2018年10月22日(月) 快晴
先週、初めて日光を訪れた。『日光を見ずして結構と言うな』というくらい有名なところだが
どういうわけかいままで一度も行く機会がなかった。海外にも 『Voir Naples et mourir』
(ナポリを見てから死ぬ)ということわざがある。だからというわけではないが、前々から一度
くらいは行ってみたいとは思っていた。
今回は、東照宮からはじまって輪王寺、二荒山神社、それから中禅寺湖、華厳の滝。翌日は
奥日光の湯滝、湯ノ湖にまで足を延ばした。中禅寺湖から戦場ヶ原、龍頭の滝、湯元辺りは
秋の紅葉で、肌寒いくらいの天候であった。このところの運動不足のためか、東照宮家康廟へ
到る207段の階段を登る際に、脇を通り抜けてゆく小学生と思しき元気な子たちと競争になり
不覚にも太腿付近に軽い肉離れを起こしてしまった。下山する時のつらさといったら…
よせばいいのに、歳は争えませんな。
いまの男体山一体、つまり二荒(ふたら)山系はもともと修験道の地であった。『にっこう』の
呼称も二荒(ニコウ)を起源とする。祖先の一人が山伏(修験道者)であったから、妙に親近感を
感じる。修験道は葛城山の役小角を頂点として興り、自然宇宙と現世界とをつなぐ巫覡的な役割を
果たさんがために険しい山地を駆け巡り想像を絶する修行勉学をしていたという。
そこには『奇跡』が起こり得る。