12月ある日の夕方、父が92才で他界した。
そろそろ夕飯を作ろうかという時間に母から「大変なことになった」と電話がかかった。
ちょうどPCを開いていた福助に交通手段を調べてもらいながら駆けつける準備をする。
結局空港近くのホテルに泊まり、朝イチの飛行機で帰ることになった。実家の最寄り駅に着いたのは翌朝11時過ぎ。
父の友人Kさんと母が迎えに来ていた。そのまま銀行とお寺に寄らされて、ようやく家に帰る。
仏間にひかれた布団の中の父は、もう冷たくなっていたが血色が良く、本当に眠っているようにしか見えない。苦しんだ跡もなくきれいで穏やかな顔だった。
亡くなる前日に疲れたと言って昼から寝たのだそう。翌朝も具合は良くなかった。午後、父の友人Kさんが訪ねて来て、せっかく来たから顔見て帰ろうと部屋を覗いたら、息をしていなかった。慌てて主治医に電話して来ていただき、死亡の診断。年齢なりに高血圧とコレステロールの薬は飲んでいた。
母は動転、混乱していることに加えかなり耳が聞こえにくい。私はすぐに、葬儀社との打ち合わせと母の通訳に忙殺されることとなる。
しかし家には近所に住む父のいとこと叔母が座っていてくれた。家に誰か居てくれるだけで随分安心した。おじいとおばあに感謝感謝。