当に静かに静かに進んでいく舞台だった。

空も世界と繋がってるけど、土も世界と繋がってるんだよな。と見終わって思った。

『あぁ、大地讃頌じゃないか。』

帰りの電車の中でフト思う。
(ってか色々思い出して涙出たぞ!電車の中で!恥ずかしいだろ。やめてよ、長塚圭史。)
中学校の卒業式で歌ったあの曲の歌詞が頭の中をよぎる。
人種が違っても、まず土で私たちは繋がってる。
空よりも土の方が、文字通り泥臭くって人間臭くて、繋がりを感じさせるには良いかもしれない。
泥にまみれて国境越えたアジアの女・・・か。

本当に色々胸にグサグサ突き刺さった挙句、考えさせられます。
こういう感覚に陥れるので、舞台が好きです。
私みたいな大学生が普通に日常送ってたら、まずここまでの感情に辿り着くことってない。
(少なくとも私の場合はね。)

朝起きて、学校行って、友達と喋って、遊んで、家帰って、深夜のテレビ番組見て、寝る。

そこに、激しい感情の起伏もなにもあったもんじゃないわ。

「なんか楽しいことないの~??」
とぶつぶつ呟く人が嫌いです。
上に書いたようなありふれた日常の中でも、
視点を変えれば楽しいことなんていくらでも見つかるし、
「自分自身のつまらなさを人に解決してもらおうとするんじゃねぇ。」
と、突き放してやりたい気分になります。いや、実際突き放します。
私、優しい人間じゃないので。
というか、そこで慰めたり、同調してあげたりするのは優しさじゃないと思うしね。
日々の生活の中で、楽しさを見つける視点の持ち方を
私にちょっとづつ教えてくれてるのが、ほぼ日手帳かな。
四季の変化、自分の変化、人の変化・・・日々何もかも違うってことを、
思ったその時に書き留めておけるので、後で見返したとき気がつくことが多い。
些細な感情の動きとかを楽しむのも好きなんですが、
今日みたいに強烈に揺さぶられるのも、またたまらなく面白い。

ということで、感情高ぶるその一瞬を求めて、劇場へ。


すっばらしい舞台なのに、私の前、左隣空席でそれもまた寂しかった。
途中まで右隣もいなかったしさぁ。
ラストの終わり方は必見ですよ!
舞台の締め括り方を覆します!よくやった!と褒めてあげたい。
(私が褒めても嬉しくないだろうけど、褒めたいの。)
ちなみに明日も好きじゃない新国立劇場で『田園に死す』観劇。
ヤンさん目当てです。
このくらいの時代のトップさんが気になって仕方ないのね。
シメさんとか、カナメさんとか、ナツメさんとか、イチロさんとか・・・
あーここまで感情の赴くまま書いてきたのに、最後はヅカで締めか・・・どうなのよ、私。

9/28 宝塚 ファントム

2006-09-29 01:12:04 | 舞台感想
2006年9月28日『ファントム』@東京宝塚劇場

作・演出・配役→全部ここ!(笑)


若干、辛口コメント続きます。
「所詮新米ファンの戯言ね。」と笑ってすごせる方、
辛口コメントの中に「褒めたいのに褒められないもどかしさ」を感じてくださる方などは、
良かったら読んでやってください。










あ、読みますか。じゃあどうぞ。




うーん、これ、宝塚というブランドがなかったら、面白いと思えるかな。
宝塚の名前で持ってるんじゃない?

まず、主役のファントム。
一言で言えば愛情に飢えたマザコンでしょ。コンプレックスの塊のね。
父親ももっと早く愛情を示してあげれば、あんなにひねくれることなかったのに。
顔の傷も『あんなもんならむしろカッコイイじゃない。』
と、思えてしまう程度のものだから、
クリスティーヌが素顔を見て逃げ出す行為が生きない。
『なんで、逃げるのよ。結構似合っててカッコいいじゃん。』
ってツッコミたくなる。
実はカッコ良く見えちゃう傷を、舞台見る上でのお約束ということで、
もっと凄い傷として見るように努めても、やっぱり違和感は残る。
宝塚としては、あれくらいがギリギリのラインなのかな?よくわかんないわー。

春野さんの台詞は始めからファントムの持つ、
悲しみ、孤独感、そして優しさを感じさせてくれたので、それはすっごく良かった。
寂しげなんだけど、あったかい。
歌も上手いっ!カッコいいな、春野寿美礼。

天使の歌声を持つクリスティーヌは、天使というか超歌の上手い一般人。
ファントムの心を動かす歌声でなきゃいけないのに、
なーんか、聞いてて心配でドキドキしちゃうのね。声が細い。
歌だったら、回想で出てきたファントムのお母さんとか、
歌が下手な設定のカルロッタの方が、安心して聞けた。
カルロッタ歌上手いじゃん。(笑)

ということで、天使の歌声が天使の歌声じゃないと話全体がぶれる。
ここでも『なんでこの歌で天使??』と根本的なツッコミ入れたくなっちゃう。

クリスティーヌは、ファントムとの秘密の特訓で、歌唱レベルを上げたらしいけれど、
それも感じられないので、台詞が嘘くさく聞こえちゃったさ。

ファントムを父親自身が撃ち殺すのも意味が分からない。
いや、頭で考えればわかるんです。
父親である自分の手で、息子を苦しみから開放させてあげたかったんだと思うんですね。
でも、なーんもその辺の感情が伝わってこない。

こっちが想像しなきゃ補えない。
私にとっては全部がそうでした。

ファントムがクリスティーヌにいつ恋したのかも曖昧。
クリスティーヌがファントムにいつ恋したのかも曖昧。
父親がファントムを撃つまでの感情の変化も曖昧。

曖昧な部分を、
『歌の練習中の時、ファントムは凄く紳士で優しかったんだろうなぁ。
それで、徐々にクリスティーヌはファントム好きになったんだろうな~。うんうん。』
と、想像しなきゃ話が繋がっていかない。

ここは想像させるところじゃない!
感じさせるところだろ!?

なんでだー?なにが悪いんだろう~??私が悪いのかぁ~??

セットも豪華。特に地下のロウソクなんかは綺麗で凄いです。
なかなかあんな舞台美術にはお目にかかれない。
曲自体はあんまり印象に残らなかったけど、でも生演奏ってのはやっぱり贅沢だし、
演じる生徒さんも見た目からして、ハマってるから面白くなりそうな要素満載なのに、
話の筋ではなんとも面白くない。

面白いのは歌とダンス。

ファントムがクリスティーヌを愛している。っていうのが伝わってこないから、
復讐としてカルロット殺しちゃうのも、
『あらあらまぁまぁ、やっちゃったわ。』ぐらいにしか思えないしさ。

2階席で見るからいけないの?
いやいや、あの大きい劇場でみんなを楽しませての宝塚だ。
そうじゃなかったら、あのメイク必要ないわ。

私が今日見て一番楽しかったのは、フィナーレの男役が揃ったダンスかな。
真飛聖に注目だっ!
踊ってる最中、燕尾の襟元を正したさりげない仕草が、キザで目に留まった。(笑)
こういうのが、好きだな~私。宝塚見てるって気になる。
流し目ガンガンで、燕尾服がビシッ!と決まってカッコイイ。
トップ、二番手、三番手・・・とヒエラルキーが見えるのも興味深い。


来月の正塚晴彦に期待。『バロンの末裔』で正塚さんに惚れたさ、私は。
この先も宝塚見ていくんだったら、この人の名前は覚えておこうと思った。
で、覚えた。
で、星組公演『愛するには短すぎる』を楽しみにしてます。

9/27 Cat in the Red Boots

2006-09-28 01:11:11 | 舞台感想
2006年9月27日『Cat in the Red Boots』@東京グローブ座

作:戸田山雅司
演出:いのうえひでのり
出演:生田斗真、松本まりか、すほうれいこ、粟根まこと、市川しんぺー
   右近健一、逆木圭一郎、河野まさと、村木よし子、インディ高橋
   山本カナコ、礒野慎吾、吉田メタル、中谷さとみ、村木 仁、武田浩二 
   佐治康志、角 裕子、嶌村緒里江、梶原 善

バナナ皮で滑って自らを剣で刺しちゃうとか・・・

愛おしい!
愛おしすぎる!!

あーもう、くっだらねぇ。笑った、笑った。
そんでもって幸せじゃ、私は。

言い訳から始めますが、私が舞台を見始めたのが2004年10月31日です。
新感線の存在を意識し始めるようになったのが、たぶんその2、3ヶ月後。
ということで、『SHIROH』はすっ飛ばし、『吉原御免状』が私の初新感線でした。
だから、何を言いたいかというと、劇団員の魅力をちゃんと知ることなく、
ファンクラブまで入っちゃった。ごめんなさい。っていうことが言いたいんです。

昔からのファンの皆さんに到底かなわないのは、わかってます。
でもさ、遅れてきたからこそ、私もこういう新感線をもっとちゃんと見たかったのね。

『Cat in the Red Boots』は私がいつか見てみたいと思ってた、
くだらなくて、バカらしくて、でも愛おしい新感線でした。
ったく、大好きだ、新感線。
吉原見たときより、メタルマクベス見たときより、新感線が好きになった。
セットが、ちゃっちいことすらもう愛おしく思える。(笑)

前に堤さんの誠様とか出てきちゃったら、
逆木圭一郎の全身タイツ姿がどうとか言ってる場合じゃないわけですよ。私の場合ね。
ホント正直ぶっちゃけますと、粟根まこと、河野まさと、右近健一
ぐらいしか顔判別できてなかったんです。大ぶっちゃけだ、これは。
(橋本じゅん、高田聖子辺りは別格。古田新太は論外。)
でも今日からちゃんと見分けられるようになります。
今回出演した人だと、
村木よし子、山本カナコ、中谷さとみの女優陣。
インディ高橋、磯野慎吾、吉田メタル、村木仁の男優陣。辺りですか?
頑張ります、任せてください。

主演の生田斗真君。あんな顔だったんだ。普通にカッコイイ人だね。
ホント、若い。というか。演技とかそういうことの前に、突っ走ってました。
突っ走ってるところがトーマとして、良かったんじゃないかな~
カッコ良かったし。

で、ノラ役の松本まりかちゃんがめっちゃ可愛い!
動きとかネコっぽいし、声も・・・吉本菜穂子に次ぐ嫌じゃないアニメ声女優の2人目。

メタルさんの前座も楽しく、客席一体型の舞台に一役買ってます。
(今日、ちょっと遅れてきたお客さんに通路妨害されてて笑えたな。)

善さんは何も言うことなし。天海祐希に同感。かなり・・・ずるい。
あ、あると言えば一つ。
カーテンコールでスタンディングオベーションを促すのはやめてほしい。
(吉原の時もやってたよね、善さん。)
立ちたければ立つし、そうじゃない時は座ってたい。
でも前の人が立って見えなくなっちゃうと、見たいから、立たざるを得ないもんなんだねぇ。
あんまり今日は立ちたくなかったけど、見えないから立っちゃった。弱い自分。
どーしても『吉原御免状』と比べちゃってね。
(吉原と比べたら立てないよ、私は。思い入れ深いんだなぁーっていうことを改めて実感。)

河野まさとさんは、顔カッコいいんだよね。
カッコイイのにきっといつもああいう役なんだよね?
お前オスカルかよ!っていうあの格好。
ズルい性格。
「(もやしをわざわざ)炒めなくても。」というツッコミ。
◎です。

粟根まことさんは、途中からハリー・ポッターかヨン様にしか見えなくなりました。

市川しんぺーさんは、危ない大人子供という雰囲気が可愛らしくも、恐ろしくもあり、素敵です。

完璧に童話の世界のメルヘンチックなお話をコテコテギャグで繋ぎ合わせたような舞台。
間違いないハッピーエンドで終わる話はやっぱり楽しくって、
ちょっとあったかい気持ちにさせてくれました。

そうそう、パンフの役者紹介の布陣がものすっごい豪華なのね。

生田斗真←黒木瞳
松本まりか←安野モヨコ
すほうれいこ←鴻上尚史
粟根まこと←樋口真嗣
市川しんぺー←長塚圭史
梶原善←天海祐希

と、まぁこんな感じ。このメンツで、何か凄いことができそうだぞ。
天海祐希の「おいら。」好きな私としては、
予想だにしない所で、久しぶりにゆりちゃんの文章に触れられて、嬉しかったのでありました。
最初意味がわからなかったよ、善さんのページに天海祐希の文字があって。


またこういうおバカな新感線も見たいし、吉原みたいな新感線も見たい。
朧の次は、コッチ系で期待してます!
そう、今日はオープンニングでジューダスと、発車ベル聞けると思ってなかったのね。
ジューダス流れた瞬間、「・・・そうだ新感線だったぁぁぁ!!」と
嬉しくなってちょっと鳥肌立ちました。
私は一体、どこの劇団を見に来たつもりだったんだ。

9/25 オレステス 2回目

2006-09-26 00:33:03 | 舞台感想
2006年9月25日『オレステス』2回目@シアターコクーン

[劇作・脚本]エウリピデス
[翻訳]山形治江
[演出]蜷川幸雄
[出演]藤原竜也/中嶋朋子/北村有起哉/横田栄司/香寿たつき/吉田鋼太郎/瑳川哲朗/他

1回目感想は→こちら
オレステスに関するメモ書きは→こちらへ。

今日は、私自身が最悪。
完璧な睡眠不足。
学校始まって、今までの不規則極まりない生活のツケが回ってきた。
ごめんよ、竜っちゃん。

睡眠不足でぼーっと観劇しちまったといえども、藤原君の演技は鳥肌モノ。
ゾクっとする瞬間が何度もあった。
私は、ずっとこういう演技をする藤原竜也を見てみたかったので、オレステス役は大満足。
(天保でハムレットのパロディをするのぐらいしか生で見てないから。笑)

先週は『獏のゆりかご』『魔界転生』『オレステス』『星屑の町』『プライベートライヴズ』と
立て続けの5連続観劇でしたが、1つを除き、
どれもその日の気分にあった芝居で、バランス良く、楽しく見ることができたのに、
今日は・・・
体調管理しっかりしないとなぁ。
それでも体力なくなってきたら、気力で貫き通す!

で、いつも気の抜けたお正月に風邪をひきます。熱出します。
本気の寝正月。

そうそう、前回見た時は初めて舞台を見る高校時代からの友達を連れて行きました。
「わかんなかった。」という一言で片付けられるのが嫌だったので、
開演前にその友達に予備知識を叩き込みました。(笑)
見終わって、今まで
「ホント舞台ばっかり見に行って・・・バカだねぇ~」
と、私に対して呆れ気味だったその友達から
「なっちゃんの、気持ちも良く分かるわ。」
という言葉を引き出しました。

そんな舞台です、オレステス。

ちなみに観劇後、お茶しに入ったエクセルシオールで友達は、
劇場で貰ったチラシを一枚一枚丹念に見て
「知ってる人いっぱいだから、これ見てみたい。」
と、野田地図『ロープ』を選出しました。
そうか、じゃあ、見せてやろうじゃない。
野田ファンとしては、燃えます。(笑)
蜷川幸雄→野田秀樹。実に王道です。次は松尾ちゃんか?

ちゃんと今日見た感想も書いておこう。
ラスト、問題ですね。
問題というか、ひっかかる人はひっかかるだろうな、と思います。
悪くいうと、今まで作ってきた芝居の世界が、
最後で全てぶち壊しにされる。余韻もなにもあったもんじゃない。
でも、逆にぶち壊される快感、っていうのもある。

大量に降ってくるレバノン・パレスチナ・イスラエルなどの国旗と
おそらく国歌の歌詞が印刷された紙。
その紙に気をとられて1回目は気に留まらなかったんですが、
アメリカの国歌と爆音、サイレン音etcが響いてるんです、ラスト。

1回目は、高く高く積み上げられてきた『オレステス』の世界が
その演出で崩されたことが、物凄く衝撃的でゾクゾクしました。
今日は、『あーぶち壊しだわー』と変に冷静に。
(冷静な分、紙に気は散らずに済み、
最後まで藤原君を中心に役者さんの演技を見ることができたかな。)
で、このぶち壊し感が嫌な人は、嫌だろうな、と。

私は、刺激があるのが嫌いじゃないんで、この演出はまぁ好きだけど、
それもその時の気持ちの問題で、落ち着いた終わりが見たいときもある。
今日は、後者だったように思います。

やっぱり、自分の心がピリピリしている時はピリピリした舞台見たほうが断然面白いし、
のほほんとしてるときは、のほほんとした舞台見たほうが楽しめるのかな。
私今のほほんとしてるかも。寝不足だし?(笑)って、笑えねぇよ。

蜷川さんは、ぶち壊しにしてることも何もかも計算済みでしょう。
あえて、蜷川さんの掌の上で転がされてみたい、私は。
出会うのは遅かったけど、この先、蜷川幸雄がどんな舞台を残して、
何を観客に伝えていくのかに、すごく興味がある。
だから追っかけるんですね。埼玉までも。(笑)

あ、今日はちゃんとS席で見たせいか、
鋼太郎さんの台詞が聞き取れない、なんてことありませんでした。
(1回目は私の耳が悪かったんじゃないかと思うぐらい。)
壁側向いていても、全く声が曇らない。これって凄いことじゃなかろうか。
藤原竜也に負けまいとする気概と、
藤原竜也を認めて演技してるのがわかるその器の大きさ。演技から伝わってきます。
カーテンコールで、お辞儀をする方向に手を出し、周りを仕切っているのは鋼太郎さんです。
裏座長。
でも今日は最後の最後、その役を藤原君に任せていていたり。
うーん、その辺がまた、吉田鋼太郎カッコイイ。


オレステスはピリピリした舞台です。
よし!感想もまとまった?ことだし寝ます!おやすみなさい!
FF3なんてやらないぞ!

9/23 プライベート・ライヴズ 2回目

2006-09-24 01:13:15 | 舞台感想
2006年9月23日『プライベート・ライヴズ』2回目@青山円形劇場

[原案・原作]ノエル・カワード
[劇作・脚本]飯島早苗
[演出]山田和也
[出演]葛山信吾/久世星佳/西川浩幸/ともさと衣/詩梨

一回目の感想はこちら→1回目

なんか、すっごい、しあわせ~なきぶん。

こういう気分になれる舞台ってそうそうないかもしれない。
「そうそうない」っていうか、私が今まで見てきた舞台(今日で125回目。)
の中でもトップレベルの幸せ感だわ。

強い衝撃・刺激を受けた芝居なら結構いっぱいある。

でも、しあわせ~な気分にさせてくれる芝居って、実はあんまり見てなかった。

そんな良い感じの舞台を見るキッカケになってくれた久世星佳さんと、
ヅカのビデオ見て、久世さんに目をつけた自分の直感の正しさに感謝したい。(笑)

相変わらず久世さんに舞い上がってる部分はあるけれど(笑)、
それを抜きにしても、この舞台は面白いです。
ちょっと今、冷静じゃないからね、私は。
舞い上がってる自分を客観的に見て楽しんでもいるし、
冷静じゃないから余計に面白がれる部分があるのも事実なんだけど。

とにかく、まぁ1回目よりは冷静に見れたはず。

で、思ったのが、イチャイチャを見せる舞台なら、
もうちょっとアマンダとエリオットがお似合いな感じに見えたらいいのになぁってこと。
久世さんのアマンダと、葛山さんのエリオット。
決して相性は悪くないけれど、さらに上を行くキャスティングがありそうな気もします。
かといって、久世さん以外のアマンダも、葛山さん以外のエリオットも考え付かないんだけどさぁ。
久世アマンダも葛山エリオットも個々で見ると十分魅力的なんだけど、
その2人が絡んだ時に、お互いの魅力を十分に引き出しあってるか?
っていうと、そうでもない気がする。
久世さんのアマンダは、ワガママで自由奔放な大人の女性。なんだけど、
葛山さんのエリオットは、強引で正直な青年。って感じ。
そういう意味で年齢差を感じる部分がちょっとあるかな。

見ていて一番楽しいのは、アマンダとビクターの場面。
久世さんと西川さんのやり取りは、どちらも間の取り方が絶妙で、物凄く安定感がある。
背中をバシッ!と叩いたりだとか、久世さんの手の演技ってとても良い。
あと、ちっちゃく舌打ちしたりだとか品のない行動でさえも、魅力的に見せちゃうのも凄い。
西川さんは、わざと声を裏返えして自分を弱々しく見せる技術持ってやがる。にくい。
あと、たまに捨てられた子犬みたいな目になる。このヤロウ。(笑)

1回目と2回目、見た場所が変わったので、新鮮な発見も多々ありました。
(ハートのロイヤルストレートフラッシュタイムの時、
煙草でむせたエリオットに向けて「ざまーーみろっ!!!!」
と無言で叫ぶアマンダとか可愛いわー。笑)
複数回見るのであれば円形劇場ほど面白い劇場はないだろうなぁ。
青山円形劇場は役者と観客の距離が近いから、臨場感があるのも利点。
他人の恋を覗き見するドキドキ感だとか、楽しさは、
普通の劇場で上演されるよりも断然伝わり易いと思う。

でも、やっぱり役者さんの背中ばかり見るシーンが続く時は寂しい。
『おい、見たいぞ!ここの表情!』っていうのが見えないのは口惜しいね。

一長一短です。

本当に良くまとまった、質の高いコメディ作品。
誰が見ても素直に楽しめる単純だけど、素敵な舞台です。
どこまで書き換えたのか原作読まないとわからないけれど、
おそらく脚本の飯島早苗さんの力がとても大きいかと。
登場人物が、魅力的に、ラブラブに見えるかどうか。をとにかく意識して書いた脚本、お見事です!
今度、自転車キンクリート見に行ってみよう♪


アマンダみたいな生き方したいなぁ~。それかアマンダと友達になりたい。(笑)
愚かだと思いつつも、その時の状況を存分に楽しんでいるアマンダは、
なんか私とかぶる気がするんだよね。

ってことで、あー楽しかったっ!

9/22 星屑の町~東京砂漠編~

2006-09-23 00:06:47 | 舞台感想
2006年9月22日『星屑の町~東京砂漠編~』@本多劇場

【作・演出】水谷龍二
【出演】戸田恵子 / ラサール石井 小宮孝泰 渡辺哲 でんでん 菅原大吉
     三田村周三 新納敏正 平良政幸 築出静夫 朝倉伸二 清水宏
     江端英久 柏進 星野園美

戸田さんが歌を歌いそうな雰囲気のチラシだったから、
チケット取ったんだったと。

なんでしょう、今月は赤いドレスを着た女優を好きになる月間?(笑)
『プライベートライヴズ』の久世星佳さんといい、
今日の戸田恵子さんといい、赤いスラッとしたドレスが似合う、似合う。
同じ女ながらも、綺麗だなぁ~と見惚れてしまう。

戸田さんの歌は、期待通り♪

ムード歌謡コーラスグループのお話。
ちょっとさえない、でもいい味出してるおっちゃん達が
宿泊先のレンタルルーム(笑)で、ごちゃごちゃしてる話。

それぞれが楽しんで舞台に立っているんだろうな、っていうのが伝わってくる。

しかし、戸田さん。
最後のショーのとき、あれは演技で表情が暗かったのか、どーなのか。
最初はほんの少し涙目で歌ってるように見えて素敵だったんだけど、
カーテンコールでも表情が固いから、気になった。
自分は禁酒してるのに、周りが飲みまくってるから??(笑)

一番始め、役者さんたちが出てくると、拍手が起こるのがお決まりなのね。
本多劇場だと、ナイロンとか大人計画とかしか見ないから、最初、戸惑ったなぁ。
戸田さん出てなければ絶対見ない系統。
でも、たまにはそういうのを見るのも新鮮で楽しい。

戸田さんは、蓮っ葉な役からしっとりした役まで演じられる、幅広い女優さん。
Tシャツ、デニムのスカート、黒タイツ、茶色のブーツ、豹柄ジャケット。
これを着こなす。しかも似合う。凄い。細いし。

おっちゃん達の楽しそうな演技と、戸田さん見れて楽しかったです。


学校が始まって、やっとレポートの呪縛から開放。
ヅカのビデオ借りて月組見まくってます。(笑)天海さんはやっぱ綺麗!
明日は、2回目『プライベート・ライヴズ』です。

そうだ、そうだ、戸田さん宛てにコクーンからお花が届いていた。
もしかして『ひばり』?な、わけないか。
2月の堤さん主演はなくなりましたが、蜷川さんと松さんなら許します。
許すどころか楽しみです。(笑)
キャスト発表が楽しみ~ってか1人芝居じゃないですよね??

そうだ、そうだ、メントレに出ていた市川海老蔵・・・海老様が
見た目も喋りもめっちゃ素敵でした。
うわ~白塗りの海老様が見たくなってきたぞ~
そうだ、歌舞伎座へ行こう。

オレステスまとめ

2006-09-22 14:02:43 | 舞台感想
もうちょっと自分の中でまとめておかないと、
今日『星屑の町』見にくいので昨日の『オレステス』について感じたことを羅列しときます。
まぁメモみたいな感じで。

・雨の演出は感情をより強く見せる点や、天から降ってくるという点で色々イメージさせて効果的ではあるけれど、
もし無かったとしても少し物足りないぐらいですみそう。
演技で見れる部分がすごく大きい気がする。
舞台美術もいたってシンプル。

・“X”の意味はなに?キリスト?違うか?

・中嶋朋子さんの演技は藤原君と同質かも。強いんだけど、とてもはかない。
姉と弟という設定のせいもあるかもしれないけれど、似た匂いを感じたかな。

・コロスに黒い覆面を被らせるのはテロリストとかそういうニュアンスだよね?
白夜の女騎士でスタッフさんまで覆面させてたのと同じ感じ。

・オレステスが始めてメネラオスの前にコロンと姿を表した姿は、
産まれたての赤ちゃんみたい。
っていうか衣装が80%露出だ!美肌美白。(笑)

・有起哉さんのピュラデス。見た目的には衣装も似合っているし文句なし。立ち姿も綺麗。
でももうちょっとだけ、オレステスを包み込む優しさが台詞から感じられればなぁ~

・吉田鋼太郎さん、早口で台詞が一部全く聞き取れなかった。
でもやっぱり存在感抜群。鋼太郎さんがいるだけで『舞台見てるなぁ~』っていう気になる。

・香寿たつき。自分大好き感が良く出てる。出番少ないが、してきたことは重大。この女が浮気しなければ!(笑)
足出して綺麗に見えるのは良いなぁ。

・コロス。同じ衣装同じ台詞だけど、人とそれぞれ個性が出るのが不思議。
ビニール傘はどうなんだろう。

・パーカッションの生音響は贅沢。
心拍数が伝わってきたり、緊張感が高まる。
ただ演奏している姿がそのまま見えるのが、ちょっと嫌だ。

こんな感じかなぁ~
『星屑の町』は『オレステス』と打って変わってほっこりさせてくれそう♪

9/21 オレステス 1回目

2006-09-22 01:31:13 | 舞台感想
2006年9月21日『オレステス』1回目@Bunkamuraシアターコクーン

[劇作・脚本]エウリピデス
[翻訳]山形治江
[演出]蜷川幸雄
[出演]藤原竜也/中嶋朋子/北村有起哉/横田栄司/香寿たつき/吉田鋼太郎/瑳川哲朗/他

藤原竜也の最大の幸せは蜷川幸雄に出会ったことで、
藤原竜也の最大の不幸もまた蜷川幸雄に出会ったことなんじゃないか。

24歳なのに、本当にまだ24歳なのに、あの演技ができる彼は、これからどうなるの?
研ぎ澄まされた感受性を持って、飛びぬけた容姿を持って、全身全霊で演技する。
そんな藤原竜也から“孤独”と“絶望”を感じてしまった。
ダメだ、今思い出すだけでも涙出てくる。
若いうちにふっと、いなくなっちゃんじゃないか、って心配にさえなった。
あんなにも痛々しい表現ができる彼を、理解して支えてくれる人っているのか?

蜷川さんに出会わなければ、“孤独”も感じず“絶望”もせず、
秩父の美少年のまま生きて行っただろうに、
蜷川さんに出会って、そんな馬鹿げたことは言ってられなくなったわ。
元々内に秘めていた才能が、まさに開花しちゃった。

藤原竜也の本髄見たり!

っていう感じ。(私が見た藤原竜也は、天保→ライフインザシアター→オレステスなので)

『いなくなっちゃう』と余計な心配をした私ですが、
カーテンコールの笑顔を見てすっごい安心しました。
吉田鋼太郎さんにちょっかい出してたし。
今までオレステスを演じてたのが、嘘のような笑顔。
『鋼太郎さんみたいな人が、隣にいれば大丈夫だ。』
なんか不思議とそう思えた。
そもそも藤原竜也のことも知らないし、鋼太郎さんのことも知らないのに。(笑)
でも、思ったことは思ったのね。

藤原竜也はこの先どうやって年を重ねていくんだろう。
これは見続けなきゃ損だと思いますね。すごいぞ、これからも絶対。
演技で人を惹き付けるそのオーラが半端ない。
肉体はもはや芸術です。(笑)綺麗過ぎる。
声と彼独特の台詞回しも、もうまた惹き付ける要因。
なんだか大竹しのぶチックな匂いがします。

今日はとにかく藤原竜也の演技に胸を打たれました。

全身全霊で戦う彼と向き合うには、こっちも全身全霊で芝居見るしかない!
みたいな、そこまでの気持ちにさせてくれた藤原竜也に乾杯です。

『オレステス』を見るにあたっては、予習をしておいた方がいいだろうということで、
一応、この話に至るまでに起きた出来事をさらってから観劇したんですが、
これはやっておいたほうがいいかもしれません。

↑授業中に人物相関図書いて遊んでたの図。
こういうくだらないことしといたおかげで、人間関係がわかり易くなり、
堅苦しい台詞を聞いても『?』となることが少なかったかな。

復讐に次ぐ、復讐、また復讐…
目には目を、歯には歯を

そういう話です。簡単に言えば。
この話の中で連鎖する復讐を止めたのは、絶対的な神なんですよね。
そういう存在に頼らないと復讐を止めることができない。
そんな状況に自分たちは立っているんでしょうか。
正直私は、復讐を止めるためにどうすればいいのか皆目見当もつきません。
コロスの女性たちがしていたように、手を繋げばいいんですか?

神のお告げの中、客席に向かって大量に降ってきた、様々な国の国旗。
露骨だ、露骨過ぎる。けどそんなんも好きだ。
今日は立ち見だったので、チラっとしか見えなかったけど
国旗と国歌の歌詞が書いてあったのかな?


今日はもう、あれがこうだったとかどーとか、なんも言えません。
ただただ圧倒。
でもそれも良し。