ようちゃん@ちばらき

ちばらきは千葉県と茨城県の県境地域。利根川と地平線の向こうに見える筑波山が郷愁を誘う今日この頃。

ぷらっと道東 ①

2008年08月16日 | てれんこてれんこ
「この夏、自分だけの宝物を探しに旅に出る」そう思い立ち、
北海道の道東へ出かける計画を妻とたてた。

札幌駅8:02発 スーパーとかち1号に乗車した。
ゆっくりと動き出す車体は、ビルの立ち並ぶ札幌の街並を抜けて、
徐々にスピードを上げていく。最高時速130kmとは思えないほど静かな
走りに、これから始まる旅への安堵と期待のようなものが膨らんでいった。
 
車窓からの景観は、まばらに家々が建ち並ぶ小さな町から北海道の雄大な
畑や牧場の広がる牧歌的なものに変っていった。
手製のおにぎりを頬張りながら、予め用意していた旅のパンフレットを広げて
妻とこれからの旅程を練って胸を躍らせる。
 
10:41 定刻通りに列車は帯広駅に着いた。
ここから先の道東へは、レンタカーを借りて移動することにしている。
結婚したばかりの頃、妻と道東へ旅行したときに運転したのも、当時私が乗っていた
赤い日産マーチだった。今回も偶然か色は青いがマーチだった。

少し早い時間だが、お昼には混雑してしまうという老舗の蕎麦屋で昼食をとった。
そば小川
■住所:北海道帯広市西一条南6-20 TEL:0155-25-2580
■営業:11:00~15:00 定休:月曜日

開店早々の訪問だったが、皆同じことを考えているのか、
空いている席はわずかだった。私は田舎そば、妻はごぼ天そばを注文。
夏の日差しが強いせいか、冷たいそばが心地よく喉を潤していく。




 
帯広の街を後にして音更町へ向かう十勝大橋を渡る。帯広のランドスケープでもある。
十勝川に渡されたこの橋は全長501m、橋面積は日本一を誇る国内最大級の
コンクリート橋だ。

アクセルを踏み込むと連動して車は加速していった。
  
松山千春と日本一大きなラワン蕗、そして町民の人口よりも
牛の数のほうが多いことで有名な足寄町を抜けると、阿寒の山々が見えてきた。

アイヌ語で「年老いた沼」あるいは「大きな沼」という意味のオンネトーという
湖へ足を延ばした。雌阿寒岳の噴火によってラワン川の流れが止められてできた
湖水は酸性で魚は住まないという。
波の立たない静寂な湖面に映る雌阿寒岳や白樺の森の影が、美しく神秘的ですっかり
魅了されてしまった。
 
国道241号を進むと阿寒湖温泉街に入った。
阿寒湖は雄阿寒岳の噴火によってできた湖で特別天然記念物のマリモが生息している。

阿寒湖の湖畔には近代的な観光ホテルが建ち並んでいる。
そのなかにアイヌコタンという30軒ほどの木彫りの民芸品店や喫茶店がずらっと並んだ集落がある。
時間によってアイヌ古式舞踊を披露するらしいが、この時雲行きが怪しくなり、
風が吹いて肌寒くなってきたので、今夜宿泊する鶴居村へ急ぐことにした。

阿寒を過ぎる前に、ポツリ、ポツリと雨は降りだし、やがて本降りになってしまった。