なんてことはない

つまらないことことですが

野良猫のこと 第三話

2016年03月04日 | 日記
我が家にくる野良猫のミャオは雪の上もへっちゃらでご飯を食べに来た。

「猫はこたつで丸くなる」ということで猫用のヒーター座布団を買ってあげたのだが・・そこで一度も丸くなることがなかった。特売の安物だったからお気に召さなかったのか?

ともあれ、食べ終えるとまた雪の中に出て行った。

吹雪の日だけは来なかった。そんな日は心配だった。

風がおさまると夕暮れ時には台所の裏戸にやって来た。来たらチャイムが鳴るようにセンサーを付けているから来たら分かる。戸を開ける前に「ミャオ?」と声を掛けると「ミャオ~」と鳴いて答えてくれる。

ご飯は一汁三菜、ミルクに焼き鳥と煮干しと毛玉を出すペレット餌

今では体格もすっかり大人、毛の艶もいい

この頃、雪が融けるようになってからはあまり食べなくなった

あまり腹の減った様子でもない、たぶん自力で狩りをしているのだろう・・

屋根裏のうっとおしいネズミの足音、ぶん殴りたくなるような柱を齧るカリカリの音も全くしなくなった。

ミャオも貰うご飯より、きっと自力で狩りをしたほうが美味いのだろう

でも、ちょっとでいいから顔を出しにご飯を食べに来ないと心配で寂しくなるなあ・・

残り物を捨てながら、そう思った。

・・・

昔、お世話になったご飯屋さんへ偶には顔を出そうかな・・

ミャオの食べ残しを捨てながら、そう思った。