英国史上、
もっとも内気な王。
映時間 118分
製作国 イギリス/オーストラリア
公開情報 劇場公開(ギャガ)
初公開年月 2011/02/26
ジャンル ドラマ/伝記
映倫 G
【解説】
「ブリジット・ジョーンズの日記」「シングルマン」のコリン・ファースが、
エリザベス女王の父にして国民から慕われたイギリス国王ジョージ6世を
演じて絶賛された感動の伝記ドラマ。
吃音症に悩みながらも妻エリザベスの愛とスピーチ・セラピストのサポートで
歴史的演説を成し遂げ、国民のリーダーとして戦争という難局に立ち向かう姿を
描き出す。共演はジェフリー・ラッシュ、ヘレナ・ボナム=カーター。
監督は「くたばれ!ユナイテッド -サッカー万歳!-」のトム・フーパー。
【ストーリー】
英国王ジョージ5世の次男ジョージ6世は、幼い頃から吃音という
コンプレックスを抱え、人前に出ることを極端に恐れる内向的な性格となり、
成人してからも自分を否定し続ける人生を送っていた。
吃音を克服すべく、何人もの言語聴覚士の治療を受けるものの一向に
改善の兆しは見られない。そんな夫を心配する妻エリザベスが最後に
頼ったのはスピーチ矯正の専門家というオーストラリア人のライオネル。
彼は王子に対しても遠慮のない物言いで次々と風変わりな治療法を
実践していく。そんな中、国王に即位した兄エドワード8世が、
王室が認めない女性との愛を貫き突如王位を返上してしまう。
王位の継承など考えてもいなかったジョージは、最も恐れていた事態に
直面し、恐怖のあまり泣き崩れてしまうが…。

【感想】(TOHOシネマズ六本木ヒルズにて鑑賞)
<





アカデミー賞の授賞式前に観たかったのですが、時間がなくて、
授賞式後の鑑賞となりました。コリン・ファース、ジェフリー・ラッシュ、
ヘレナ=ボナム・カーターと好きな役者さん揃いででしたので、
期待度大でしたが、その上にアカデミー賞の作品賞、監督賞、主演男優賞
脚本賞と4冠達成ですので、否が応にもテンション上がっての鑑賞だった
にも拘らず、期待を裏切ることなく、いえ期待以上に、面白かったです

オーソッドックスなストーリーで、華やかさも少ないのですが、
良く練られた脚本とコリン、ジェフリー、ヘレナの素晴らしい演技、
観終った後の心地良さといい、アカデミー賞の作品賞には、
ふさわしい作品だったと私は思いました

幼い頃から吃音と言うコンプレックスを抱え、内気な性格で、
小さい頃のトラウマで深く傷ついた心を抱えた一人の弱い人間、
望んだわけではもない、むしろ嫌だったと恐怖だったとも言える
王位の座についたジョージ6世が、様々な困難を乗り越えて
国民から信頼される王となってゆくまでの物語でした。

<この夫婦愛がとっても素敵

鑑賞前は、英国王室のお話と言うことで、しかも現在の女王である
エリザベス2世のお父様のお話と言う事で、かなり堅苦しい映画なのでは
ないかと思っていたのですが、ユーモラスなシーンも多く
(劇場ではかなり笑い声がありました)、またホロリ

ジョージ6世(アルバート公)が上手くスピーチできなかった冒頭のシーンから
ラストの第二次世界大戦前夜の国民に向けた渾身のスピーチまで、
飽きることなく楽しめました

最後のスピーチは観ているこちらも緊張しました(笑)
私にとって、本作の1番の魅力は、コリン、ジェフリー、ヘレナの素晴らしい演技
この3人のアンサンブルだったような気がします。
と言う事で主なキャストですが


緊張感やストレスやプレッシャーに押しつぶされそうになりながら、
自分に課せられた義務を果たそうと葛藤するコリンの演技はお見事!
彼がライオネルに心情を吐露するシーンには、もらい泣き(T^T)
オスカーも納得の素晴らしい演技でした。

私なら助演男優賞をあげたかった(笑)ジェフリー。
医者(セラピスト)としてではなく、友人としてジョージ6世に接し
信頼関係を築いて行くのですが、これがまた本当に上手い!
予告編にもあった矯正の治療のシーンは可笑しかったな~

最近では、ハリポタの魔女とかアリスインワンダーランドの恐ろしい女王
とかエキセントリックな役が多く、私には、怖い(笑)強いイメージの
ヘレナですが、時には妻としてやさしく、時には母のように温かく
国王を包み込むヘレナの演技は素晴らしかったです!
彼女にもオスカーあげたかったなあ・・・
この3人の他も存在感のある俳優ばかり


当時、大スキャンダルになったシンプソン夫人との結婚のために
王位を1年足らずで退く(捨てる)エドワード8世役は、昨年観た
ハートロッカー以来のガイ・ピアース
内気なジョージ6世とは対照的で快活でプレーボーイな兄役ですが、
実際には、ピアースはコリンより7歳も年下です。

厳格な父親のジョージ5世は、ハリポタシーリーズの校長先生役の
マイケル・ガンボン

首相、ウィンストン・チャーチル役は、やはり、ハリポタ出演の
ティモシー・ポール

ジョージにプレッシャー与える存在とも言える大司教コスモには、
数々の栄誉ある賞に輝くジェイク・ジャコビ
偉大な父親ジョージ5世と華やかな兄エドワード8世に比べ、
存在感が薄かったとも言えるジョージ6世ですが、彼が国民に信頼され、
強くやさしい王になった陰には、もちろん、彼自身の努力もあったわけですが
何があっても彼を支えた妻のエリザベスの愛情やライオネルとの身分を超えた
友情などがあったからと言うストーリーも好きでした


<後に女王になる長女のエリザベスと次女のアン王女>
ちなみに、ジョージ6世は、元来からだが強くなかった上に、第二次世界大戦以降の
激務が祟り、56歳の若さで亡くなっています。
一方、妻のエリザベスは長生で、2002年3月、101歳で亡くなっています。
(その年の2月にエリザベス女王の妹アン王女も亡くなっています)
おりしもその年は、娘エリザベスの在位50周年でもありました。
ウィキペッディア・ジョージ6世
2月26日(土)公開
<パンフレット¥700クリックで公式サイトへ>
人前で離せない男が、国民の望む‘真の国王’になるために
マイクへ向うー今、世紀のスピーチがはじまる!
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オマケ
実はこの映画、プレミア鑑賞のツーリストの前に観ました。
なので、後に観たツーリストの評価が低くなってしまったのかも
しれません(^^ゞ
クリックして頂けたら、ありがたいです