「コゴミ(屈)」の名で知られる「クサソテツ(草蘇鉄)」(Matteuccia struthiopteris)
写真は全て「つくば植物園」で撮影したものです。
コゴミの若芽は渦巻き状で、芽がうずくまってこごんでいる(かがんでいる)ように見えることから名付けられた。
シダの仲間で、ゼンマイに似た若芽を食用にします。
ゼンマイには綿毛がありますが、コゴミには綿毛はなく、若芽には褐色の鱗片が付着しているが、芽の成長と共に剥がれ落ちます。
「ソテツ(蘇鉄)」の葉と、クサソテツの羽状に開いた葉の形が同じように見えることから名付けられた。
コウヤワラビ科クサソテツ属の落葉性多年草 シダ植物
山地の明るい草原や湿ったところにしばしば群生します。
春に黄緑色の大きな美しい「栄養葉」を出します。
夏には「胞子葉」を出します。
大きな枝分かれはなく、また、茎のかなり下部まで葉がついています。全体の形は先の方が広い末広がり型です。
葉は時に1mに達し、根元は真っ直ぐに近い角度でのびます。はっきりした株を作ります。葉や胞子葉は株の中から出てきます。
枯れた胞子葉。春まで残っているものもある。
伸び始めた葉の先が、ゼンマイのようにしっかり巻いている15㎝ほどの若芽が旬です。
ワラビやゼンマイのような乾燥保存には向かないため、貯蔵する場合は、軽く茹でてから冷凍保存する方法やビン詰めが適しているそうです。
コゴミはアクがなく、2~3分、茹でるだけで食べられます。鮮やかな緑色、特有の香り、クセのないやわらかい味が万人に好まれます。
おひたし・和え物・炒め物・天ぷらなどにして食べます。また、ガーデニングや観葉植物、生け花の材料としても人気があるそうです。