桃とかなへび

いらっしゃいませ。

12月のある日3

2023年12月13日 | 日常
葬儀の翌日、私がお店で事務処理などしている時、ホコリが目について掃除をした。
思いついて、父がいた店を写真に納めた。精米機を撮った時に、タンクに米があると気がついた。父は精米して、袋詰めする前に具合が悪くなったのだろう。


その日の夜は近所で外食して、帰宅後に言った「兄ちゃん、米作ろう(袋詰めの意)」
母は「米なんか作ってどうするつもり?」
「米作らんでどうするよ?、せっかく精米したのに」
何の米かわからない、値段もわからないなら、お世話になった人に食べてもらえばいいのだ。私は兄と米をを袋詰めした。懐かしい作業、兄も私も家にいた時はよく働いた。精米した米は80キロもあった。父は仕事する気満々だったらしい。
お店で見つけた請求書を見て、翌日卸に連絡したら、精米してない分を引き取ってくれた。そして銘柄と新米だということが判明した。よかった。

私と兄の尽力により、父が死亡したことによる役所等の手続きは、葬儀後2日でほとんど終わった。レンタカーで毎日あちこち足を運んだ。あとは相続関係。とりあえず今できることは全部やった。悔いなく自分の家に帰ることができる。

本当はまだちゃんと悲しんでいない。でも、家の布団で誰もが羨むピンピンコロリ。寂しいけれど悲しむ必要などないのかもしれない。私は元気な父しか知らないし、父は私に優しかった。
お店の引き出しから、父が読みかけの本を持ってきた。栞が挟んであるのは25ページ、まだ読み始めたばかりだ。私が代わりに最後まで読むよ。

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