江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

夏を彩る花々 (5) ムラサキツユクサは放射能汚染を検知する

2014-06-12 | 随想

⑨ ムラサキツユクサ 



 5月半ば過ぎから秋頃にかけて、茎の頂点から三枚のうす紫の花びらを持つ花を咲かせる。
梅雨時の今は紫色が特に美しい。
花は一日でしぼむが、次々と新しい花を咲かせる。鉢でも地植えでも良く、根株を広げ増えていく。
丈夫で放っておいても枯れる事はない。

ムラサキツユクサの気孔の観察は、生物の授業で中学・高校では必須となっている。
葉の薄皮を剥いで顕微鏡で、気孔や核・細胞壁が観察できる。
玉ねぎの表皮細胞の代わりにも使える。

 雌しべの下に極細の毛が密集しているように付いている雄しべも面白い。
ムラサキ色のこの毛を顕微鏡で見ると、まゆ玉かウィンナーソーセージが一列に連なったような細胞が見られる。

 ムラサキツユクサは、放射能汚染や空気中の毒性科学物質の汚染状態を検知する植物としても知られている。
ムラサキツユクサが放射線に汚染されると、紫色の花弁が10日近く経つと桃色に変色するという。
雄しべの毛は先端部分が細胞分裂を繰り返して成長するが、放射線の影響で青色の優性遺伝子が突然変異を起こして桃色になるという。

 「低線量被爆は安全」とか「問題ない」など宣伝されているが、微量でもムラサキツユクサは突然変異を起こすことを証明している。
これは全国の原発周辺でも調査され、ドイツやアメリカなど海外でも立証されている。
 
自宅や学校の庭に植えておくと、放射能汚染を知るのに極めて役立つ。


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