3月23日 [月影十番勝負 第十番 SASORIIX 約yakusoku束] スペースゼロ
作・出演:千葉雅子
演出・出演:池田成志
出演:高田聖子/木野花/伊勢志摩/池谷のぶえ/加藤啓
この舞台を見て高田聖子という女優に魅力を感じない人はいないと思う。
そのっくらい!聖子さんが素敵でした。
でも、聖子さんだけじゃなく他の役者さんも魅力的だから、
聖子さんの魅力がまた増す・・・そんな舞台。
ということで、今日から好きな役者に“高田聖子”さん追加入ります!(笑)
『凶悪事件を起こして拘留された女・奈美子。
しかし、言動に不審な点があり、精神鑑定を受けるために北の地にある施設へと護送されることとなった。
送られた先では、様々な想いを抱えて生きる女たちが溢れていた。
やがて、女たちの心のうちが徐々に暴かれていくことで、
奈美子と女たちの意外な接点が明らかとなっていく……。』
と、あらすじはなっていましたが、なんかちょっと実際は違う気がします。
あらすじ否定しちゃってどうしよう。(笑)
とりあえず奈美子役が聖子さんです。
特にしっかりとした物語の筋はないかなぁ~・・・
一つ一つのシーンが点で、その点と点がすごく細ーい糸で結ばれているような、展開。
聖子さんが心に闇を抱えた殺人犯で、“キタシロ”という人物に恨みを持っている。
で、その“キタシロ”を殺すために新たな殺人を犯し、
捕まり、刑務所に送られるまで。というのが細ーい糸かなぁ。
点の部分もおそらく時系列がバラバラ。
だから話としてはわかりにくいです。
覚えている限りの点シーンを挙げてみます。
漁村でイカをさばく
ステーキ修行
演歌歌手で慰問
国を偽ってスナック働く
宿
列車の中・・・
それぞれのシーンで、奈美子は逃亡中だったり、護送中だったりなんか色々でしたが、
登場する人々は何かしら悩みというか闇を抱えている人ばかり。
話をみせるというよりは、断片的な展開の中で見えてくる、人間の姿をみせたい感じ。
間近で役者さんの演技を見ることができて、それだけで鳥肌ものでした。
今回はこういうステージングになっていて、私が座ったのが下手の舞台から2番目の席。
なんかわかんないけど、とにかく近かった。(笑)
そこで、聖子さんらが迫真の演技を繰り広げているわけですよ。
楽しくない、わけがない!!
横から見る形だったので、台詞が聞こえづらかったり、そもそも見えづらかったり、
やたら音響がうるさくて驚いたりもしましたが、横からでしか見えない表情ももちろんあり!
(ひたすらせんべいを口に含み、吐き出すことを繰り返す、
伊勢志摩さんの姿を見た時、横からでよかった!と心底思いました。笑)
で、今言ったように、誰よりも近くで演技を見れる位置でもあったので、±0ってとこですね。
音楽がうるさいぐらいなのも、逆にゾクゾクして楽しかったし♪
アドリブなんだか台詞なんだかわからないオモシロシーンもたくさん。
でも、間違いなくハプニング、といのが今日はありました。
刑務所慰問の場面で、成志さんが持っていた書類を投げ捨てるときがあるんですが、
書類がセットにはさまりました。千葉さんが取らなきゃいけないのに。(笑)
成志さんに文句を言いながら、書類としばらく格闘する千葉さん。
「(挟まったことが)ある意味、芸ですね。」などと笑いを取る成志さん。
舞台上の聖子さんも笑ってました。
あとは加藤さんの、異様なまでのハイテンションは注目です。
ステーキ修行の場面は一見の価値あり。
塩とコショウのみで、あそこまでテンションをあげられる人間をはじめて見ました。
誰もが持つ闇を垣間見る中に笑いもあり、聖子さんの歌もあり、生着替えもあり・・・(笑)
同じ女として、あれだけの人の目に晒される中で着替える。っていうのは単純に凄いなって思います。
着替えたからとか、そういうことだけじゃなくって、今日、聖子さんを見て、
演じることをすごく楽しんでいる人だと思ったし、内側が熱い人だなって思いました。
全力を出し切っている感じがする。
でも肩に力が入っている訳じゃなくて、素直で自然に熱い。
[メタルマクベス]がめちゃくちゃ楽しみになっちゃいましたね。
もともと楽しみだったのが更に!
新感線での聖子さんすら、たいして見たことない私ですが、
新感線以外の歌・踊りがない舞台で活躍する高田聖子がもっと見たいと思いました。
本当に素敵だったわ~絶対もっともっと良い感じになっていく女優さんだと確信しました。
もっと勝負を続けてくれたら嬉しい!
最後だけ見るんじゃなくて、最初から最後まで通して変化を楽しみたいな。
次の挑戦に期待です☆
期待と共に希望もあり・・・
疑問系だ!待ってます!