江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

「世紀の大発見か」 「二ホンオオカミのはく製」が理科室に

2023-08-15 | 随想
「世界に4体しかない貴重なニホンオオカミのはく製。ニホンオオカミは、明治38年に奈良県東吉野村で捕獲されたのを最後に目撃された記録がなく、絶滅したとされている。剥製は海外に1体、国内に3体しか現存しておらず、国内では和歌山大学教育学部から寄託され収蔵している同館と国立科学博物館、東京大学農学部で収蔵されている。」 

この事実を知ったのは2018年4月の朝日の記事だった。


そういえば理科室に「オオカミ」と台座に書かれたはく製があった。

早速当時の管理職に新聞記事を渡したら、「学校の宝にして展示」すると云ったがそのまま時が過ぎた。

その間、PTA広報紙に紹介し、見たいと云う子ども達には見せてもいた。

図工専科は子ども達にはく製を写生させた。

私は毎日眺めていたが、子ども達には「どこかで鑑定をしてもらわなければ」と話していた。









もしこれが本物の二ホンオオカミのはく製なら「世界で5体目」になる大発見になると胸を膨らませた。

鑑定をしてもらうには「国立科学博物館」しかない!!と意気込んで、はく製の写真3枚をA4拡大して毛を4~5本採取して行った。

受付で事情を話すと、「博物館サービス課」に連絡するよう知らせてくれた。

自宅から担当者に連絡したら、「いろんな標本の鑑定依頼が多くあり、鑑定できるかどうかは答えられない。結果については、一カ月ほどかかる」との回答を得たので写真3枚を送信した。

もし、本物の二ホンオオカミのはく製だったら、「世紀の大発見」になると、心をワクワクさせながら待つことにした。

一週間後の7/28日 国立科学博物館の学習支援担当から回答があった。

 

ご回答】 

『二ホンオオカミのようなはく製は日本にはたくさんありますが、それらを確認する情報がないため、世界で4体しかないという状況になっています。恐れ入りますが、当館でも記録・情報が全くないはく製についてはお調べすることはできません。』

と云う結果になった。



確かにこのはく製は何時ごろからあるのか記録はない。

他にも「みみずく」や「鷲」や「イタチ」と思われるはく製が合わせて数体あり、12年前に私が勤務した時からあった。

台座を見ると一体に氏名が記されていた。

地域の方が学校に寄贈してくれたものと思われるが、確認の手立てがない。

他の方法でしっかりとした鑑定があれば、「世紀の大発見」になるが二学期が始まったら子ども達に結果を知らせたい。

子ども達から鑑定の様々なアイディアが出るかも知れない。

諦めずに子ども達と考えたい。



さて、国立科学博物館は資金不足で8/7日 クラウドファンディングをネットで呼び掛け5億円以上集まっている。

この件については、国や文科省が必要なお金を出さず、大学や博物館などを「独立行政法人」化させたことが主たる要因だ。



博物館に「ふるさと納税」並みの事をさせて良いのか賛否はある。

芸術・文化・歴史等に理解の乏しい貧困な発想の政府閣僚や与党議員では、日本の貴重な文化遺産が失われてしまう。

「エッフェル姉さん」などと批判を浴びているレベルの議員ばかりでは世界の恥さらしだ。





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