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9/21 オレステス 1回目

2006-09-22 01:31:13 | 舞台感想
2006年9月21日『オレステス』1回目@Bunkamuraシアターコクーン

[劇作・脚本]エウリピデス
[翻訳]山形治江
[演出]蜷川幸雄
[出演]藤原竜也/中嶋朋子/北村有起哉/横田栄司/香寿たつき/吉田鋼太郎/瑳川哲朗/他

藤原竜也の最大の幸せは蜷川幸雄に出会ったことで、
藤原竜也の最大の不幸もまた蜷川幸雄に出会ったことなんじゃないか。

24歳なのに、本当にまだ24歳なのに、あの演技ができる彼は、これからどうなるの?
研ぎ澄まされた感受性を持って、飛びぬけた容姿を持って、全身全霊で演技する。
そんな藤原竜也から“孤独”と“絶望”を感じてしまった。
ダメだ、今思い出すだけでも涙出てくる。
若いうちにふっと、いなくなっちゃんじゃないか、って心配にさえなった。
あんなにも痛々しい表現ができる彼を、理解して支えてくれる人っているのか?

蜷川さんに出会わなければ、“孤独”も感じず“絶望”もせず、
秩父の美少年のまま生きて行っただろうに、
蜷川さんに出会って、そんな馬鹿げたことは言ってられなくなったわ。
元々内に秘めていた才能が、まさに開花しちゃった。

藤原竜也の本髄見たり!

っていう感じ。(私が見た藤原竜也は、天保→ライフインザシアター→オレステスなので)

『いなくなっちゃう』と余計な心配をした私ですが、
カーテンコールの笑顔を見てすっごい安心しました。
吉田鋼太郎さんにちょっかい出してたし。
今までオレステスを演じてたのが、嘘のような笑顔。
『鋼太郎さんみたいな人が、隣にいれば大丈夫だ。』
なんか不思議とそう思えた。
そもそも藤原竜也のことも知らないし、鋼太郎さんのことも知らないのに。(笑)
でも、思ったことは思ったのね。

藤原竜也はこの先どうやって年を重ねていくんだろう。
これは見続けなきゃ損だと思いますね。すごいぞ、これからも絶対。
演技で人を惹き付けるそのオーラが半端ない。
肉体はもはや芸術です。(笑)綺麗過ぎる。
声と彼独特の台詞回しも、もうまた惹き付ける要因。
なんだか大竹しのぶチックな匂いがします。

今日はとにかく藤原竜也の演技に胸を打たれました。

全身全霊で戦う彼と向き合うには、こっちも全身全霊で芝居見るしかない!
みたいな、そこまでの気持ちにさせてくれた藤原竜也に乾杯です。

『オレステス』を見るにあたっては、予習をしておいた方がいいだろうということで、
一応、この話に至るまでに起きた出来事をさらってから観劇したんですが、
これはやっておいたほうがいいかもしれません。

↑授業中に人物相関図書いて遊んでたの図。
こういうくだらないことしといたおかげで、人間関係がわかり易くなり、
堅苦しい台詞を聞いても『?』となることが少なかったかな。

復讐に次ぐ、復讐、また復讐…
目には目を、歯には歯を

そういう話です。簡単に言えば。
この話の中で連鎖する復讐を止めたのは、絶対的な神なんですよね。
そういう存在に頼らないと復讐を止めることができない。
そんな状況に自分たちは立っているんでしょうか。
正直私は、復讐を止めるためにどうすればいいのか皆目見当もつきません。
コロスの女性たちがしていたように、手を繋げばいいんですか?

神のお告げの中、客席に向かって大量に降ってきた、様々な国の国旗。
露骨だ、露骨過ぎる。けどそんなんも好きだ。
今日は立ち見だったので、チラっとしか見えなかったけど
国旗と国歌の歌詞が書いてあったのかな?


今日はもう、あれがこうだったとかどーとか、なんも言えません。
ただただ圧倒。
でもそれも良し。


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