息子の自転車事故で学ぶ

息子が自転車通学中に危険運転車に轢かれた。その後の保険会社や加害者の対応、決着など綴ります。時系列になってます。

調停ー④.だったら・・・ふんだくる!

2019-08-05 17:17:02 | 息子の交通事故

加害者とその保険会社サイドが、地裁の調停に『駆け込む』という、やや異例の事件(交通事故)になりました。


普通は、裁判や調停に訴えるのは、被害者側が圧倒的に多いでしょうから。


そしてその第一回調停の場で、3人の調停官は私ども夫婦(=被害者側)に、『向こうは賠償金を払って解決したいと言っている』、『調停は裁判ではないので、保険会社や加害者に刑事罰を与えることはできない』と告げました。


調停官は、〈損害額のリストを作成して、相手の弁護士に提出し、払ってもらう〉と云う解決法を私共に提示しました。


お金を貰っても、息子が受けた心身の傷は癒える訳はないし、おカネなんて汗水たらして働いていれば、自分で稼げるモノです。



何よりも、息子を傷つけられた代償として得たカネなんて・・・・・


(欲しいモノを買ったとしても、嬉しくは無いだろうし、美味いものを食べても、旨いとは感じないでしょう。)




しかし、こっちにも、事故後の警察での聞き取りの時、加害者を告訴する意思を明確にしなかったという負い目もあります。


前回のブログで書いた「加害者を訴える!」事をしなかったのです。


何故なら・・・・
1.事故直後に、息子は救急車で病院に運ばれたので、現場検証は加害者(62歳男)主導で行われた事。
2.息子は、事故の日から約3か月、車にひかれたショックで事故の記憶そのものを失っていた事。
3.事故直後の診断書では、息子の怪我は、頭部打撲、手足の外傷などで全治2週間と、比較的軽い怪我と診断された事。
4.私ども両親にとって、息子が、と云うより家族が車に轢かれたのは初めての経験で、気が動転していて、告訴まで頭が回らなかった(知らなかった)事。


・・・などです。


つまり、私も母親も事故を見ていないし、肝心の息子は記憶傷害で何も覚えていないのです。

加害者に100%非がある事が分かったのは、ずっと後の事でした。


1に関しては加害者の話は筋が通らず(←警察の話です)、実際は〈危険運転致傷〉であります。
2と3については、典型的なPTSDで、事故後2年近く経った今でも、深刻なフラッシュバックが起きています。




だけど、怒りに任せ告訴して、財閥系の大保険会社とその3人の担当者に勝訴しても、加害者を刑事罰に処しても、息子や家族が受けた傷は消えないし、時間をリセットすることはできません。


やはり、カネでカタを付けられてしまうのか・・・・


だったら・・・(言葉は悪いですけど)・・・ふんだくれ!