東京日記
静岡県焼津市と東京秋葉原を拠点に活動する(秋葉原の居住は2018年12月14日まで)IT企業経営者松田敏孝の日記です。




IT業界に関して言うと、やはり成長産業であることは間違いないと思う。
ただ、旧来の受託請負型のソフトハウスと自社開発のクラウドサービスを
提供していくような会社では、その成長性は違ってくると思う。

前者は拡大・成長していくスピードはそんなに速くない。後者は、失敗して
消えてしまうところも多くなるけど、成功すれば、すごいスピードで成長して
いくと思う。

ウチの会社もそうだけど、現実的には「旧来の受託請負型のソフトハウスが
その仕事をやりながら、自社開発のクラウドサービスの提供にも取り組んで
いく」という形になるのだろう。

ただこういう取り組み方だと、今現在は、受託請負型の開発で収益を支えて
いるし、その向こうには具体的なお客様がいらっしゃるので、どうしても
受託請負の案件が優先され、自社開発のクラウドサービスの開発は遅れてしまう。

東京には、新しいクラウドサービスの提供に特化してかかる若いベンチャー企業
がたくさんある。経営基盤としては不安定だから消えてしまうところも多いけど、
なんせ母数が多いので、成功する会社も多くなる。それらの成功した会社の成長
スピードは速い。地方の受託請負型のソフトハウスは、気がつけば売上高でも
抜かれていたりする。従業員の数は多いから、効率でははるかに及ばない、という
状況になる。

静岡県全体をみても、まず絶対的に自社開発のクラウドサービスを提供する
ベンチャー企業の母数が圧倒的に不足しているように思える。だからなのか、
成功事例も少ない。

従来の大手製造業が生産拠点を海外にシフトさせ、新しい雇用を、これまでの
ように生み出せなくなっているので、今必要なのは、「新しい、成長性のある、
付加価値の高いサービス業」なのだと思う。

従来型の製造業が1社で生み出せる雇用、その同数の雇用を生み出すためには、
新しい、成長性のある、付加価値の高いサービス業は、たとえば10社必要
なのかもしれないけど、それでもそのくらいの数の企業が生まれる規模の需要は
あると思う。

たとえばお茶の製造や販売に利用されるスマホ対応のクラウドサービスは、
やはり静岡県から生まれてほしいものだ。それを全国のお茶農家やお茶問屋の
皆さんに使っていただく、さらに多言語対応して、海外へ。そのくらいの迫力で
クラウドサービスを立ち上げていきたいものだ。

テーマは、まだ無数にある。ただ、チャレンジしているベンチャーも無数にいて、
ものすごいスピードで埋まっていっているのも事実。テーマをしぼり、その分野の
ナンバー1を目指す。そういう取り組みから「新しい、成長性のある、付加価値の
高い」企業がどんどん輩出されてくるはずだ。

サンロフトもそこに名乗りを上げていきたい。





コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
成長性のある付加価値の高い企業体をめざす (辻 幸夫)
2014-01-30 10:18:57
松田社長の考え方には共感します。
私も長年そういうことに挑戦してきましたが、発想を実現させることがもっとも難しいと思います。
先ずはトップの強い決意が必要なのですが、それを組織的にいかに受け継ぎ、それぞれがパワーを発揮してくれるかどうかが鍵を握りますね。
ITは技術先行と思われますが、意外と人間的な要素も大きいと思います。それがやはり成果物の成否にも現れるようにも思います。利用者側のサイドに立てないシステムはいずれ破綻してしまうからです。
それは普段組織の中でそのような風土が醸成されていないと、なかなか実現できないのではと思います。
とはいえ、まずは挑戦マインドがなければスタートもしませんから、松田さんの考えとサンロフトの挑戦に期待します。
 
 
 
ありがとうございますっ! (松田)
2014-01-31 01:00:07
辻さん、コメント どうもありがとうございます。

VICさんは受託型の企業からデータセンターという巨大な
ストック型の企業に見事に変貌されましたよね。
それにより受託型のSI事業もずいぶんスケール
アップしたと思います。

まだクラウド以前でしたから、ストック収入という言葉
もない頃だったと思いますが、データセンターは巨大な
ストック収入を生み出す仕組みでしたね。

T社グループにとっても、あの規模の設備投資はさすがに
大きな挑戦だったと思います。

挑戦され続けたこと、本当に尊敬します。


今はクラウドの時代で、それほど大きな投資をしなくても
ストック収入を獲得できるようになってきました。

それには社員一人ひとりが「案件をやりながらも
クラウド上にサービスを作る」と意識してくれる
ことが何よりも大切ですよね。

一丸となって取り組めるようがんばります!!

 
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