私は以下の3条を頭に入れて雑音対策としていました
(1) 弓は弦が振動するエネルギーを与えている
(2) しかし同時に弦の自然な動きの邪魔をも行ない、これが雑音の源となる
(3) 邪魔する要素をできるだけ小さくする事を考える
①まず思い浮かぶのは弓の圧ですね
弦に触っているのですから、邪魔しないわけがない
松脂塗った弓で軽く弦を引っ掛けて、食いつき限度を超えると弦が外れて弓毛表面を滑る
その滑るときに余計な力を入れないように、ということになります
そしたら極限まで圧を下げるというと、重みだけで弾く。外弦はこのように弾けます
②初心者のころ、弓の端から端まで一定の圧で弾けませんね 根元に来ると必ずガリッと大きないやな音がします。 程度の差こそあれ、弓の各所でそれに近いことがあるはずです
長弓練習
長弓で一定の圧になるためには重力を補正するために、弓の先を上向きにする力を、場所に応じて加えていく必要があります。しかもソフトタッチで。 これ慣れるのに時間かかると思います
③初心者のころ、弓を浮かさないで琴筒に置きなさいとよく言われます
浮いてたら余計な方向に力がかるでしょう また一定の圧で弾くのもむつかしくなります
④松脂つけすぎたら、あまりにたくさんの食いつきがおきて、ぐちゃぐちゃになりますね
ビギナーのころのことは、もう忘却の霧の中に入ろうとしています
あくまで個人的な意見ですが、初心者の雑音問題は、この4件だけでいいんじゃないかと思います
(弦を抑える指の問題はまたあとで)
ただ
フォルテシモ弾くようになると、圧を上げないことには大きな音が出ません
少々の圧をかけてもびくともしないくらい力強い振動をかけるようにすると、雑音成分が出ないということなのかもしれません
⑤圧については圧と振動のバランスが適正ならば、少々大きくてもよい
これ、数字で出せるわけでもなく、表現がむつかしい
弓を外して指で弦をはじいたならば、雑音らしいものはありません
その代わりに、音は小さいですし、なんとも情けない音でありますから、弓もいい音を与えている要素であるのは間違いないでしょう 悪者にしないでください
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