『涼宮ハルヒの憂鬱』

　しばらくブログを更新していませんでしたが，実はその間に不眠症がひどく悪化しまして，先週からしばらく自宅療養に入ることになってしまいました。
　昼も夜もほとんど眠れないので，気分が悪いです。
　まあ，ろくに仕事もできない現状を嘆いたところでどうにもなるものではないですから，素直に現実を受け入れるしかないですね。
　こういう精神状態が悪い時にブログを書いてもろくな記事にはならないと思うのですが，今回は最近はまっている小説のことについて書くことにします。

　その小説とは，タイトルにした『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズです。読む前は，学園ものの推理小説か何かだと思っていたのですが，タレントの「しょこたん」こと中川翔子さんがずいぶんはまっているので，つい気が向いて読んでみることにしたのです。
　そして第１巻を読み終えたときの感想は，面白いとかいう以前に，この小説の作者は一体どういう頭の構造をしているのだろう，というものでした。
　ジャンルとしては，基本は学園ものなのに未来人や宇宙人や超能力者がごく自然に出てきたりして，「ビミョーに非日常的な学園ストーリー」とでも形容するしかないのですが，ライトノベルとは思えないほどの設定の奥深さ，個性的すぎるキャラクター，途中で飽きさせないミステリアスな展開，さすがスニーカー大賞を取っただけのことはある，と感心させられました。黒猫が以前はまった小説はいくつかありますが，「どうやったらこんな小説が書けるんだろう」という思いにさせられたのは，今回が初めてですね。
　小説を読み始めたのは先月の初めくらいからだったのですが，自宅療養に入ってからは，気晴らしにと思って一気に読み進め，今では現在出ている最新刊『涼宮ハルヒの分裂』まで読み終えてしまいました。退屈な日常に飽き飽きしている人には，お勧めの本ですね。

　ところで，この小説は第１巻から「涼宮ハルヒの憂鬱」「涼宮ハルヒの溜息」「涼宮ハルヒの溜息」といった感じでシリーズが続いており，俗に「涼宮ハルヒ」シリーズと呼ばれているのですが，漫画やアニメにもなっており，それらでは「涼宮ハルヒの憂鬱」がシリーズ名になっています。
　主人公の涼宮ハルヒを始め，未来人の朝比奈みくるや宇宙人（正確には統合情報思念体によって造られた「対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェース」）の長門有希など，個性的なヒロインに事欠かないせいか，アニメの方でも多くのファンを獲得し，今では秋葉系なら知らぬ者のない人気作品になっているようです。秋葉原などに行くと，涼宮ハルヒのコスプレをしている女の子がやたらに多いです。
　アニメの方はＤＶＤが高価なのでまだ観ていないのですが，昨年行われたライブイベントのＤＶＤは買ってあって，たかが１つのアニメ作品にこんなたくさんのテーマソングがあるのか，と驚かされました。ヒロイン３人組の歌はともかく，第１巻で退場してしまう朝倉涼子や，脇役の鶴屋さんの歌まであるんだもの。
　その中でも一番有名なのは，アニメのエンディングテーマに使われている「ハレ晴れユカイ」という踊りながら歌う曲でしょうが，あのテンポの速い踊りを完璧にマスターするのって，かなり難しいのではないでしょうか・・・。

　そんなわけで，「涼宮ハルヒ」シリーズにはまってしまうと，完全な「秋葉系」に認定されかねないのですが，どうもヒロインが目立っているアニメ版はともかくとして，小説である原作の方は，秋葉系でない人でも読み応えのある作品になっていると思います。ただ，結構教養的な比喩があちこちに出てきますし，時間移動があったりして，巻を追うごとに設定が複雑になってくるので，ライトノベルだからと言って，決してなめてかからない方がいいとは思いますが。

　ところで，複数のヒロインがいると「君は一体誰のファン？」ということが話題になってくると思いますが，あそこまでタイプの違う３人だと，好みも分かれるでしょうね。涼宮ハルヒはわがままで強引で暴走気味のタイプですが，見た目は良くしかも快活なので，エヴァでアスカのファンだった人なら，ハルヒにちょっかい出されたり下僕にされたいと思う人もいるかもしれない。
　朝比奈みくるは，背が低くて胸が大きくてドジっ子という典型的な萌えキャラですから，当然ファンも多いでしょう。長門有希は，普段は無表情で本ばかり読んでいる子で，いざというときに力になってくれるのですが，いささか地味ながら顔立ちも悪くない。エヴァで綾波レイのファンだった人にはたまらないでしょうね。
　ちなみに，黒猫の好みは長門さんです。生まれつき綾波属性でも付いているのか，これまで現実の世界でも一番惹かれた女性も無口でおとなしい人だったし・・・。
　・・・さすがに，自分の恥ずかしい過去をブログにさらす気はないのでヒロイン話はこのくらいにしておきますが，９巻になると新たな登場人物が急増したり話が分岐したりしているので，話が複雑になりすぎて収拾がつかない事態になったりしないことを祈りつつ，今後の続編を楽しみにしたいと思います。
　どうも脈絡のない話ですみませんでした。