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あれこれ雑記

イカ徳利

2017-02-10 21:27:11 | 日記
丸かじりシリーズの中に「楽しいぞ、イカ徳利」があります。既に内容はお読みと思いますので、イカ徳利についての説明は省きます。小生は昔々唐津市呼子町で海産物商に勤めておりました。海産物は多岐に亘っており、海藻類・塩乾魚・削り節などでありました。以前は中国向けのキンコ(干した海鼠)なども扱っていたそうです。近年は鯣は勿論海鼠などは高級食材になってしまいました。小生の在職の頃は冷凍技術も未熟であり、トラック運送も現在のように素速いものではありませんでした。現在鯣と言えば北海道産厚肌のホンスルメが主役ですが、玄海産鯣は柔肌で姿やさしいケンサキスルメでした。この烏賊は五・六月梅雨時分が最盛期です。雨季に入り、製造には冷凍技術・運送などの不向きな条件から、市場のセリに掛けるよりは、自家で鯣を製造して売却する方式が、との採算を執られたていたように思えます。烏賊の漁が多かったり、市場の値が安かったりすると、漁業者のみでなく、鯣製造を採算から業とする人も有りました。現下では冷凍技術が高度に発達し、零下三〇度ともなると回転寿司でも可能となり、現在では生き作りの烏賊で呼子は名を売っています。
勤め先であった経営主氏は、なかなかの進取気性旺盛で、煙草乾燥室方式を鯣乾燥に取り入れるなどの工夫発案されました。どこでヒントを得られたのか「イカ徳利」の試作品を製造しました。多分北海道製の商品であったと推量します。徳利状に形作るには、お酒を入れる部分をつくらねばなりません。そこの中胴部分には、米粒を入れ膨らませました。勿論時季は厳冬で乾燥季節でなければなりません。容易は出来なかったようにも記憶します。



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