落合先生のブログ経由で,奥村先生のブログのこんな記事を発見。
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20051221/1135119499
検察庁の事件処理体制は,田舎の検察庁だと1人の検察官が捜査から公判まで担当することもありますが,大都市圏に行くと大体分業制が採られ,捜査から起訴状を出すまでを担当する捜査部と,起訴後の公判手続を担当する公判部に分かれています。
黒猫のオリジナルが検察修習に行っていたときも,起訴され公判部に送られてきた事件を公判立会検事が検討したところ,被疑者の言い分にもそれなりに理由がありなんで起訴されたのか分からないような事件で,事務官が「2カ月ほっといて失効させちゃいましょうか」なんて言っていたことがありました(守秘義務の関係で,これ以上具体的なことは書けません)が,この分業制は,仕事をする検察官が怠慢だと,捜査部と公判部とで責任の押し付け合いになる内在的危険性を孕んだシステムといえましょう。
これまでは,検察官の大半はまじめな人だったのでそのような問題が表面化しなかったのでしょうが,「起訴状へのクレーム・質問は起訴検事に言って下さい」などと平然と言う検察官が出てくるようだと,これから分業制の問題はどんどん大きくなっていくかもしれません。
そういえば,前に中国人の不法入国事件の国選弁護をやったとき,渡された検察官の冒頭陳述と論告が,内容も文体も単なる「メモ」としか表現しようのないもので,ここまで手を抜くのかとびっくりしたことがありましたが,検察官の仕事に対するモラール(士気)自体が全体的に低下しつつあると感じるのは私だけでしょうか。
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20051221/1135119499
検察庁の事件処理体制は,田舎の検察庁だと1人の検察官が捜査から公判まで担当することもありますが,大都市圏に行くと大体分業制が採られ,捜査から起訴状を出すまでを担当する捜査部と,起訴後の公判手続を担当する公判部に分かれています。
黒猫のオリジナルが検察修習に行っていたときも,起訴され公判部に送られてきた事件を公判立会検事が検討したところ,被疑者の言い分にもそれなりに理由がありなんで起訴されたのか分からないような事件で,事務官が「2カ月ほっといて失効させちゃいましょうか」なんて言っていたことがありました(守秘義務の関係で,これ以上具体的なことは書けません)が,この分業制は,仕事をする検察官が怠慢だと,捜査部と公判部とで責任の押し付け合いになる内在的危険性を孕んだシステムといえましょう。
これまでは,検察官の大半はまじめな人だったのでそのような問題が表面化しなかったのでしょうが,「起訴状へのクレーム・質問は起訴検事に言って下さい」などと平然と言う検察官が出てくるようだと,これから分業制の問題はどんどん大きくなっていくかもしれません。
そういえば,前に中国人の不法入国事件の国選弁護をやったとき,渡された検察官の冒頭陳述と論告が,内容も文体も単なる「メモ」としか表現しようのないもので,ここまで手を抜くのかとびっくりしたことがありましたが,検察官の仕事に対するモラール(士気)自体が全体的に低下しつつあると感じるのは私だけでしょうか。