園芸においては、観賞用に用いられる種(ウキツリボク、ショウジョウカ、フイリアブチロン等)を総称して「アブチロン」(Abutilon)と呼んでいますが、ウキツリボク、ショウジョウカは、ショウジョウカ(カリアンセ)属(Callianthe)に組み替えられ植物分類上は別種です。
<アオイ科ショウジョウカ(アブチロン)属>
「ウキツリボク(浮釣木)」(Callianthe megapotamica:旧学名 Abutilon megapotamicum)流通名:チロリアンランプ
半つる性の常緑低木で、つるの長さは1.5〜2m。寒さに強く丈夫。花の大きな系統の品種も流通。ブラジル原産 花期:6~10月
ベル形の赤いガクの先に花径3~4㎝の黄色い花が咲き、その先に茶色のしべがのぞきます。
「ショウジョウカ(猩々花)」(Callianthe picta:旧学名 Abutilon pictum)
常緑低木で、樹高は1mほど。花茎を長く伸ばした先に、花径4~5㎝ほどの花が下向きに咲く。花色は橙色の花弁に赤い網目状の脈が入る。個人的にはこの”血管”のような脈が気色悪いのであまり好きな花ではありません。
多くの園芸品種の交雑親として用いられている。ブラジル原産 花期:4~7月
<アオイ科イチビ(アブチロン)属>
「アブチロン・ヒブリドゥム」(Abutilon × hybridum syn Abutilon hybridum Group)
和名:フイリアブチロン(斑入りアブチロン) ※葉が斑入りであるとは限らない。
常緑低木。人為的な種間雑種や突然変異から選抜された園芸品種群。ウキツリボク、ショウジョウカも交雑親としてよく用いられるが、交雑親が明確でないものも多いそうです。
花色は赤、ピンク、オレンジ、黄、白などがあり、流通している品種はこちらのタイプが多いとのことです。
栽培品種 花期:4月中旬~11月上旬
’ケンティッシュ・ベル’('Kentish Belle')
半つる性の小さな黄色の花が咲く小花系品種
’ドワーフ・レッド’(‘Dwarf Red’)
花は小ぶりだが花つきが非常によく、性質も丈夫な品種。
’ホワイト・キング’ (‘White King’)
純白の花びらと鮮やかな黄色の雌しべ。生育旺盛で大きくなり、庭植えすれば1m以上のボリュームのある株に成長する。
葉も、モミジのような形に白い斑や黄色い班が入る’バリエガタ’
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