実家に帰って、家の風通しと、草抜きをしてきた。
母の死後、父が心身ともに老化が進んで、自宅での介護が困難になったため、ケア付き高齢者専用住宅に入居、実家は空き家になっている。時折、帰って、家の管理をしている。父については、書くべきことがたくさんあるので、これから少しずつ書いていくつもり。
昨年の夏は猛暑で、植木の水やり、草刈りのため、毎週、1泊2日で、帰っていた。今は、隔週で済んでいるが、時折、ゴミ収集日に合わせて帰り、片付けで出たゴミをまとめて出している。
今回は、母の生前から、ずっと布団類が押し込まれていたままになっていた押し入れを整理し、汚れたまま積み重ねられて変色したシーツやカバー、化学繊維の肌かけ布団類などをゴミ袋に詰め込んで出した。市指定の有料のゴミ袋があり、中袋1コ、大袋2コも出した。
そのあと、お隣さんに来年度の自治会費を預けに行った。実家のある地域では、家がある限りは自治会員なので、毎年、会費を払っている。
お隣の奥さんと父の近況についてしばらくおしゃべりした後、実家の横を流れる川土手に、西洋からし菜の若芽を摘みに行った。
西洋からし菜は、近年、各地の河原に猛烈に広がって、毎年、河原を黄色く染めている。菜の花よりアクが強いが、さっと茹でて、2、3回水を替えて漬けておくとアクも弱まり、とても良い山菜になる。それでも独特の苦みや辛みがあるので、人によっては好き嫌いがあるかもしれない。
まさか川に生えている草が食べられるものだと知る人は少ないので、私が若芽を摘み取っている脇を、何をしているんだろうというような顔をして、ご近所の人が通り過ぎる。
2週間前にも摘んで帰って、白和えにしたり、さっと炒めてしょうゆ、かつお節をかけたり、からし菜パスタにもして食べた。ホウレンソウパスタよりおいしい。
今日は、茹でたてを、冷蔵庫に残っていたソーセージと一緒にさっと胡麻油で炒めて、かつお節、ポン酢をかけて、パンとコーヒーの朝ごはん。残ったのをパックに入れて持って帰った。また白和えやパスタをつくるつもり。
母の生前にも、今の季節には、西洋からし菜を摘んできて、京揚げも入れて、よく白和えをつくった。母は西洋からし菜のアクのある味が好きで、毎回、喜んで食べてくれた。おいしいおかずが一品、タダでできたのよ、と言うと、肩をすくめて笑った。
我が家の近くを流れる川にも西洋からし菜が生えているが、10年ぐらい前までは川原がすっかり黄色くなるほど繁殖していたのに、最近はあまり見かけない。気候がおかしくなって、日照りが続いたり、豪雨で植物が根こそぎ流されたりするし、頻繁に川の草刈りをするので、生態系が変わったのかもしれない。